ノーム (妖精)

ノーム。キノコの柄の脇にいる

ノーム: gnome)またはグノーム[1]: Gnom)は、スイスの錬金術師パラケルスス(1566年)が提唱した四大精霊のうち、大地を司る精霊妖精elementals)である(右図参照)。主に地中で生活しており、鉱脈の場所などにも詳しいとされる[2]

近世ドイツの鉱夫のあいだで信じられていた「山のこびと」(ドイツ語: Bergmännlein, Bergmännchen)に発するとされるが、ゲオルク・アグリコラは、これについてラテン語で「金属魔(デーモン)」(dæmon metallicus)と言換え(1530年)、または直訳語(virunculus montanos)(1549年)を用いて説明した。そこに記述される鉱夫伝説によれば、「山のこびと」は、人の物まねを意味なくおこない、笑い声をあげ、小石を投じるなどの悪戯をするが、ときおり莫大な埋蔵量の銀の鉱脈を残していくともされる。また、そのいでたちも鉱夫と同じく、リボン飾(レース編みなど)付シャツを着、革製のエプロンをつけているのだという。

パラケルスス(1541年没)のドイツ語版(1567年)も、この「山のこびと」[注 1]を、「グノーム」の言い回しに使っている。パラケルススによれば身長2スパン(18インチ (46 cm))だが、アグリコラによれば「山のこびと」は、3スパン(27インチ (69 cm))あった。

アグリコラが示した「山のこびと」の異称に、「コバロス」(ギリシア語:cobalos)、「コバルス」(ラテン語: cobalus)すなわちドイツ語ではコベルドイツ語: Kobel)がある。元素コバルトの命名は、16世紀のドイツ鉱夫のあいだで "kobelt"と呼ばれていた厄介な鉱石(コバルト亜鉛鉱、輝コバルト鉱等、諸説あり)に由来するが、一説ではこれが鉱山の精であるコベルに由来する。似た名の家精コボルトが語源とする資料も見えるが、それは両者の精霊の混同・同一視を許した場合にかぎる(コバルト § コベル語源を参照)。

鉱山の精霊の恩恵や恐ろしさの伝説は、19世紀にかけても中央ヨーロッパの鉱山地帯で健在であった。これらは「鉱夫伝説」集(Bergmannssage)などで、「山のこびと」(Bergmännlein/Bergmännchen)や「山の精霊」(Berggeist)の部の伝説として所収されている。すなわち現今のドイツ文献ではベルクガイストドイツ語版が「鉱山の精霊」の総称として確立している[7][8]

語釈

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「ノーム」(gnome, [nm][9])は英語読み。

遡源はパラケルススのラテン語の著作で、そこに「グノームス、グノーモス」(gnomus, gnomos[10];複数形「グノーミ」 gnomi[12])とみえる[注 2]

語源については、必ずしもパルケルススの造語でない可能性もあるとする。文脈からは、この語が"地に棲むもの"の意で使われているらしく、さすれば元はラテン語 *gēnomus のような語であり、さらなる元はギリシア語 *γηνόμος であろうと憶測される。そして("gēnomus"でなく"gnomus"と)誤謬したものだろう[注 3]、と仮説されている[9][14]。しかし、パルケルススがこの語を借用できたような情報源(出典)はまるで見つかっておらず、実際のところは本人からの書簡でもなければわからない、とも意見される[13]

トールキン作の小説の和訳では「土鬼」が充てられる。

パラケルスス

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パラケルスス『妖精の書』[注 4](1566年)において、「グノーム」(複数形:Gnomi)は、「ピグミー」(複数形:Pygmaei)の同義語として扱われる[9][15][1]。すなわち、いずれの呼称も四元素のひとつ、地/土のエレメンタル(精霊)をさす[17][15][16]

身長 2 スパン[注 5]しかない小柄だとされる[18][19]。また、壁や岩山を突き抜けたりでき、彼らにとってまるで空をよぎるに等しく、その様はまるで「精霊(スピリット)」のようだとしている[20]。だが元素の精霊たちはノームを含め、飲み食いもし、(人間と)喋ることもできる;その点において「精霊(スピリット)」とは一線を画しているとパラケルススは強調している[22][注 6][注 7]

また、パラケルススによれば、いわゆるドワーフ(ドイツ語形:ツヴェルク、ツヴェルクライン)というのは、地の精霊グノームの奇形にすぎないのだという。[30]

パラケルスス(ドイツ版)は、グノームを指す同義語として「山の人々」(Bergleute; 英訳:"mountain people" )や、「山のこびと」(Bergmännlein; 英訳:"moutain mannikins" )などの言い回しをふんだんに使っている[31][32]

山のこびと

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近世ドイツ語圏鉱夫の間では、「山のこびと」(Bergmännlein、異形: Bergmännlin,[33] Bergmänngen[34][注 8])と呼ばれる、なにか得体のしれないものが鉱山にはびこっているという伝説・巷説がささやかれていた。

「山のこびと」については16世紀の権威アグリコラ『地下の生体について De animatibus subterraneis』[注 9](初版1549年)に詳しい[37]。本書はラテン語で「山のこびと」はvirunculus montanosと記載されるが[38][注 10]、後に語彙集 (1563年)が出て、ドイツ名(Bergmännlein)と符合できる[40]

上述したようにパラケルスス(1541年没)は、「グノーム」を「山のこびと」(Bergmännlein)とも換言していたのであり、この二つの同定が可能である[41]

アグリコラにやや遅れて、ルター改革派の神学者ヨハンネス・マテシウス英語版は、その著書『Sarepta Oder Bergpostill(仮訳邦題:サレプタ、または山説教)』(1562年)でこの鉱山用語をふんだんに交えており、アグリコラがラテン語で「カドミア」とした悪質の鉱石は、鉱夫が「コベルト」(cobelt, kobelt)または「コバルト」(cobalt)と呼んでいたものとわかり、また、その名がついたのはドイツ人一般で「コベル」と呼ぶ悪霊のいたずらの産物だからである、と説いている。また、「コベル」は"hipomaneママ〕という馬毒"[注 11]も引き起こすとしている[46][注 12][注 13]

アグリコラ

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アグリコラは、「山のこびと」/「山霊」についての最古で、もっとも信頼のおける資料であるとされる[48]。アグリコラは、鉱山監督として知悉したあらゆる情報を詰め込んでいる[41]

アグリコラ『ベルマヌス、あるいは金属について』(初版1530年)でも「金属魔(デーモン)」(dæmon metallicus、「鉱物~、冶金のデーモン」などとも解することが出来る)について多少述べているが[注 14]、「薔薇冠」鉱山事件( § アンナベルクのローゼンクランツ鉱山)に触れ、プセルロス悪魔学的な考証を行っており( § 悪魔学)、後年の版本ではラテン=ドイツ語彙集がついて、「金属鉱物のデーモン」(daemon metallicus)は、「山のこびと」(Das bergmenlinママ〕)であると説明が載る[49]

しかし精霊についてはこの題材についての専門書、『地下の生体について De animatibus subterraneis』(初版1549年)[38][50]に詳しい[51]。同書は「山霊Berggeist)」の本であるとグリム兄弟『ドイツ伝説』でも紹介している[52]

