後方転回
後方転回(こうほうてんかい、back handspring)は体操競技・マット運動の技の一種。正式名称:後方倒立回転跳び。バックに回転するので「バック転」「バク転」と通称される場合が多い。
腕の振りと地面の蹴りで、後方に勢いよく跳び、ブリッジから身体の反りと手による地面の突き放しを利用して回転する運動。対して前方に回転する技を前方倒立回転跳び(前方転回)と呼ぶ。
実施法
[編集]細部は競技によって異なる。
- 直立姿勢から両手を上げた体制を取る。
- 腰を落とし(いわゆる、空気椅子の体勢)、両手は身体の前を通過し後方へ向ける。
- 両足で後方に向けて蹴ると同時に両手を身体の前を通過し振上げ、後方を見る様に頭部を背屈する。
- 両手で地面を支えながら(ブリッジの状態から)腹筋・背筋を利用し、下半身を下ろし着地する。
※男子ゆかの場合は両足で同時に着地、女子ゆか・平均台の場合などは足を交互(バラ足)に着地することもある。
補助法
[編集]補助法、練習法、使用器具は競技やクラブによって異なる。
一例として、補助者は実施者の横に立ち、実施者の腰部の衣服を片手で握り、実施者が上記実施法を行い、着手したタイミングで補助者はもう片方の手で実施者の下半身を支える。腰部を握ることにより実施者の体重移動を補助し、実施者の倒立状態を補助することにより実施者の回転力を補助する。その他に、2人組みで背中合わせになり補助者は実施者の手首を持って後方に倒しながら後方倒立回転を行う方法もある。実施者が自力で行うには、前転等からの基礎力が必要になる。
参考文献
[編集]- 福岡大学スポーツ科学部 「器械運動における後方倒立回転とびのうごきの発生」[リンク切れ]
- 筑波大学 スポーツストリーミングシステム[リンク切れ]
- 日本体操競技・器械運動学会