サンクゼール
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | |
略称 | St.Cousair |
本社所在地 | 日本 〒389-1201 長野県上水内郡飯綱町芋川1260 |
設立 | 1982年6月1日 |
業種 | 食料品 |
法人番号 | 4100001004085 |
事業内容 | ジャムをはじめとする加工食品、酒類の製造販売 ワイナリー、レストラン、食料品店等の直営 |
代表者 | 代表取締役社長 久世良太 |
資本金 | 100百万円 |
売上高 | 連結:141億6505万9000円 (2022年3月期)[1] |
営業利益 | 連結:13億1645万4000円 (2022年3月期)[1] |
経常利益 | 連結:13億2251万2000円 (2022年3月期)[1] |
純利益 | 連結:9億3955万円 (2022年3月期)[1] |
純資産 | 連結:13億5578万2000円 (2022年3月31日現在)[1] |
総資産 | 連結:64億6445万2000円 (2022年3月31日現在)[1] |
従業員数 | 980名(2018年6月20日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要子会社 | St.Cousair,Inc. |
関係する人物 | 久世良三(創業者)、久世まゆみ |
外部リンク | http://www.stcousair.co.jp/ |
特記事項:株式会社斑尾高原農場(グループ企業) |
株式会社サンクゼールは、長野県飯綱町に本社を構える食品製造会社。商品の企画から製造、自社店舗での販売までを一貫して行う製造小売業の形態をとっており[2]、サンクゼール、久世福商店、THE GROCERY&WINEの3ブランドでの店舗展開を行っている[3]。
概要
[編集]食品卸売業社久世の創業者久世福松の三男で、斑尾高原でペンションを経営していた創業者の久世良三が斑尾高原農場の社名で1982年に設立。当初、ペンションを辞めても生計が立てられる職として始めたリンゴジャムの販売を皮切りに[4][注釈 1]、工場でのジャムの製造を開始[6]。現在はジャム以外にもパスタソース、ドレッシング、各種酒類(ワイン、シードル、アップル・ブランデー)を生産している[5]。また、「農場から食卓まで」をコンセプトに掲げ、品質に自信のある商品を顧客に届けることを目的に小売業に進出[3]。2019年4月末時点で150店舗以上の自社店舗を構え、アメリカにも「KUZE FUKU & SONS」ブランドで商品展開をしている[6]。
飯綱町にある本社(サンクゼールの丘)ではワイナリー・レストラン・チャペルを運営しており、隣接するブドウ園では主にシャルドネ、メルロー、カベルネ、ピノ・ノワールの栽培に力を入れている[7]。
農林水産省より、6次産業化への問題意識が高い企業として評価されている[8]。
社名のサンクゼールは、創業者の名字である「久世」から取られている[9]。ブランドの久世福商店は前述の久世福松が由来となっている。
沿革
[編集]会社サイトより参照[10]。
- 1975年(昭和50年) - 久世良三がペンション経営を開始[11]。
- 1979年(昭和54年) - 6月1日、久世まゆみが手作りジャム製造販売を開始[11]。
- 1982年(昭和57年) - (株)斑尾高原農場を設立[11]。
- 1985年(昭和60年) - 三水村へ本社・工場・農園の建設プロジェクトスタート。
- 1986年(昭和61年) - 旧三水村の村政100周年記念事業として誘致が決定[6]。
- 1987年(昭和62年) - 用地1万6,000平方メートル取得完了。本社・工場・事務所の工事開始。
- 1988年(昭和63年) - 本社移転、工場竣工
- 1989年(平成元年) - ファームリゾート(株)を設立。
- レストラン「サンクゼール」オープン。
- 農業法人「三水ワイン生産農園」を設立。
- 1990年(平成2年) - ワイナリー新設。
- 1994年(平成6年) - 果実酒製造免許取得。
- 1996年(平成8年) - リキュール類の酒類製造免許取得。
- 1998年(平成10年) - 自家製くるみバターが長野オリンピックの公式ライセンス商品に選ばれる[12]。
- 2002年(平成14年) - 世界モンドセレクションでガルバッチョソース、旬のラ・フランスジャム、信州産そばパスタが金賞を受賞。
- 2003年(平成15年) - 世界モンドセレクションで旬りんごジャム、AFブルーベリージャムが大金賞を農場ソース、パスタソースガーリック&トマトが金賞を受賞。
- 2004年(平成16年) - 世界モンドセレクションでAFあんずジャムが大金賞をAFいちごジャムが金賞を受賞。
- 2005年(平成17年) - (株)斑尾高原農場から(株)サンクゼールに社名を改称[13]。モンドセレクションで「ゆずジャム」が大金賞を受賞した[11]。
- 2006年(平成18年) - フランスの国際ワインコンクールで、サンクゼール「SION」が金賞を受賞。
- 世界モンドセレクションでAFりんごジャム、ステーキガーリックソースが金賞を受賞。
- シャトーサンクゼール本館が竣工。
- 2011年(平成23年) - 長野県ものづくり大賞受賞[14]。
- 2013年(平成25年)- 6月、第10回日本パートナーシップ大賞、グランプリ・特別賞トヨタスマイル賞を受賞[15]。