ラテン語の著書であるので、「地下/鉱山の精霊」を示す言葉として、「金属魔(デーモン)」(daemon metallicus)、「山のこびと」(virunculus montanos)、コベロス (cobelos)またはコベルス(cobelus)などの表現をいろいろあてている( § 地下の生体についてに詳述)。しかし、後に語彙集が別冊として出され、それらの本当のドイツ名称(「コベル」や「メルクメンライン」)も明らかになっている[53]

グリムも引用した[55]語彙集による語釈(ラテン文のドイツ語まじり)の内容は、次の様なものである:

また"冶金/採鉱のデーモン "daemon metallicus こと「山こびと(ベルクメンライン)」は"豊富なる鉱脈(fundige zech)"をもたらす、とも記載される[54]。ここは「豊かな銀の」鉱脈を指すことが、ラテン語であきらかにされている[58][60]

地下の生体について

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アグリコラ『地下の生体について』によれば、コバリ(ラテン語: Cobali、単数形: コバロス Cobalos; ドイツ語形:コベル Kobel[56][61][52]、コバル Kobal[63])という奇怪なものたちが鉱山に出現するという。ドイツ人や一部のギリシア人がもちいる名称で、それらが人間の猿真似をすることに由来するという。やたらと笑ったりするが、なにか仕事しているようにみえて、じつは何の業績も達成しなかったりする。またの名を「山のこびと」(virunculos montanos)だとするが[注 15][65]、短身・矮躯ゆえの名前である[注 16]。彼らは老齢の容姿をしており、鉱夫のような格好をしている[注 17]、すなわち(レース編みなどの)リボン飾付シャツを着[注 18][68]、革製のエプロンを腰に巻いている[38][69]。また、鉱夫が砂利を投げつけられたりすることがあるが[注 19]、さしたる害はない。ただこちらから刺激すれば、その限りではないという[38]

アグリコラは、他の同義語として、ドイツ人が「グテリ」(ラテン語: Guteli、単数形: グテロス Gutelos; ドイツ語形:グーテル Gutel[56]、ギューテル Gütel[52])と呼ぶものも同類で、友好的だが目撃は稀有で、たいがい住処で家畜を飼うの忙しいのだと記述する[注 20][38][69]。しかしギューテルという語も、より一般的な精霊の呼称となり、鉱山に限らず、山、森、野に現れる精をさすようである[70][注 21][注 22][50]

さらには、スウェーデン人が「トルリス」(Trullis、すなわちトロルのラテン音写)と呼ぶものにも似るという[注 23]。すなわち、人間の男女になりすますことができ、人間に使役されることもあるという[38][69]

アンナベルクのローゼンクランツ鉱山

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鉱山の魔物のしわざにされた例が、「アンネベルクの薔薇冠」鉱山でおきた12人の鉱夫死亡事件である[78]、すなわち「ローゼンクランツ」[81]あるいは「ローゼンクローネ」[83](ラテン形「コロナ・ロサケア」[84])という鉱山があったという、現今のアンナベルク=ブッフホルツ英語版の逸話である。当地はザクセン州エルツ山地(「エルツ」は「鉱石」の意[48])に位置する。そのデーモンは、馬の姿であらわれ、口から吐く息で十二名を殺戮したという[85][48][87]

悪魔学

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アグリコラは、『ベルマヌス、あるいは金属について』(1530年)においても自然界の六種の悪魔について述べているが、これはパラケルススの研究者も関連資料として引いている[88]。その一部は[89]オラウス・マグヌスも転載して、「六種の悪魔が鉱山地帯にあらわれ他の種よりも悪質である」などと述べる[76][77]。オラウスは示していないが、じつはアグリコラはプセルロスを引いており[49]、そのプセルロスが提唱した悪魔の分類によれば、六種類のうち鉱山業に直接かかわりそうなのは、第五種の「地下のデーモン」のみである[90]

つまりこの(第五の)悪魔分類が、アグリコラの「コバリ」や「ゲトゥリ」(「グテリ」の誤り[注 24][注 22])に同定できるだと解説者は述べている[90][92]

また、アグリコラの観点からは、「山の悪魔」(リューベツァールが代表例)と「山のこびと」とは区別されていたのだと主張される[93]。だが民間ではリューベツァールは「グノームの君主」であると伝承される[94]。それを物語る、シレジアのリーゼン山地(現今のクルコノシェ山脈ドイツ語版)地方から収集された民話をムゼーウスが発表している[95]

同『金属について』刊行本のの巻末語釈注では、鉱山の精はラテン語で「冶金/採鉱のデーモン」(dæmon metallicus)、ドイツ名は "Bergmenlin"であると述べられている[96]

コバルト鉱

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16世紀のドイツ鉱夫のあいだでコベルト(kobelt)と呼ばれて厄介がられた鉱石だが、アグリコラも、これにカドミア(cadmia)という語が古典語が充てられる、として解説している[97][98]。このカドミア/コベルト鉱は、コバルト亜鉛鉱などとみられるが、腐食性があり鉱夫の足裏を侵すなどとされることから、腐食性の砒コバルト鉱英語版(コバルトと砒化ニッケルの混合鉱)の属性と一致すると指摘される[98]。また、当時の冶金技術では精練ができないやっかいな副産物とされており、例えば輝コバルト鉱(コバルト、ヒ素、硫黄)ではないかともされる[99]。アグリコラ自身は、この鉱石の名が、精霊に由来・関連するなどと言及しなかった。

だが、少し後に、宗教家のマテシウスが、このやっかいなコベルト鉱が、コベルという魔物のせいである、と説いているので、その考えは当時より存在したことがうかがえる[46]。より明確に、「コベルト鉱」の語が魔物の「コベル」から成立したという論は、すなわち18世紀末の科学追求者に認められるヨハンネス・ベックマン英語版の『西洋事物起原(Beiträge zur Geschichte der Erfindungen)』を引いて紹介されている[100][注 25]

コベルは、すなわち「ノーム」」(やゴブリン)の類であると、近年の英文書ではそう分類して憚らない[注 26][102]

コバルト語源説

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元素コバルトの名前の由来だが、『ドイツ語語源辞典(Etymologische Wörterbuch)』(第25版、2012年)の「コバルト」の項では、「コベルト鉱石」と「コボルト精霊」をそもそもは同じ言葉ではないか、と推論している[103][104]。すなわち同辞書は「コベル」という精霊の項はもうけておらず、上述したような「コベル」を交えた内容をスルーした説明になっている。

これは、かつてグリム辞典が、"Kobalt"の項で、「コベルト鉱」が(厳密に「コベル」でなく)「コボルト」のせいだと鉱夫らに考えられていた、と説明したことに[105]、いまだ同調してるもの、と言える。

オラウス・マグヌス

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鉱山のデーモン
―オラウス・マグヌス『北方諸民族誌』(1555年)[76][77]

スウェーデンの碩学のオラウス・マグヌス もまた、その著書『北方諸民族誌英語版』 (1555年)[注 27]において「鉱山のデーモン」の章をもうけている[76][77]。オラウスも「鉱山のデーモン」等と呼ぶに徹しており、「グノーム」(当時は未成語)を使うべくもない。しかしながら、その木版画の挿絵(⇒右図参照)は、「ノーム」の図像例であるとして、近年の英文参考書等に掲載されている[106][107][注 28]

