シアン (色)
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16進表記 | #00AEEF |
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RGB | (0, 174, 239) |
CMYK | (100, 0, 0, 0) |
マンセル値 | 7.5B 6/10 |
表示されている色は一例です |
シアン(JIS慣用色名) | ||
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マンセル値 | 7.5B 6/10 |
シアン(蘭: cyaan、英: cyan)は色のひとつで、やや緑みの明るい青。水色に近い青緑色。色の三原色のひとつで、寒色に含まれる。藍紫色(らんししょく)とも呼ばれる。
シアンとは古代ギリシア語で「暗い青」を意味するcyanoaという単語から派生している。青写真(cyanotype)、チアノーゼ(cyanosis)などと同様の語源を持つ言葉である。藍緑色(らんりょくしょく)が同じ色をさすことがあるが、藍緑色と表記した場合にはアクアマリンを表すのが一般的である。
物体色としてのシアン
[編集]印刷技術におけるシアン
[編集]一般にシアンと言われた場合は、こちらのシアンを指す。シアンは色料の三原色(絵具の三原色)のひとつであり、カラー印刷でのインク・トナーに使われる。通常、マゼンタ (magenta)・イエロー (yellow)・キープレート (key plate) と共に使われるため、CMYKと呼ばれる(KはKey PlateのK〈色空間#CMYを参照〉である。blacKのKもしくはKuro〈黒〉のKと混同しないこと。)。印刷技術における専門用語になりつつあるが、この意味では青または藍と呼ぶことも多い。CMYK値で表すと
C=100 M=0 Y=0 K=0
となる。
マゼンタと区別する目的でorange red(橙赤)とも言われる、光の三原色のひとつとしての赤 (primary red) の反対色で、シアン色の物体(顔料など)はL錐体が反応する波長を多く吸収する。
JIS規格におけるシアン
[編集]日本工業規格 (JIS) でもシアンを色名として採用している。これは印刷用の原色としてのシアンとほぼ同じ色合いである。
光源色としてのシアン
[編集]Cyan (webcolor) | ||
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16進表記 | #00ffff |
光の三原色である青(#0000FF)と緑(#00FF00)を一対一の割合で混合した色に該当し、RGB値では
(R, G, B) = (0, 255, 255)
で表される。ウェブカラーでCyanを指定すると、#00FFFFと同等に扱われる[1]。これは、aquaと指定したものと同じ色である[1]。
色合いとしてはかなり青緑に近い青で、赤の反対色である。シアンは青に比して緑が少ない傾向にある。この点に注目すると、赤の反対色はおおむね青緑色といった色相であると言える。
現実世界のシアン
[編集]- 蓮花の絵
近似色
[編集]脚注
[編集]- ^ a b “CSS Color Module Level 3” (英語). World Wide Web Consortium (2022年1月18日). 2024年11月8日閲覧。
参考文献
[編集]- 近江源太郎・監修 『色々な色』 光琳社出版 1996年 ISBN 4771302324
- 清野恒介・島森功 『色名事典』 新紀元社、2005年7月。ISBN 4-7753-0384-8。
- 永田泰弘・監修 『新版 色の手帖』 小学館 2002年 ISBN 4095040025
- 福田邦夫・著 『色の名前はどこからきたか』 青娥書房 1999年 ISBN 4790601803
- 福田邦夫・著 『色の名前507』主婦の友社 2006年 ISBN 4072485403
- 藤井健三・監修 『京の色事典330』 平凡社 2004年 ISBN 4582634125