スピーシーズ3 禁断の種
スピーシーズ3 禁断の種 | |
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Species III | |
監督 | ブラッド・ターナー |
脚本 | ベン・リプリー |
製作 | デヴィッド・ドウィギンス |
製作総指揮 | フランク・マンキューソ・ジュニア |
出演者 | ロビン・ダン ロバート・ネッパー ナターシャ・ヘンストリッジ サニー・メイブリー |
音楽 | エリア・クミラル |
撮影 | クリスチャン・セルバルト |
編集 | ジェームズ・カブレンツ |
製作会社 | MGMテレビジョン FGMエンターテインメント |
配給 | MGM Home Entertainment 日本ヘラルド映画 |
公開 | 2004年11月27日(Syfy) 2005年6月18日 |
上映時間 | 113分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
前作 | スピーシーズ2 |
次作 | スピーシーズ4 新種覚醒[1] |
『スピーシーズ3 禁断の種』(スピーシーズスリー きんだんのしゅ、原題:Species III)は、2004年にアメリカ合衆国で製作されたSFホラー映画。前二作とは異なり、劇場公開映画ではなく、2004年11月27日にアメリカ合衆国のテレビ局・Syfyで放映された。
日本では東京国際ファンタスティック映画祭正式出品作品であり、2005年6月18日に特別公開された。2005年11月2日に20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパンから日本語吹き替え版のDVD(規格品番:MGBSY-28839)が発売されている。
概要
前作『スピーシーズ2』のラストから始まる話で、シル役として出演した1作目『スピーシーズ 種の起源』とそのクローンのイヴ役として前作に出演したナターシャ・ヘンストリッジはイヴ役で特別出演する形で続投。逆に、1作目で生き残ったプレス・レノックス、ダン・スミスソン、ローラ・ベイカーの他、前作でプレスとローラと共に活躍したデニス・ギャンブルの4名は本作に未登場し、代わりに新キャラクターとして1作目の主人公でイヴのオリジナルに当たる敵エイリアン・シルに殺害された研究所長ザビエ・フィッチの下で助手を務めたアボット博士、イヴとパトリックとの間に生まれた子供のサラ、アボットの助手として引き抜かれた大学生のディーンの3名が登場する。
ストーリー
かつて人間とエイリアンの混合種を創造する計画に携わった科学者アボットは、新たな命を宿したイヴを緊急輸送車で運んでいた。子供を産んだ直後に、イヴは同乗していた混合種の少年に殺され、アボットは子供を抱えたまま逃走。一方、発電所で研究を続けていた大学生ディーンは、学部長のターナーによって資金提供を打ち切られてしまう。 その後、アボットはその子をサラと名付け、密かに育てる。アボットはサラの卵子から新たな純血種を生み出し、科学的な名声を得ようとしていたのだ。
しかし、極めて抵抗力が弱く絶滅寸前の混合種達が、サラと交配して子孫を残そうと、彼女の行方を追っていた。
登場人物
- ブルース・アボット博士
- 演 - ロバート・ネッパー
- 1作目で犠牲になったフィッチの下で助手を務めた人物。サラの卵子を使って新たな純血種を生み出し名声を得ようと目論む一方、ローラのような優しさを併せ持っている。終盤、混合種・ヨゼフに襲われ致命傷を負い、ディーンにサラを託し息を引き取った。死後、ディーンによって近くの沼に浮かべた後、硝酸アンモニウムと過塩素酸を利用した発火装置により荼毘に付された。
- ディーン
- 演 - ロビン・ダン
- 発電所で核融合炉に関する研究を行っていた大学生で、学部長のターナーによって資金提供を打ち切られてしまったところをアボットに引き抜かれ、新たな純血種を生み出す研究に身を投じることとなる。混合種の一件にけりがついた後は遺伝子操作されたエイリアンの男の子を生みだす。
- サラ
- 演 - サニー・メイブリー(少女期:サヴァンナ・フィールズ)
- イヴとパトリックとの間に生まれた子供。イヴ同様理知的な性格を持っているが、男性を誘惑する際、自分の意にそぐわないことになると躊躇なく殺害する癖を持つ。終盤、アメリアに襲われたディーンを助けるが、アメリアに道連れになりながらも、核融合炉に落ちる寸前で捕まり生還を果たす。その後、ディーンによって遺伝子操作されたエイリアンの男の子と共に旅立っていた。
- イヴ
- 演 - ナターシャ・ヘンストリッジ
- 1作目の敵・シルのクローンとしてアメリカ軍で生まれた生命体でサラの母親。1作目のヒーローで前作の主人公のプレスと共闘しパトリックと戦い致命傷を負い軍所有の救急車で搬送中にサラを産み落とす。その直後にパトリックを父に持つ混合種の子供・ポルトスに殺害される。遺体は解剖されたのちに軍の施設で焼却処分された。
- ワサック