プレトリウス

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山のこびと(Bergmännerlein)、または地底人(Unter-Irrdische)、ワイト
―大トマス・クロス(1632-1682盛)(刻)、 Praetorius (1668) [1666] 『Anthropodemus Plutonicus』の巻頭挿絵

ヨハネス・プレトリウス英語版(1666年)は、『アントロポデムス・プルトニクス(冥界的人族)、または新・世界記述』(仮訳題名)において[注 29][注 30]、「山のこびと」(Bergmännrigen)または「地棲族」(Erdleute)についてのやや長い第2章をもうけているが、アグリコラに準じて、気性も外見も凶暴なタイプと、より温和なタイプの二種類がいるとしており、温和なのは、ベルクメンラインやコボルデ(kobolde、コボルト)と呼ぶとする。プレトリウスによれば、「山のこびと」(Bergmännrigen)の身長は「4分の3エル[109][110]、すなわち 1.5 フィート程度という[注 31]

プレトリウスはここでは「地棲族」の呼称にコボルトを挙げているものの、別に第8章「家の人(家霊)にもコボルトを取り上げており、矛盾している[111]。巻頭の第8の画(「コボルト」)も第2の「地底人」とは別の絵である[112]

民間伝承例

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ザクセン州のローゼンクランツ鉱山の逸話は上掲の § アンナベルクのローゼンクランツ鉱山を参照。

ドイツの鉱山の精は、丁重に扱えば、豊かな鉱脈のありかを指ししめしてくれるなど、恩恵があるといわれる[114]

ハルツの山僧の坑内灯

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「野人」をかたどるターラー銀貨。ゴスラー造幣局、1587年

16世紀当時、ハルツ山地の銀山の利権は自分が独占するという含みで、小ハインリヒ公(ブラウンシュヴァイク=ヴォルフェンビュッテル公)は、「野人」をかたどったターラー銀貨を発行したとされている。ゴスラー市民にとっては、従来の生活の糧を奪われる死活問題で、紛争の火種になっている。この「野人」ヴィルデマン (亜人)ドイツ語版は、材木と鉱石資源の両方の象徴につかわれたとされる[115]

ただ、地上にいる「ヴィルデマン」だと、鉱山のありかとかは教えられるだろうが、坑内にひそむのはやはりむしろ「山の霊」(ベルクガイスト)などと呼ぶ精霊であろうという考察がある。ハルツ山地ではとくに「山僧」あるいは「山の修道僧」(ベルクメンヒ、Bergmönch)が現れて、いわゆる「鉱山の光」(Grubenlicht , Gruben-Geleucht)を使って鉱脈までや、出口まで指し示すと伝えられたいた[117]。その手にもつのは、大きな獣脂のかたまり(Unschlitt)を発火させた坑内灯らしい[118]。ある伝承では、もと現場監督だった人間が神に頼み込んで死後なお鉱山を見守るようになった。無視したり怒らせると巨大な本体であらわれ、目は車輪ほど大きく、銀製のカンテラは1シェッフェルドイツ語版ほどの大きさだったという[注 32][118]

音によるコミュニケーション

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19世紀のボヘミアやハンガリーの鉱山地帯でも、叩くような音が鉱山からは聞こえてくるのだとされていた。そしてそれは、そちらの方向へはいくな、との警告の音だと信じられていた[注 33]。その鉱山の精は、ドイツのベルクガイスト(山の精霊)と同じだという[122]

19世紀のドイツの鉱夫も、 ベルクガイスト(山の精霊)が、黒いこびとの姿で現れ、鉱夫たちを先導して先にゆき、叩く音を発して、鉱脈の存在を知らせたりした。鉱脈の途切れ(分断)があれば、そういう音を出し、豊かな鉱脈に当たれば叩く数も多いのだという[123]

ドイツの鉱山町にすむ家族が家に招くと、音で承諾した逸話はコボルト#鉱山からの来訪を参照。

スイス

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スイスの民間伝承ドイツ語版では、グノームは鉱山の富と関連付けられている。また、事故をひきおこすともされ、1618年、旧スイスのプルールス村(現今イタリアのピウーロ)でおきた地すべりがそのせいにされている。村は金山で栄えていたが、これはグノームが融解した黄金を鉱脈ドイツ語版に注いでいた恩恵であった。しかし裕福さによって腐敗したため、グノームたちの怒りに触れたという[124]

民俗学

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ヤーコプ・グリムは、「山のこびと」についての若干の考察を、『ドイツ神話学』の「ドワーフ(ツヴェルク)」の部でおこなっている。民話のドワーフの隠れ蓑英語版「ネーベルカッペ」[注 34]や古くは『ニーベルンゲンの歌』の「タルンカッペ」は、昔は体を覆うケープ/マントの認識だったものが、時代に連れキャップ/帽子のように思われるようになったと解説している。その一例が、「山のこびと」が「とんがり帽子」を被っているという、ガブリエル・ロレンハーゲン英語版『蛙鼠合戦』の描写である[67][68]

上例からも垣間見えるように、グリムを祖とする「ドイツ神話学派」では、「山のこびと」や「こびと」の伝説の源流を神話世界のツヴェルク(北欧のドヴェルグ)に求めているのである[125][注 35]

少し広義の話に逸れるが、グリム蒐集の伝説のうち、いわゆる「鉱山伝説」[注 36]について、1960年に論争が起こった。対象話は「山のこびと」系説話ではなかったが、グリム『ドイツ伝説集』所収第一話「クッテンベルクの3人の鉱夫」で[注 37]、鉱山に封じ込められた三人が、祈りによって長寿を永らえることができる話である[128][126]。神話学派の見解から、ジークフリート・クーベ[注 38]論文(1960年)では、古代の神話学的な山岳信仰に、職業の要素が加わったにすぎないとした[129]。 これに反論して、むしろ中世のカトリック教義の「煉獄」に着想を得た発祥だという説明をヴォルフガング・ブリュックナー(1960年)が掲げた[130]。さらにイーナ=マリーア・グレヴェルス(1962年)が、第三の見解として鉱山労働者には教会など体系的宗教とは別にして独自の世界観や信仰があるとの考えをしめした[130]

グレヴェルスの1962年論文は、「山霊」(Berggeist)を核に据えていると指摘される(「山のこびと」にはほぼ触れない)[131][132]。グリムもまた、「山霊」をツヴェルクの一種として考察するが[135]、「山霊」の意味合いは筆者によってずれがあると注意喚起される[132]ゲルハルト・ハイルフルトドイツ語版とグレヴェルスの共編による『中欧ドイツ語圏の伝説伝承における鉱業と鉱夫』(1967)[132]では「山のこびと」例も多く掲載される [136]

早くは、フリードリヒ・ヴルベル[注 39](1883年)による鉱山伝説集が、一冊を4部に分けており、第2分類として「山の霊」[注 40]を置いている[137][138][6]。のちにフランツ・キルンバウアードイツ語版が編纂した『Bergmanns-Sagen』(1954年)は、ヴルヴルの4分類をほぼ踏襲するが、第2部が「山のこびと」[注 41]に置き換わっている[138][6]

