キジムシロ属
キジムシロ属 | ||||||||||||||||||||||||
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分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||
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シノニム | ||||||||||||||||||||||||
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種 | ||||||||||||||||||||||||
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キジムシロ属(キジムシロぞく、Potentilla)はバラ科バラ亜科の属の一つ。
概要
[編集]多くの種が多年草で、一部が1年草、越年草または小低木。葉は互生し、奇数羽状または掌状の複葉となり、托葉は葉柄に合着する。花は黄色または白で、まれに暗紅紫色で集散花序となる。萼は5深裂し、花弁は5枚。北半球の温帯以北に分布し、300種以上知られており、日本には約20種ある。
属名Potentilla は「力のある」、転じて「薬効を持つ」の意味。
以前は全て別とされていたヘビイチゴ属(Duchesnea )、Horkelia 属、Ivesia 属は、今日しばしばキジムシロ属に含められる。
逆に、以前キジムシロ属に含まれ、現在は含まれない種で構成される属に、根出葉が奇数羽状複葉のエゾツルキンバイ属(Argentina)[1]、低木植物のキンロバイ属(Dasiphora)[2]、食虫植物様[3]の属Drymocallis、クロバナロウゲの属するクロバナロウゲ属(Comarum)[4]、そしてSibbaldiopsis tridentata 1種のみを含む単型属 Sibbaldiopsis がある。
また、メアカンキンバイは、タテヤマキンバイ属 Sibbaldia に含められる[5]。
日本のキジムシロ属の主なもの
[編集]- ヘビイチゴ (Potentilla hebiichigo)
- ヤブヘビイチゴ (Potentilla indica)
- オヘビイチゴ (Potentilla anemonifolia )
- ヒメヘビイチゴ (Potentilla centigrana )
- ミツモトソウ (Potentilla cryptotaeniae )
- エゾノミツモトソウ (Potentilla norvegica )
- カワラサイコ (Potentilla chinensis )
- ヒロハノカワラサイコ (Potentilla niponica )
- チシマキンバイ (Potentilla megalantha )
- イワキンバイ (Potentilla ancistrifolia var. dickinsii )
- ウラジロキンバイ (Potentilla nivea )
- ミヤマキンバイ (Potentilla matsumurae )
- ツチグリ (Potentilla discolor )
- キジムシロ (Potentilla fragarioides var. major )
- エチゴキジムシロ (Potentilla togashii )
- エチゴツルキジムシロ (Potentilla toyamensis )
- ツルキジムシロ (Potentilla stronifera )
- ツルキンバイ (Potentilla rosulifera )
- ミツバツチグリ (Potentilla freyniana )
- テリハキンバイ (Potentilla riparia )
以前キジムシロ属に分類されていた種
[編集]- エゾツルキンバイ (Argentina anserina )
- クロバナロウゲ (Comarum palustre )
- キンロバイ (Dasiphora fruticosa )
- ハクロバイ(ギンロバイ) (Dasiphora fruticosa var. mandshurica )
- メアカンキンバイ (Sibbaldia miyabei )
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他編『日本の野生植物 草本II 離弁花類』、1982年、平凡社
- 大橋広好・門田裕一・木原浩他編『改訂新版 日本の野生植物 3』、2016年、平凡社
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」