- 演 - マイケル・ウォーレン
- 政府直属のエージェントで、エイリアンの存在を否定し、彼らの絶滅のためにディーンに協力する。素性を伏せるためディーンには単なるリムジンの運転手と説明している。終盤、発電所への潜入にも同行し、すべてが終わった後、サラに殺害されたターナーに罪を擦り付け、ディーンたちの行動を不問にした。
- ヘイスティングス
- 演 - J・P・ピトック
- ディーンのルームメイト。中盤、チャットでアメリアと知り合うが、彼女に拉致されて純血種を生み出すのを協力する羽目になったが、ワサックの機転で窮地を脱し、終盤の発電所への潜入にも同行した。
- 混合種
-
- 前作の敵であるパトリックが人間の女性と交わって誕生した本作の敵エイリアンの集団。いずれも、成人後に病気を発症しており、サラと交わらないと死亡する運命にあった。
- ポルトス
- 演 - ジョエル・ストファー
- 黒人男性の姿をした混合種の1体。何らかの病気にかかり、アボットがいる大学にたどり着き、サラを出すよう要求するが、アボットに治療を受けている最中に苦しみだし、絶命する。死後、アボットとディーンによって家に運ばれたのち、彼の手によって解剖された。
- 実は、前作の最後に登場した混合種の子供その人であり、イヴを殺害した後、何らかの経緯で大人になり、病気を発症した後にアボットのいる大学にたどり着いたことが判明する。
- ヨゼフ
- 演 - ジェームズ・レオ・ライアン
- 2番目に登場した混合種の1体で白人男性の姿をしている。電車に乗っている最中にサラに捕捉され、皮肉にもアボットの家に送り届けようとしたコリーンにサラの正体を知るきっかけを作っている。彼もまた、何らかの病気を持っており、多くのサプリメントを口にしている。サラと邂逅した後、性交するも、彼女に混合種と見破られ見放されたことがきっかけで、サラを襲う。彼女をレイプしようとしたところをディーンに阻まれたことで彼を襲うも、アボットに妨害されたことで、今度はアボットを襲い、致命傷を負った後にこと切れた。
- アメリア
- 演 - アメリア・クック
- 混合種の女性。混合種の絶滅を回避するため、遺伝子操作を研究している。チャットで知り合ったヘイスティングスを利用し、純血種を生み出そうとしたが、ワサックによって顔の皮膚が焼けただれてしまう。終盤、ディーンが研究していた発電所で警備員を襲い、ディーンにまで魔の手を迫るが、サラによって核融合炉に落とされるも、サラを道連れに落下していった。
- ニコラス・ターナー
- 演 - クリストファー・ニーム
- ディーンが通っている大学の教授で、発電所にある核融合炉へのアクセス権限を持つが、彼自身は核融合炉に見切りをつけるなど、フィッチに引けを取らないワンマンぶりが目立つ。アボットが使途不明金を使っていることを疑問視し、彼の家に行くが、サラに発情したことが仇となり、サラによって頭部を串刺しになり殺害される。死後、彼の遺体はアボットとディーンによって近くの沼に沈められた。
出演者
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え |
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ブルース・アボット(1作目の主人公・フィッチの元助手だった博士) | ロバート・ネッパー | 牛山茂 |
ディーン(アボットに引き抜かれた大学生) | ロビン・ダン | 落合弘治 |
サラ(イヴとパトリックの子供) | サニー・メイブリー | 湯屋敦子 |
イヴ(1作目の敵・シルのクローン) | ナターシャ・ヘンストリッジ(特別出演) | |
少女サラ | サヴァンナ・フィールズ | 津村まこと |
ワサック(政府直属のエージェント) | マイケル・ウォーレン | 小谷津央典 |
ヘイスティングス(ディーンのルームメイト) | J・P・ピトック | 加瀬康之 |
アメリア(本作の敵エイリアンの1体である混合種の女性) | アメリア・クック | 前田ゆきえ |
ポルトス(黒人男性の姿をした混合種の1体) | ジョエル・ストファー | 武虎 |
ヨゼフ(30代後半の男性の姿をした混合種の1体) | ジェームズ・レオ・ライアン | |
ニコラス・ターナー(核融合炉のアクセス権限を持つ大学教授) | クリストファー・ニーム | 井上文彦 |
スタッフ
- 製作総指揮 - フランク・マンキューソ・ジュニア
- 監督 - ブラッド・ターナー
- 製作 - デヴィッド・ドウィギンス
- 脚本 - ベン・リプリー
- 撮影 - クリスチャン・セルバルト
- 音楽 - エリア・クミラル
- 美術 - キャメロン・バーニー
日本語版制作スタッフ
- 字幕翻訳:鎌田郁子
- 吹替翻訳:余語健
備考
- 次作『スピーシーズ4 新種覚醒』は、シリーズ第1作から本作までの3作品と話が繋がっておらず、エイリアンの設定のみを踏襲したオリジナルの世界観となっている。
脚注
- ^ 一連のシリーズとしては今作で完結。