カール・ミュレンホフドイツ語版の伝説集『シュレースヴィヒ、ホルシュタイン、ラウエンブルク諸公領の伝説、メルヒェン、歌謡』第3巻の構成では、第430– 452番はいちおう「家のコーボルト」の部になっているが、うち 第443番「ランツァウ伯の幸運」、第444番「ヨシアス・ランツァウの守り刀」のヨシアス・フォン・ランツァウドイツ語版にまつわる二編では、「山のこびと」[注 42]やその女性版[注 43]が登場する[139][140]

他にもヴォルファースドルフのニーダーザクセンの山霊伝説集(1968年)が出されている[141]

大衆文化

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大衆本によれば、身長12cmほどの小人で長いひげを生やした老人のような風貌をしており、派手な色の服と三角帽子を身につけている[2]。手先が器用で知性も高く、優れた細工品を作る[142]ゴブリンやドワーフ(ドヴェルグ)、ノッカーと近い関係にあるともいわれ、近年では多数存在する地中で暮らす精霊の一種族として扱われることも多い[142][2]

庭園に置かれるノームの置物は、「ガーデン・ノーム」と呼ぶ。

脚注

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注釈

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  1. ^ 近世の書なので綴りは標準化されない:Bergmänlein 等
  2. ^ Libermanは、Gnomiは複数形のみで使われるとするが、ドイツ語版ではそのように統一されるようである。ドイツ語の単数形はかなり不詳であるが、Liberman は再構形 *Gnomを充てている[13]
  3. ^ OEDに"blunder"(誤謬)とあるが"genomus"の書写で"e"を落とした、とまでは明記はされない。
  4. ^ ラテン書『Liber nymphis..』。ドイツ語版もラテン語題名を踏襲している。
  5. ^ 1スパンを9インチと定義すると、2スパンは1.5フィート。ちなみにアグリコラは3スパン(2.25フィート)とする(後述)。
  6. ^ パラケルススは、火の精霊が物云わない[23]、としている以上、フランツ・ハルトマン英語版(1902年)が通観で、"森の精霊は何もいわない"と記したのは、精霊の取り違いであろう[24]。森の精霊とはシルヴェストル(sylvestres)のことで、大気の精霊シルフの異名である[25][26]。ハルトマンは、パラケルススの作品の英訳者で、かの神智学協会(Theosophical Society)の分派。
  7. ^ C・S・ルイスThe Discarded Image』(1964年刊、遺作)が地の精霊ノームを"寡黙 taciturn"だとするのも同じ間違いと言える[19]
  8. ^ -lein などの縮小詞(指小辞)のついた「小さな人」・「こびと」に相当する語彙については、馬場 (2019), pp. 25–26を参照。また"土こびと (erdmännlein, erdmanneken) やスイスではhärdmändle"をグリムの『ドイツ神話学』を引いて挙げているが[35]、-dl も高山地帯などにみえる指小辞であり、Bergmändlの衣装も存在する[36]("nn"の例もある)。
  9. ^ 『De amantibus subterraneis』ともあやまって引用されるが、訂正される。
  10. ^ ただしフーバー夫妻は「山のこびと」でなく「小さな鉱夫」と訳してしまっている(『金属について』英訳、1912年、に附記した『地下の生体について』の当該箇所の訳出)[39]。夫妻はマテシウスの注(後述)でも明らかにしているように、ラテン語原典のみでなく、ドイツ訳も参照している。そしてドイツ訳の「Bergamännlein」からであれば、「山のこびと」とも「やまびと(鉱夫)」の「小さき者」とも解釈できてしまうのである。
  11. ^ ヒッポマネスは、現代獣医学では胎餅英語版という形成物をさすようだが、古くはウェルギリウス『ゲオルギカ』に用例があり、「狂った馬」(発情期の牝馬)からとれるとされる毒物を指したようである[42][43]
  12. ^ マテシウスは別箇所で「グッテル」改め「ギューテライン」(gütlein)についても触れている[47]
  13. ^ フーバー夫妻の英訳書でも、マテシウスを引いたうえで、16世紀のドイツ鉱夫が"cobalt"とよんだ鉱物は、"cobali"という「ものまね」(しる精霊)のいたずらと思われたから、と説いている。他にもヨハン・ベックマン英語版(1752年)からの引用文も参照[45]。「コバルト」の語源についてはの詳細は、 § コバルト鉱参照。
  14. ^ 本文"dæmon"を"metallus"と関連させて説明文を置いており、"dæmon metallicus"という成句で見えないが、語彙集に成句が見える。
  15. ^ ラテン語 virunculosvir "男" に縮小接尾語 -unculos, -unculusがついた語なので、「小男」「小人」になる。ドイツ語では Männlein, Männchen。
  16. ^ アグリコラの原文には"nempe nani tres dodrantes longi"とあり、1ドドランス(dodrans は"4分の3フィート"を意味するので、1スパンを9インチと定義した場合同じになる。つまりパラケルススが2スパンとするところを、こちらは3スパンという。すなわち"身長約2.25 フィートの小人"と訳せる。Hoover訳では、逐語訳でなく"about 2feet"としており「約~」とことわった換算で小数点は切り捨て。
  17. ^ metallicorum は 「鉱夫」の意。古い英訳では "metal finers"とあり、金属の精練者と解している。
  18. ^ 古い英訳では"laced petticoat"なのだが、まずvittatusvitta "band, ribbon"から来ていて、そのような装飾がどこかについているということで、レース編みに限らない。またindusiumも"petticoat"も、上衣と下衣の両方の意味があるのだが、ここはシャツととるべきであろう。参考までに、「山のこびと」Bergmännlein が白シャツ(weissen Hemdlein)を着る例がガブリエル・ロレンハーゲン英語版の『蛙鼠合戦』(Froschmäusekrieg[66]にみえる、とグリムが指摘する[67]。フーバー英訳では"filleted garment"としているので要領を得ない。
  19. ^ glareis Jacessant.
  20. ^ iumentumは、牛などの家畜の意とされるので、旧英訳の"horses"には準じず Hoover訳 "cattle"を採る。
  21. ^ 語源は「神」の指小辞だとされる[71]。「コボルト」は本来、まじない的な人形がそう呼ばれていたらしいが(ツゲ彫りの家霊人形、『神話学』参照[72])、ギューテル「小さな神さま」もやはりそういう人形の呼称だったことがあり、その意味では同義とみなされる[73]
  22. ^ a b グリム『神話学』所引ヴァーツラフ・ハンカ英語版の古ボヘミア語彙集では、"gitulius" (getulius, gaetuliusとも) を"kobolt"で訳し、続いて"alpinus"も"tatrman"と訳しているとする。そしてアルピヌスも"alphinus"と綴ってチェス駒(「クイーン」または「フール」の駒)を指すとし、タートルマンも「糸で繰る」という用例があって(操り人形をさす)と説明する[74][75]
  23. ^ 近世北欧の「トロル」といえば、「化け物、お化け」ほどの意味で漠然としている。ルコクトゥーの事典はスウェーデンの現地名称としてgruvråを記載する[52]
  24. ^ アグリコラの表記を違えているという意味では「誤」だが、"getuli"の方がラテン語として正しいふしがある。グリムの「コボルト」解説で言及される"gitulius"参照[91]
  25. ^ ベックマンはラテン語形の「コベルス」を使っているが、ドイツ語形なら「コベル」というところを、アグリコラの原文はラテン語「コベルス」にを見立ててい著述したことは、上で説明した通りである。
  26. ^ 憚らない、というのは、のちの17世紀のパラケルスス造語かもしれない言葉を総称として、16世紀にも遡って「山のこびと」など「鉱物の精」の名称も含ませることに躊躇しない、という意味である。
  27. ^ 原題は『Historia de Gentibus Septentrionalibus』。
  28. ^ オラウスの文面からはムンステルス(ミュンスター)というドイツ人著者を引用しているようにみえる。ムンスター(ミュンスター)とは『Cosmographia』作者であるという注釈があり[92]、すなわち地図作成者の ゼバスティアン・ミュンスターだと判明する(ミュンスターに記載があるかは不詳)。ただオラウスはアグリコラにも内容は確認できるとしており、上記で注したように、じっさい、アグリコラの内容が転載される部分が多い。
  29. ^ 『Anthropodemus Plutonicus, Das ist, Eine Neue Welt-beschreibung』。高橋吉文は『Welt-beschreibung』2巻本(1660年)を『世界記述』とする[108]
  30. ^ 『あらゆるふしぎな人間の新しい宇宙誌』と池内紀著『幻獣の話』では表記。
  31. ^ Williams は 1/2 フィート "half a foot" とするが、誤算であり、 3/4 を 1/4 と誤読したのかもしれない。
  32. ^ このシェッフェルはブッシェルと英訳されるが、実際はドイツでは地域差が大きく、50リットルほどの容量のところもあるが、このブラウンシュワイク公国では310リットル強だったとされている[119][120]
  33. ^ この記述は英訳されていて、鉱山の精霊を「コボルト」と呼ぶが、それがチェコ語かハンガリー語どおりかは不明。
  34. ^ Nebelkappe、 "霧のケープ"。
  35. ^ 馬場 (2019)論文では、「山のこびと」については、別の神話学派論者ミュレンホフドイツ語版の伝説集の所収話に登場すると述べるのみである(p. 126)。より広義な「こびと」(männlein等)は『神話学』ではツヴェルクの婉曲的ないいまわしだとしている p. 26。しかし『ドイツ伝説集』はアグリコラの「山のエルフ」の本を「山霊」の本とみなしたことは上述した[52]。そして『神話学』によればツヴェルクは山霊(Berggeist)と同一か、その別表現とし pp. 101, 103、鉱山の精であるとし p. 125、ゲルマン神話のドヴェルグ dvergr に由来する p. 134 と内容抜粋している。
  36. ^ Bergmannssagen?.
  37. ^ 原題は"Die drei Bergleute im Kuttenberg"。「山のこびと」系説話ではなかったが、と言ったのは、原題に"Bergleute"(パルケルススがグノームの言い回しに使っていた語)があるので、そう思わせぶりだからである。しかし、内容的には普通の人間の「3人の鉱夫」に起こった超自然的な話であった。閉じ込められた坑内は異界として描かれているとされ[126]、吉田論文の題名からも「冥界」に位置づけていることがわかる[127]
  38. ^ Siegfried Kube。
  39. ^ Friedrich Wrubel。
  40. ^ Berggeist
  41. ^ Bergmännlein
  42. ^ Bergmännlein/-männchen
  43. ^ Bergfräuchen

