おにたま

たけだ やすし

武田 寧
生誕 1966年[1]
国籍 日本の旗 日本
別名 おにたま、おにおん
出身校 東京都立富士森高等学校
職業 プログラマ
団体 ONION software
著名な実績 Hot Soup Processor開発(1995年
肩書き ツェナワークス 技術開発責任者
テンプレートを表示

おにたまは、日本の男性プログラマー[注 1]Hot Soup Processor(HSP)の開発者である。本名「武田 寧[1]

グループ「ONION software」の代表、有限会社ツェナワークス技術開発責任者[3]1995年から開発しているプログラム言語HSPを通じて、プログラミングの教育活動にも取り組んでいる[4][5][6][7]

本項では、おにたまが所属し活動しているONION softwareについても解説する。

人物

[編集]

初めてパソコンに触れたのは小学生の時で、中学生の時、PC-6001で同人ゲーム制作を始める。中学生の頃には既に開発したゲームがゲームショップに買い取られ、店からPC8001を貸与されるなどし、さらに開発にのめり込んでいく[1][8][9]

ある時、おにたまはコミックマーケットに出かけた際、漫画だけでなくCG集やゲームを販売していることに気づき、同イベントにてコンピュータゲームを頒布することを思い立つ[9]

その後、彼はONION software(オニオン・ソフトウェア)という同人サークルを立ち上げる。ONION soft(オニオン・ソフト)と表記されることもある[10][11]

ONION softwareという名称で活動を始めた正確な時期は不明とされているが、作品「Balance Chair Demo」が製作された1980年には既に使用(活動)していた[12]。 1986年〜1990年にかけて、「100円ディスクシリーズ」をコミックマーケットにてPC-8800シリーズ用の同人ソフトとしてグループ製作していた。 1980年代末期に「100円ディスクシリーズ」として頒布された作品の中には、実写取り込みを用いたものもある[13]。たとえば、『ハルマゲーム』のクリア時に表示される写真はおにたまの友人であり、PC88のビデオアートボードから取り込んだものが用いられている[13]

メンバーは代表者・おにたまのみで構成されており、形態は同人サークル(個人サークル)に近く、企業および法人ではない。おにたま自身は「フリーな立場でソフト製作などの活動を行なっているグループ」「色々な人と共同でソフトウェアを作成する場合に使用する屋号と考えてもいい」と説明している[2]

レトロゲーム

[編集]

デジタル時代以前の草創期からのアーケードゲームの歴史やその発展に関しての造詣が深く、近年では国内外のゲーム関連の展覧会や博物館、レトロゲームを設置しているゲームセンターなどに自ら出向き度々取材をしている。またそれらを映像化して動画配信[14]を行ったり、ゲーム関連の講演会などの活動もしている。また業界関係者との人脈も多く、自身のサイト内の「OBS(おにたま放送局)」で定期的に行っている動画配信では、毎回業界関係者をゲストに招きマニアックなトークを披露している。でまた、ピンボール(実機)などの収集家でもある。

主な作品

[編集]
  • 「Balance Chair Demo」(NEC PC-8001)SEAGULL INC./MATSUYA GINZA (1980年)
  • 「SLENDER ISLAND」「Prohibition Island」(NEC PC-6001)PAX SOFTNICA (1983年)
  • 「ONION HOUSE」(NEC PC-6001 & PC-8801)MIA (1984年)
  • 「まじゃべんちゃー(ねぎ麻雀)」(NEC PC-8801)Technopolis soft/グラフィック担当:江南 直緒(1984年に同人ソフトとして頒布後、1986年にテクノポリスソフトより製品として販売[9]
  • 「りみちゃんの危険な夜」(NEC PC-8801)イラスト担当:Y人 (1986年)
  • 「ザ・スキーム」(NEC PC-8801)S.Hayashi/BOTHTEC/サウンド:古代祐三 (1988年)
  • 「おんなのこけーさつたい」(NEC PC-8801mkIISR)イラスト担当:Y人/徳間書店インターメディア (1988年)
  • 「香港」(GAMEBOY)イラスト担当:Y人/徳間書店インターメディア Licensed by Nintendo (1990年)

著作・連載

[編集]

他HSP関連の著作、寄稿多。

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 当初は「おにおん」であったが、変化して現在の「おにたま」になった。[2] 2014年7月確認

出典

[編集]
  1. ^ a b c 中学時代からゲームで稼ぎ、「君たち会社作ってよ」で起業  有限会社ツェナワークス 武田寧 氏 |IT・Web業界の転職ならDODAエンジニア IT
  2. ^ a b ONION software とは?
  3. ^ 2009年9月25日 東京ゲームショウ2009の「センス・オブ・ワンダー ナイト」という、ゲーム開発者向けの新しいゲーム技術の提案を発表する場にて「para rail」を発表。有限会社ツェナワークスの「チームONIKU」(渡辺訓章・おにたま)として参加
  4. ^ 窓の杜 - 【NEWS】「HSP」作者のおにたま氏が講師を務めるゲームプログラミング講座が参加者募集中
  5. ^ HSP学校関係者向け情報ページ
  6. ^ 2012年:明治大学総合数理学部 宮下研究室 2012.09.21 ABPro2012 レポート!! Archived 2014年7月29日, at the Wayback Machine.
  7. ^ 平成17年度ITクラフトマンシップ・プロジェクト採択事業「スーパープログラマーを育てよう!」プロジェクト事業報告 特定非営利活動法人OCP総合研究所 Archived 2014年7月29日, at the Wayback Machine.
  8. ^ 窓の杜 - 【このソフト作った人はどんな人?】 第3回:「Hot Soup Processor」の作者、おにたまさん (2002年1月17日)
  9. ^ a b c Munetatsu Matsui (2017年5月1日). “インディーズゲームが「同人ソフト」だった時代:オニオンソフトウェア おにたま氏”. Red Bull. 2020年4月2日閲覧。
  10. ^ 公式HP上部の画像やブログ名など。
  11. ^ onitama.tv
  12. ^ ONION soft歴史博物館
  13. ^ a b 福山幸司 (2020年1月12日). “実写ゲーム/インタラクティブ・ドラマの歴史(前編)チェコ・ヌーヴェルヴァーグ、ホラー映画の帝王ウィリアム・キャッスル、任天堂・横井軍平から80年代の実写ゲーまで”. IGN Japan. 2020年4月1日閲覧。
  14. ^ OBS : 基板大好き 2014年7月確認

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]