ノース&サウス わくわく南北戦争

ノース&サウス
わくわく南北戦争
ジャンル 戦略シミュレーション
ターン制ストラテジー
対応機種 Amiga
Atari ST (ST)
コモドール64 (C64)
開発元 インフォグラム
発売元 インフォグラム
シナリオ フィリップ・アグリプニディス
ステファン・バウデット
ビンセント・ベリアード
ディディアー・チャンフレイ
ステファン・トレヴァリオン
プログラマー ステファン・バウデット
音楽 チャールズ・キャレット
美術 ディディアー・チャンフレイ
人数 1 - 2人(対戦プレイ)
メディア フロッピーディスク
発売日 アメリカ合衆国 1989091989年9月
テンプレートを表示

ノース&サウス わくわく南北戦争』(ノース アンド サウス わくわくなんぼくせんそう)は、1990年9月21日に日本のケムコから発売されたファミリーコンピュータウォー・シミュレーションゲーム

インフォグラムから1989年AmigaAtari STコモドール64用として『North & South』のタイトルで発売されたもののローカライズ移植版である。南北戦争を題材としており、ベルギーバンド・デシネである『Les Tuniques Bleues』(1970年)を原作としてゲーム化された作品。プレイヤーは北軍南軍を選択し、アメリカ合衆国国内の統一を目指す。2人で対戦プレイも可能。

開発はインフォグラムが行い、シナリオは同社の『ホステージ』(1988年)を手掛けたフィリップ・アグリプニディスとステファン・トレヴァリオン、『ドラッケン』(1989年)を手掛けたステファン・バウデット等が担当、音楽は『ドラッケン』を手掛けたチャールズ・キャレットが担当している。

本作は1990年に欧州にてAmstrad CPC、欧米にてPC/AT互換機に移植された他、前述の通りファミリーコンピュータに移植されて日本においても発売され、1991年にはMSXおよびZX Spectrumに移植された。

ゲーム内容

[編集]

アメリカを模したマップ上には南北両軍の部隊が配置されており、敵軍の部隊を全滅させれば勝利となる。

部隊を移動すると領地を占領できる。鉄道の駅がある領地を占領していると、列車が通過するごとに収入が得られ、一定の資金がたまると新しい部隊が補充される。

駅がある領地は砦で守られており、占領部隊が進出すると横スクロールアクション「砦の戦い」が発生する。攻撃側は、時間内にゴールにたどり着いて自軍の旗を立てたら勝利となる。防衛側はそれを阻止すれば勝利となる。双方ともに攻撃手段は投げたらなくなるナイフと、パンチのみである。

また、マップ上で敵対する部隊が接触すると戦闘が発生する。大砲、騎兵、歩兵の各ユニットをリアルタイムで操作し、相手を全滅させれば勝利となる。

  • 大砲 - 上下にしか動けないが、フィールドの端まで攻撃が届く。
  • 騎兵 - 高速移動可能だが、武器は剣のみ。
  • 歩兵 - 銃で比較的広い範囲に攻撃が可能。

戦場には以下の3種類がある。

  • 草原 - ほとんど障害のないフィールド。
  • 河川 - 両軍の中央に川があり、橋が1つ架かっている。そのほかに狭い浅瀬がもう1か所ある。
  • 岩場 - 両軍の中央に谷があり、橋が1つ架かっている。そのほかに狭い道がもう1か所ある。

このほか、ランダムイベントを発生させる「災害モード」のオン・オフをゲーム開始時に設定できる。災害はインディアン、カミナリ雲、メキシコ人、援軍の4種類。

移植版

[編集]
No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考
1 North & South ヨーロッパ 1990年
Amstrad CPC New Frontier インフォグラム フロッピーディスク -
2 North & South アメリカ合衆国 1990年
ヨーロッパ 1990年
PC/AT互換機 インフォグラム インフォグラム フロッピーディスク -
3 ノース&サウス わくわく南北戦争 日本 199009211990年9月21日
アメリカ合衆国 1990121990年12月
ファミリーコンピュータ コトブキシステム コトブキシステム 2メガビット+64キロRAMロムカセット[1] 日本 KSC-N5
アメリカ合衆国 NES-N5-USA
4 North & South ヨーロッパ 1991年
MSX
ZX Spectrum
New Frontier インフォグラム フロッピーディスク -