出典

[編集]
  1. ^ a b 澁澤:"地精ピグミーは別名グノーム"である[16]
  2. ^ a b c 幻想動物事典』・231頁
  3. ^ Wrubel (1883), p. 29.
  4. ^ Stötzel (1936), p. 75.
  5. ^ Heilfurth & Greverus (1967), pp. 56–58, 189–190.
  6. ^ a b c 小沢俊夫(書評)Gerhard Heilfurth,unter Mitarbeit von Ina-Maria Greverus; Bergbau und Bergmann in der deutschsprachigen Sagenuberlieferung Mitteleuropas,Band I-Quellen,1967」『民族學研究』第35巻第1号、三省堂、1970年6月、79–82頁。 
  7. ^ Heilfurth & Greverus (1967)の鉱夫伝説集が大著で決定版であり「山の精霊」を仕分けしていることや、それ以前 Wrubel の伝説集(1883)[3]も 「山の精霊」の分類を用い、 Stötzel (1936) がその分類法を踏襲したものの見出しだけは「山のこびと」Bergmännchen [4] に変更したいきさつは、原著や[5]、小沢俊夫の書評にくわしい[6]
  8. ^ ただかつてはコボルトと鉱物の精霊の習合があり、Ranke (1910)の"Kobold"の見出しの下に、ハルツの鉱山の § ハルツの山僧の坑内灯「山の修道僧と」伝説が所収される(以下参照)。」
  9. ^ a b c d "gnome". Oxford English Dictionary (3rd ed.). Oxford University Press. September 2005. (要購読、またはイギリス公立図書館への会員加入。); Murray, James A. H. ed. (1901) A New Eng. Dict. on Hist. Principles IV, s.v. "gnome2"
  10. ^ Paracelsus (1658), II: 394.
  11. ^ Paracelsus (1658), II: 391.
  12. ^ [11] = loc. cit. apud OED.[9]
  13. ^ a b Liberman, Anatoly (2009). Word Origins...And How We Know Them: Etymology for Everyone. Oxford University Press. p. 128. ISBN 9780195387070. https://books.google.com/books?id=sMiRc-JFIfMC&pg=PA128 
  14. ^ Chisholm, Hugh, ed. (1911). "Gnomes" . Encyclopædia Britannica (英語). Vol. 12 (11th ed.). Cambridge University Press.
  15. ^ a b Veenstra, Jan R. (2013). “Paracelsian Spirits in Pope's Rape of the Lock. Airy Nothings: Imagining the Otherworld of Faerie from the Middle Ages to the Age of Reason: Essays in Honour of Alasdair A. MacDonald. BRILL. pp. 233. ISBN 9789004258235. https://books.google.com/books?id=JUNWAgAAQBAJ&pg=PA233 
  16. ^ a b c 澁澤龍彦幻想博物誌」『澁澤龍彦全集』 16巻、河出書房新社、1993年、108–109頁。ISBN 9784309706511https://books.google.com/books?id=DeQqAQAAMAAJ&q=パラケルスス 
  17. ^ Cf. Paracelsus & Sigerist tr. (1941), pp. 231–232
  18. ^ Paracelsus (1658), II: 392: "Gnomi humiles sunt, duas circiter spithamas æquantes"; Paracelsus (1567), p. 181: "die Gnomi sein klein bis auff zwo spannen unnd dergleichen ungeferlich"; Paracelsus & Sigerist tr. (1941), p. 235: "The mountain people are small, of about two spans".
  19. ^ a b Lewis, C. S. (2012). The Discarded Image - An Introduction to Medieval and Renaissance Literature. Cambridge University Press. p. 135. ISBN 9781107604704. https://books.google.com/books?id=ZHrXx6zYTJsC&pg=PA135 
  20. ^ Paracelsus (1658), II: 391: "Terra autem gnomis tantum chaos ist. Illi enim transeunt solidas parietes, saxa & scopulos, instar spiritus..."; Paracelsus (1567), p. 179: "also den Gnomis die erde ihr Lufft, dann ein jedes ding wonet, geht und steht im Chaos. Die Gnomi gehn durch ganze felsen, mauren, unnd was innen ihr Chaos zu gros ist..."; Paracelsus & Sigerist tr. (1941), p. 234–235: "the mountain mannikins have the earth which is their chaos. To them it is only an air"; Paracelsus & Sigerist tr. (1941), p. 232: "to the gnomi in the mountains: the earth is the air and is their chaos.. Now, the earth is not more than mere chaos to the mountain manikins. For they walk through solid walls, through rocks and stones, like a spirit;"
  21. ^ Paracelsus & Sigerist tr. (1941), p. 240: "The mountain manikins [gnomes] are endowed with speech like the nymphs [undines, water], and the vulcans[salamanders, fire] speak nothing, yet they can speak but roughly and rarely".
  22. ^ Paracelsus & Sigerist tr. (1941), p. 228。また別所でパルケルススは"山人(グノーム)はニンフ(ウンディーネ)と同様に言語を話すが、ヴルカン(火精サラマンドラ)は何も言わない、しかし喋ることはでき、稀にだがそれをする"としている[21]。四大精霊の異名は、上述のように澁澤龍彦に詳しい[16]
  23. ^ Paracelsus & Sigerist tr. (1941), p. 240.
  24. ^ Hartmann (1902), p. 156: "spirits of the woods" as saying nothing".
  25. ^ Hartmann (1902), pp. 54, 152–153.
  26. ^ Paracelsus & Sigerist tr. (1941), p. 231.
  27. ^ Paracelsus & Sigerist tr. (1941)、訳者序文 p. 221、原作英訳 p. 248: "The giants come from the forest people and the dwarfs from the earth manikins. They are monstra like the sirens from the nymphs. Thus these beings are born".
  28. ^ Paracelsus (1567), p. 195: "Die Riesen kommen von den Waltleuten, die zwerglein von den Erdleuten, unnd sein monstra von ihnen wie die Syrenen von den Nymphen, von solche dingen werden wol selten geborn".
  29. ^ Handwörterbuch des Deutschen Aberglaubens, Walter de Gruyter (1974), s.v. "Paracelsus", pp. 13951398.
  30. ^ 英訳"monster[s]"[27]。新英訳やドイツ語版ではその語だけラテン語の"monstra"が使われている[28]。しかし文中の"monsters/monstra"は「怪物」ではなく「奇形」の意。現代ドイツ語参考書に拠るパラケルススの解説ではドイツ語: Mißgeburtenという言葉を使っており[29]、これは「奇形」や、転じて「できそこない、失敗作」の意となどと独和辞典にみえる。
  31. ^ e.g. Paracelsus (1567), p. 181 "Bergmänlein",