- 12月、千葉県・イオンモール幕張新都心に久世福商店1号店をオープン[6][16]。
- 2016年(平成28年)- 11月、信州ブランドアワード2016にてサンクゼールが企業・事業ブランド部門賞を受賞。
- 100店舗を達成[6]。
- 2017年(平成29年)- 4月、St.Cousair Oregon Orchards,Inc.(SCOO社)設立(米国・オレゴン)[17]
- 2018年(平成30年)- 8月、JAPAN CIDER AWARDS 2018で「飯綱シードル2017 シードル・ふじ」・「飯綱シードル2017 ふじ・高坂りんご」・「サンクゼールシードル」が受賞。
- 12月、SCOO社名を「St.Cousair, Inc.」(SCI社)に変更[18]。
- 2019年(令和元年)- 4月、150店舗を達成[6]。
- 2022年(令和4年)- 12月21日、東京証券取引所グロース市場に上場[19]。
不祥事
[編集]2020年(令和2年)3月19日、公正取引委員会は、2017年12月から2019年7月の間、サンクゼールが食品製造の下請事業者に対し、商品を納める物流センターの運営に関する費用を、下請け代金の一部から差し引く契約に一方的に変えていたとして、下請法違反で再発防止をするように勧告したと発表した[20][21]。差し引かれた金額は総額にして約3725万円で、事業者は下請代金の単価改定の機会や自社店舗などに直接納品するかを決める機会すら与えられていなかったという[22]。なおサンクゼールは2020年1月18日、同年2月28日に運営費用として徴収していた金額を事業者側に支払っている[22]。
テレビ番組
[編集]- 日経スペシャル カンブリア宮殿 農村を磨いて本物を生む! 主婦が殺到する人気ブランド店の秘密!!(2016年11月3日、テレビ東京)[23]
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f 新規上場のための有価証券報告書 サンクゼール
- ^ 事業紹介 株式会社サンクゼール企業情報サイト、2021年2月11日閲覧。
- ^ a b 地域発食品メーカーのブランド戦略調査 (PDF) 日本政策投資銀行(2019年7月)、2021年2月11日閲覧。
- ^ “和”を世界へ-。 地方発祥ブランド、成功の軌跡と次なる挑戦 社長名鑑、2021年2月11日閲覧。
- ^ a b “飯綱町の企業を訪ねて②「株式会社サンクゼール」”. いいいいいいづな (2019年8月7日). 2021年2月11日閲覧。
- ^ a b c d e f g サンクゼールと農業 (PDF) 農林水産省、2021年2月11日閲覧。
- ^ “元気になるニッポンの味めぐり6 長野県飯綱町「ワイナリー・サンクゼールでぶどうの収穫体験」”. 食育丸の内 (2013年1月16日). 2021年2月11日閲覧。
- ^ “優良ビジネスモデルの導入可能性について” (PDF). 農林水産省. 2012年8月16日閲覧。
- ^ “長野発の人気和食セレクトショップ「久世福商店」の社長を質問攻めに!|信州UIターンアンバサダー|note”. note(ノート). 2021年5月10日閲覧。
- ^ 沿革
- ^ a b c d “<9>斑尾高原農場(現・サンクゼール)久世良三社長”. 読売新聞 (2005年6月14日). 2012年8月16日閲覧。
- ^ “アジアスカラシップ報告”. 日本経済研究センター (2008年9月). 2012年8月16日閲覧。
- ^ “斑尾高原農場が首都圏での出店強化”. ビジネス瓦版 (2005年7月7日). 2012年8月16日閲覧。
- ^ “サンクゼール EV社用車(日産リーフ)の活用で環境貢献促進へ ~住友三井オートサービスよりリース導入~” (PDF). 住友三井オートサービス (2011年11月24日). 2012年8月16日閲覧。
- ^ “第10回パートナーシップ大賞”. Partnership Support Center. 2019年3月29日閲覧。
- ^ “急増中の「久世福商店」は、こうして生まれ、こうして稼いだ”. ITmedia (2018年3月28日). 2021年2月11日閲覧。
- ^ “サンクゼール、米国オレゴン州に進出”. サンクゼール (2017年5月16日). 2019年3月29日閲覧。
- ^ “Welcome to St. Cousair!”. 2019年3月29日閲覧。
- ^ サンクゼール、上場へ 東証グロース市場へ 信濃毎日新聞社 2022年11月17日
- ^ 久世福商店の運営会社が「下請けいじめ」 公取委勧告 朝日新聞デジタル. 2020年3月30日閲覧
- ^ (令和2年3月19日)株式会社サンクゼールに対する勧告について 公正取引委員会. 2020年3月30日閲覧
- ^ a b “公取委/サンクゼールに下請法違反で勧告”. 流通ニュース (2020年3月23日). 2021年2月11日閲覧。
- ^ 農村を磨いて本物を生む! 主婦が殺到する人気ブランド店の秘密!! - テレビ東京 2016年11月3日
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]座標: 北緯36度45分58秒 東経138度15分45秒 / 北緯36.7661511度 東経138.2624761度