ベアトリクス
ベアトリクス(Beatrix)はヨーロッパ系の女性名。ビアトリクス(英語)とも。
ベアトリス、ベアトリーチェなどに対応し、「喜びの運び手、幸せの担い手」などと解釈される。
概要
[編集]元々の形は後期ラテン語の女性名ウィアートリークス(Viātrīx 、「航海者、旅行者」を意味するウィアートル(Viātor)の女性形)で、初期のキリスト教徒には一般的な名前であった。
それが時代による音韻の変化に伴い別の名前ベアートゥス(Beātus 、「祝福されし者、幸いなる者」を意味するギリシャ語名マカリオス(Μακάριος)の翻訳)と混淆し、ベアートリークス(Beātrīx)となった。
王侯貴族
[編集]- ベアトリクス (オランダ女王) - 前女王。
- ベアトリス1世 (ブルゴーニュ女伯) (ベアトリクス・フォン・ブルグント) - 神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世の皇后。
- ベアトリス2世 (ブルゴーニュ女伯) (ベアトリクス・フォン・シュタウフェン) - 上記人物の孫。アンデクス公オットー1世の妻。
- ベアトリクス・フォン・フランツィーン - フランス公ユーグ大公の娘。上ロートリンゲン公およびバル伯フリードリヒ1世の妃。フランス語名でベアトリス・ド・フランス。
- ベアトリクス・フォン・ホーエンシュタウフェン - 神聖ローマ皇帝オットー4世の皇后。
- ベアトリクス・フォン・ルクセンブルク - ハンガリー王カーロイ1世の2番目の王妃。
- ベアトリス・ド・ブルボン - ボヘミア王ヨハン・フォン・ルクセンブルクの2番目の王妃。チェコ語名、ドイツ語名でベアトリクス。
- ベアトリーチェ・ダラゴーナ - ナポリ王フェルディナンド1世の娘で、ハンガリー王兼ボヘミア王マーチャーシュ1世およびウラースロー2世の妃。ハンガリー語名、チェコ語名でベアトリクス。
その他の人物
[編集]- ベアトリクス - 古代ローマ帝国のキリスト教の殉教者。→詳細は「シンプリチウスとファウスティヌスとベアトリス」を参照
- ベアトリクス・シューバ - オーストリア出身のフィギュアスケート選手。
- ベアトリクス・ローラン - アメリカ出身のフィギュアスケート選手。
- ビアトリクス・ポター - イギリスの絵本作家。ピーターラビット・シリーズの作者。
架空の人物
[編集]- ベアトリックス=カートン - 漫画『生徒諸君! 最終章・旅立ち』の登場人物。
人物以外
[編集]- ベアトリックス (小惑星) - 小惑星帯の小惑星。
- 『ベアトリクス』- バルザックの長編小説(1839年)。