  32. ^ 英訳 "mountain people" "mountain manikins" については Paracelsus & Sigerist tr. (1941), passim. 参照。
  33. ^ Wolfersdorf (1968), pp. 170, 199.
  34. ^ Wolfersdorf (1968), pp. 210, 211.
  35. ^ 馬場 (2019), p. 44.
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  37. ^ Wolfersdorf (1968), pp. 40, 139, 214.
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  43. ^ 南方熊楠十二支考』、第 2 巻、1973年、120頁
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  46. ^ a b ヨハンネス・マテシウス英語版(1652年)、フーバー夫妻の英訳による引用[44]、およびウォザースによる抜粋[45]を参照。
  47. ^ Göpfert, Ernst (1902). Die Bergmannssprache in der Sarepta des Johann Mathesius. Starßburg: Trübner. p. 41. https://books.google.com/books?id=WSxUAAAAcAAJ&pg=PA41 
  48. ^ a b c d Wolfersdorf (1968), p. 40.
  49. ^ a b c Agricola, Georgius (1546). “Bermannus, sive de re metallica dialogus”. Georgii Agricolae De ortu & causis subterraneorum lib. 5. De natura eorum quae effluunt ex terra lib. 4. De natura fossilium lib. 10. De ueteribus & nouis metallis lib. 2. Bermannus, siue De re metallica dialogus lib.1. Interpretatio Germanica uocum rei metallicæ, addito Indice fœcundissimo. Basel: Froben. pp. 432–433. https://books.google.com/books?id=F6tlCB1PdJoC&pg=PA432. "BER: ..genus certè dæmonum,..metallicis inferunt; AN: Eius generis dæmonum quod in metallis esse solet.. Psellus mentionem fecit..." ; p. 477: "Daemon metallicus: Das bergmenlin" 同書のタイトルページでは所収内容を列記して、ドイツ語での語釈の部を"Interpretatio Germanica uocum rei metallicæ.."としているが、じっさい、その部の冒頭に掲げられた題は "Sequuntur rerum, de quibus scribimus, nomina, quae ipsis posuerunt Germani, nec tamen nomina prosuerunt omnibus rebus, quibus uel abundant, uel non carent"である。
  50. ^ a b フーバー大統領夫妻によるアグリコラの英訳『ベルマヌスあるいは金属について』の脚注に付された『地下の生体について』の部分訳[39]。Wothersが再掲[45]
  51. ^ Wolfersdorf (1968), pp. 213.
  52. ^ a b c d e Lecouteux, Claude [in 英語] (2016). "BERGMÄNNCHEN (Bergmännlein, Bergmönch, Knappenmanndl, Kobel, Gütel; gruvrå in Sweden)". Encyclopedia of Norse and Germanic Folklore, Mythology, and Magic. Simon and Schuster. ISBN 9781620554814
  53. ^ 語彙集『Appellationes quadrupedum, insectorum, volucrium, piscium』(1563)。所引"Daemon subterraneus.. bergmenlein/kobel/guttel"[40]。以下、対訳参照。
  54. ^ a b Grimm & Stallybrass tr. (1888), 4: 1414.
  55. ^ グリムの『ドイツ神話学』注釈巻本[54]。1657版本『de re metall. libri XII』所引としているが語弊があり、実際は『金属について12巻本』を核とし『地下の生体』抜粋なども同綴じした合わせ本であり、その巻末にある『地下の生体』の語彙集の引用なのである。
  56. ^ a b c Agricola, Georgius (1657). “Animantium nomina latina, graega, q'ue germanice reddita, quorum author in Libro de subterraneis animantibus meminit”. Georgii Agricolae Kempnicensis Medici Ac Philosophi Clariss. De Re Metallica Libri XII.: Quibus Officia, Instrumenta, Machinae, Ac Omnia Denique Ad Metallicam Spectantia, Non Modo Luculentissime describuntur; sed & per effigies, suis locis insertas ... ita ob oculos ponuntur, ut clarius tradi non possint. Basel: Sumptibus & Typis Emanuelis König. p. [762]. https://books.google.com/books?id=uCClFLX0CwUC&pg=PA762. "Dæmonum: Dæmon subterraneus trunculentus: bergterufel; mitis bergmenlein/kobel/guttel" 
  57. ^ Agricola (1546), p. 478: "Fodinam, quantumuis argento fœcundam propter dæmonem metallicum deferere": "Ein fundige zech des bergmenleins halben liegen lassen"
  58. ^ ラテン語: quantumvis argento fœcundam(大量の豊潤な銀)[57]
  59. ^ Black, William George (18 March 1893). “Ghost miners”. Notes and Queries. 8: 205–206. https://books.google.com/books?id=nECFbfG0znIC&pg=PA205. 
  60. ^ またルドヴィコ・マリア・シニストラリ(1876)『[[:en]De Daemonialitate et Incubis et Succubis|De la démonalite et des animaux incubes et succubes|]]』によるフランス語の梗概も参照[59]
  61. ^ Grimm, Deutsches Wörterbuch, Band 5, s.v. "Kobel"
  62. ^ Kretschmer, Paul (1928). “Weiteres zur Urgeschichte der Inder”. eitschrift für vergleichende Sprachforschung auf dem Gebiete der indogermanischen Sprachen 55: p. 89 and p. 87, n2. https://books.google.com/books?id=zYpVkrS47n8C&pg=PA87. 
  63. ^ ドイツ語にはKobalen(おそらく-en は定冠詞的な接尾語)の表記も見られ、これは山の洞窟のデーモンを指し、ラテン語の「コバリ」 Cobali に相当する;それはまた 「山のこびと」virunculi montani(アグリコラも使ういいまわし)、「山霊」(Berggeister)、「グノーム」Gnome、コボルト Kobold などとの同類である、と言語学者のパウル・クレッチマーは説明している[62]
  64. ^ Drake, Nathan (1817). Shakespeare and His Times: Including the Biography of the Poet; Criticism on His Genius and Writings; a New Chronology of His Plays; a Disquisition on the Object of His Sonnets; and a History of the Manners, Customs, Amusement, Superstitions, Poetry, and Elegant Literature of His Age. 2. London: T. Cadell and W. Davies. p. 131. https://books.google.com/books?id=XgT4X1RDf4gC&pg=PA311 