スタッフ

[編集]
Amiga版
  • メイン・プログラム、構築:ステファン・バウデット
  • ストラテジー・プログラム:ビンセント・ベリアード
  • アーケードゲーム:アラン・ナカシェ、ステファン・バウデット
  • グラフィック、アニメーション:ディディアー・チャンフレイ
  • シナリオ:フィリップ・アグリプニディス、ステファン・バウデット、ビンセント・ベリアード、ディディアー・チャンフレイ、ステファン・トレヴァリオン
  • 音楽、効果音:チャールズ・キャレット
  • アニメ・シーケンス・プログラム:A.シャルボニエ
  • アートワーク、マニュアル:ステファン・トレヴァリオン
  • 会戦コンセプト:フィリップ・アグリプニディス、ステファン・バウデット
  • 翻訳:ベアテ・ライター、ジョアン・K・ロブソン、ジュリー・ミットン、Cabinet D'Humilly
  • プレス窓口:クリステル・ゲスラー
  • マーケティング:フィリップ・アグリプニディス
  • 著者:ウィリー・ランビルラウル・コーバン、Les Editions Dupuis
  • タイトル・スクリーン・アート:フレデリック・バスクー
ファミリーコンピュータ版
  • プログラミング:あいはらともはる
  • アシスタント・プログラマー:戸野文雄、K.SHINDOU、K.KAMIGAKI、しながわみのり、増野宏之
  • グラフィック・デザイナー:Y,SHINTAKU
  • C.G.デザイナー:Y.TERASAWA、T.HOSOMA、すえだきみなり
  • 音楽、効果音:川上泰広、増野宏之
  • ゲーム・デバッガー:きどまさこ、ひらはらしょうこ、T.SASAKI
  • プログラミング・スーパーバイザー:道浦忍
  • エグゼクティブ・プロデューサー:しんじょうみつる
  • スペシャル・サンクス:おくはらせいいちろう、永田憲一、いしいまさひろ、インフォグラム、セイカ

評価

[編集]
評価
レビュー結果
媒体結果
オールゲーム2.5/5stars (FC)[2]
Computer and Video Games74% (Amiga)[3]
Crash96% (ZX)[4]
ファミ通23/40点 (FC)[5]
Your Sinclair90% (ZX)[4]
Zzap!6490% (Amiga)[3]
Raze89% (Amiga)[3]
88% (ST)[6]
Amiga Power83% (Amiga)[3]
Commodore User79% (Amiga)[3]
ST Action93% (ST)[6]
Aktueller Software Markt9.8/12点 (ST)[6]
9.2/12点 (C64)[7]
Computer Gaming World3/5stars (ST)[6]
3/5stars (DOS)[8]
ST Format58% (ST)[6]
Commodore Format69% (ST)[7]
ファミリーコンピュータMagazine15.23/30点 (FC)[1]
ファミリーコンピュータ版
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 2.58 2.41 2.59 2.55 2.69 2.41 15.23
  • 以下に挙げる特徴から、バカゲーとして知られる[9]
    • 戦争にわくわくするという不謹慎な題名。
    • 砦の戦いでの攻撃手段はナイフとパンチのみ、という肉弾戦仕様。
    • 部隊同士の戦闘場所のうち、河川と岩場は見た目が異なるだけで、実質的な効果が同じ。
    • CPUが弱すぎる。谷にかかった橋を自分の砲撃で落としておいて、そこへ騎兵隊を突撃させ、兵士たちを転落させたりする。
    • メキシコ人が災害扱い。昼寝の邪魔をすると、隣の領地に爆弾攻撃を仕掛けてくる。

脚注

[編集]
  1. ^ a b c 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、313頁。 
  2. ^ North & South for NES (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2017年7月1日閲覧。
  3. ^ a b c d e North & South for Amiga (1989)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2017年7月1日閲覧。
  4. ^ a b North & South for ZX Spectrum (1991)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2017年7月1日閲覧。
  5. ^ a b ノース&サウス ~わくわく南北戦争~ まとめ [ファミコン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2017年7月1日閲覧。
  6. ^ a b c d e North & South for Atari ST (1989)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2017年7月1日閲覧。
  7. ^ a b North & South for Commodore 64 (1989)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2017年7月1日閲覧。
  8. ^ North & South for DOS (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2017年7月1日閲覧。
  9. ^ ユーズド・ゲームズ総集編4』キルタイムコミュニケーション、2001年4月、pp.26 - 27。ISBN 4-906650-89-9

外部リンク

[編集]