  65. ^ ドイツ語「Bergmänlin」=「Bergmanlein」をアタナシウス・キルヒャーは充てている。Mundus Subterraneus, Lib. VIII, sect. 4, cap. 4, p. 123.[64]
  66. ^ a b Rollenhagen, Gabriel (1730). “3tte Theil, Das I. Kapitel: Rathschlag der Berg- und Wasser-Geister über diesen Krieg”. Sinnreicher Froschmäuseler, vorstellend der Frösche und Mäuse wunderbahre Hoffhaltung: in dreyen Büchern mit Fleiss beschrieben. Frankfurt: Routledge. p. 608. https://books.google.com/books?id=LVP1IG_Aaq0C&pg=PA608 
  67. ^ a b Grimm & Stallybrass tr. (1883), p. 462, n2.
  68. ^ a b ロレンハーゲンの刊行本では[66]、"Bergmännlein"の語は索引には使われるが、詩文そのものでは"Männlein"になっている:"Funden sich auf dem Berg beysammen Der kleiner Männlein ohne Nahmen,/ In weissen Hemdlein, spitzgen Kappen,/ Als man gewohnt an den Bergknappen".
  69. ^ a b c Lavater, Ludwig (1596). Of ghostes and spirites walking by nyght, and of strange noyses, crackes, and sundry forewarnynges, which commonly happen before the death of menne, great slaughters, and alterations of kyngdomes. 2. Translated by Robert Harrison. London: Thomas Creede. p. 75. https://books.google.com/books?id=smNjAAAAcAAJ&pg=PA75 
  70. ^ フーバー英訳では「グテリ」に「ゴブリン goblin」(精霊一般をさす語)を充てる。
  71. ^ Müller-Fraureuth, Karl (1906). “Kap. 14”. Sächsische Volkswörter: Beiträge zur mundartlichen Volkskunde. Dresden: Wilhelm Baensch. pp. 25–25. https://books.google.com/books?id=EFdsAAAAIAAJ&pg=PA26 
  72. ^ Grimm & Stallybrass tr. (1883), p. 501.
  73. ^ Handwörterbuch des Deutschen Aberglaubens, Walter de Gruyter (1974), s.v. "Kobold", p. 31
  74. ^ Hanka (1833). Zbjrka neydáwněgšjch Slownjků Latinsko-Českých [Vetustissima Vocabularia Latino-Boemica]. s.v. "Gitulius kobolt, p. 79
  75. ^ Grimm (1875), p. 416; Grimm & Stallybrass tr. (1883), pp. 502–503
  76. ^ a b c d Olaus Magnus (1555). “Liber VI. Cap. X. De Metallicis Dæmonibus”. Historia de gentibus septentrionalibus. Rome: Giovanni M. Viotto. pp. 210–211. https://books.google.com/books?id=O9lEAAAAcAAJ&pg=PA210 
  77. ^ a b c d Olaus Magnus (2017). “Book 6, Ch. 10 On demons in the mines”. Historia de Gentibus Septentrionalibus: Romæ 1555 [Description of the Northern Peoples : Rome 1555]. II. Translated by Foote, Peter and Humphrey Higgins. Routledge. pp. 299–300. ISBN 9781351555975. https://books.google.com/books?id=WmZQDwAAQBAJ&pg=PA299  
  78. ^ 後述のオラウス・マグヌスも転載している[76][77]
  79. ^ Wolfersdorf (1968), p. 121.
  80. ^ Heilfurth & Greverus (1967), pp. 105, 347.
  81. ^ "ドイツ語: Rosenkranz".[79][80]
  82. ^ Heilfurth & Greverus (1967), p. 347.
  83. ^ "ドイツ語: Rosenkrone".[82]
  84. ^ Corona Rosacea.[38][45]
  85. ^ ドイツ語: Anhauch;[48] アグリコラの原文:ラテン語: "Flatum vero emittebat ex rictu"[38]。フーバー夫妻訳では割愛されており、ウォザースは引用でなく独自訳で一行ばかり"only with his breath killed more than twelve laborourers"と述べ、悪魔は口から毒ガスを吐く馬の姿であらわれたようである、と解説[45]
  86. ^ Calmet, Augustin (1850). The Phantom World: The History and Philosophy of Spirits, Apparitions, &c., &c. 2. Translated by Henry Christmas. Philadelphia: A. Hart. p. 140. https://books.google.com/books?id=Z1GqcY9ow3QC&pg=PA140 
  87. ^ カルメの著書の英訳では "spirit in the shape of a spirited, snorting horse"とあるが、典拠をアグリコラの異なる題名作『de Mineral. Subterran』, p. 504だとしている[86]
  88. ^ Paracelsus (2013). Koelsch, Franz. ed. Von der Bergsucht und anderen Bergkrankheiten. Springer-Verlag. pp. 61–62. ISBN 9783642991486. https://books.google.com/books?id=bnTRBgAAQBAJ&pg=PA61 
  89. ^ ここでも「ローゼンクランツ」 "Corona rosacea"鉱山について言及しており、その後のくだりで: "Eius generis demonum, quod in metallis esse solet, inter reliqua, sex (6) enim numerat, Psellus mentionem fecit,.. cæteris peius" (デーモンの..他よりも悪い、)とみえる[49]
  90. ^ a b Hibbert, Samuel (1825). Sketches of the Philosophy of Apparitions: Or, An Attempt to Trace Such Illusions to Their Physical Causes (2 ed.). Edinburgh: Oliver & Boyd. p. 140. https://books.google.com/books?id=bNYRAAAAYAAJ&pg=PA188 
  91. ^ Grimm & Stallybrass tr. (1883), p. 502.
  92. ^ a b Burton, Robert (1875). The Anatomy of melancholy. 1. New York: W.J. Widdleton. pp. 259–260. https://books.google.com/books?id=R0YJAAAAIAAJ&pg=PA259 
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  97. ^ Agricola (1546), p. 467: "Hoc genus metallici cobaltum, liceat mihi nunc nostris uti, vocant: Græci cadmiam"; p. 473 Cadmia metallica = Kobelt.
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  100. ^ ベックマンの著作の英訳『English as the History of Inventions, discoveries and origins』(1797年)、ウォザーズ所引[45]
  101. ^ Wothers (2019), p. 47.
  102. ^ たとえば科学ライタ―のフィリップ・ボール英語版はその色素の科学史で書いており、ピーター・ウォザース英語版の著書でも、コバルト語源は「§ノームとゴブリン」の節に置いている[101]
  103. ^ Kluge, Friedrich [in 英語]; Seebold, Elmar [in 英語], eds. (2012) [1899]. "Kobalt". Etymologisches Wörterbuch der deutschen Sprache (25 ed.). Walter de Gruyter GmbH & Co KG. p. 510. ISBN 9783110223651
  104. ^ ただし同辞典が、「コボルト」の項では、グリムの提唱した「コバルス/コベロス」語源説は採らず、
  105. ^ Grimms; Hildebrand, Rudolf (1868). Deutsches Wörterbuch, Band 5, s.v. "Kobalt"
  106. ^ "Gnome". Encyclopædia Britannica Online. 2008年4月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年3月12日閲覧
  107. ^ Rand, Harry (2019). Rumpelstiltskin’s Secret: What Women Didn’t Tell the Grimms. Routledge. p. 133 and Fig. 6.1 (on p. 134). ISBN 9781351204149. https://books.google.com/books?id=NorCDwAAQBAJ&pg=PA133 
  108. ^ 高橋吉文『反復で読み解くグリム童話入門. 第2章, 西洋人は首狩り族』56号、北海道大学、2009年7月31日。hdl:2115/39030https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/39030/1/56-001.pdf 
  109. ^ Praetorius (1666), p. 142; Praetorius (1668), p. 129: "drey viertel einer Ellen lang"
  110. ^ Williams, Gerhild Scholz (2017). “Chapter 1, § Paracelsian Wonders”. Ways of Knowing in Early Modern Germany: Johannes Praetorius as a Witness to his Time. Routledge. ISBN 9781351873529. https://books.google.com/books?id=kcw3DwAAQBAJ&pg=PT83 
  111. ^ Praetorius (1666), pp. 359–379; Praetorius (1668), pp. 311–326 "VIII. Von Hausmännern, Laribus, Penatibus, Geniis, Kobolden, Stepgen, Ungethümen, Larven, Haussgötzen, Gütgen".
  112. ^ "8. Haußmänner/Kobolde/Gütgen"
  113. ^ Scott, Walter (1845). "Letter IV", Letters on Demonology and Witchcraft. New York: Harber & Brothers, p. 110
  114. ^ サー・ウォルター・スコットの解説だが、鉱山の精」を「コボルト」と呼ぶが、「ノーム」の一種だともしている[113]
  115. ^ a b Stopp, F. J. (1970). “Henry the Younger of Brunswick-Wolfenbüttel: wild men and werewolf in religious polemics, 1538-1544”. Journal of the Warburg and Courtauld Institutes 33: 214. https://books.google.com/books?id=rjdnzKa94LQC&dq=berggeist. 
  116. ^ Heilfurth, Greverus & 1967}, pp. 438–442.
  117. ^ Stopp[115]、所引 Greverus (1967) "Der Berggeist spendet Geleucht"( C. 5 , [116]
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  119. ^ "Braunschweig Himten 31 1/7 liter" (cf." Baiern Schäffel 222.4 liter") Schrader, Theodor Friedrich (1859).Das Wichtigste der Wechselcourse, des Münzwesens und der Maasse und Gewichte, p. 65.
  120. ^ "Ein Wispel hält in Braunschweig 4 Scheffel, 40 Himten oder 640 Löcher". Otto von Münchhausen (1771).『Der Hausvater』, p. 640.
  121. ^ a b Britten, Emma Hardinge (1884). Nineteenth century miracles, or, Spirits and their work in every country of the earth : a complete historical compendium of the great movement known as "modern spiritualism". New York: Published by William Britten : Lovell & Co.. pp. 32–33. https://archive.org/details/nineteenthcentur01brit/page/32/mode/2up 
  122. ^ Mr. Kalodzy、ハンガリーの鉱山学校の教師。、ブリテン女史の所引[121]
  123. ^ William Howitt, London Spiritual Magazine.[121]
  124. ^ Guerber, H. A. (1905) [1899]. Legends of Switzerland. New York: Dodd, Mead & Co. pp. 289–290.
  125. ^ 馬場 (2019)の論文参照。一般論として"神話学派は確かに師グリムのジャンル理論を継承し" p. 71、「ドイツ神話学」とは読んで名の通り"神話の痕跡を探"しのアプローチである、p. 72。
  126. ^ a b 植朗子「ドイツ民間伝説における死者の帰還 : 「不気味」という概念と伝承の事実性」『文芸学研究』第19号、大阪大学、2015年3月31日、34–35頁、doi:10.18910/70068hdl:11094/70068 
  127. ^ 吉田孝夫 (2008).
  128. ^ Leslie, Esther (2006). Synthetic Worlds: Nature, Art and the Chemical Industry. Reaktion Books. ISBN 9781861895547. https://books.google.com/books?id=-YfxAQAAQBAJ&pg=PT47 
  129. ^ 馬場 (2019), pp. 101–102引き吉田孝夫 (2008) 185頁
  130. ^ a b 馬場 (2019), p. 102引き吉田孝夫 (2008) 179–181頁
  131. ^ Greverus, Ina-Maria (1962). “Zur Problematik der Bergmannssage . Eine Erwiderung”. Rheinisch-westfälische Zeitschrift für Volkskunde 9: 77–106. https://books.google.com/books?id=qKXYAAAAMAAJ&q=berggeist. 
  132. ^ a b c 馬場 (2019), pp. 102–103.
  133. ^ Grimm (1875), p. 389.
  134. ^ Grimm & Stallybrass tr. (1883), p. 470.
  135. ^ 例えば『ドイツ伝説集』第298話の踊る山霊(berggeister)[133][134]
  136. ^ Gerhard & Greverus (1967).
  137. ^ Wrubel, Friedrich (1883). “II. Sagen vom Berggeist”. Sammlung bergmännischer Sagen. Freiberg in Sachsen: Craz & Gerlach. pp. 29–90. https://books.google.com/books?id=zahcCNWDTUIC&pg=PA29 
  138. ^ a b Heilfurth & Greverus (1967), p. 61.
  139. ^ Müllenhoff, Karl, ed (1845). “CDXLIII. Das Glück der Grafen Ranzau; DXLV. Josias Ranzaus gefeites Schwert”. Sagen, Märchen und Lieder der Herzogthümer Schleswig, Holstein und Lauenburg. Kiel: Schwersche Buchhandlung. pp. 327–331. https://books.google.com/books?id=138BAAAAQAAJ&pg=327 
  140. ^ 馬場 (2019), pp. 125–126.
  141. ^ Wolfersdorf (1968).
  142. ^ a b 『モンスター・コレクション 改訂版 中』1996年、255-263頁

参考文献

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関連項目

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