信越本線

信越本線
シンボルマーク
信越本線を走行するE653系「しらゆき」 (2022年7月9日 長鳥駅 - 塚山駅間)
信越本線を走行するE653系しらゆき
(2022年7月9日 長鳥駅 - 塚山駅間)
基本情報
日本の旗 日本
所在地 群馬県長野県新潟県
種類 普通鉄道在来線幹線
起点 高崎駅篠ノ井駅直江津駅
終点 横川駅長野駅新潟駅
駅数 59駅(貨物駅含む)
電報略号 シエホセ[1]
路線記号 SE(篠ノ井駅 - 長野駅)
開業 1885年10月15日
一部廃止 1997年10月1日(横川駅 - 軽井沢駅
所有者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
上沼垂信号場 - 東新潟港駅間除く全線)
日本貨物鉄道(JR貨物)
(上沼垂信号場 - 東新潟港駅間)
運営者 上記各第1種鉄道事業者および
日本貨物鉄道
(高崎駅 - 安中駅間・篠ノ井駅 - 長野駅間・直江津駅 - 上沼垂信号場間・越後石山駅 - 新潟貨物ターミナル駅間の第2種鉄道事業者)
使用車両 使用車両を参照
路線諸元
路線距離 29.7 km(高崎駅 - 横川駅間)
9.3 km(篠ノ井駅 - 長野駅間)
136.3 km(直江津駅 - 新潟駅間)
2.4 km(越後石山駅 - 新潟貨物ターミナル駅間)
3.8 km(上沼垂信号場 - 東新潟港駅間)
軌間 1,067 mm
線路数 複線(上沼垂信号場 - 東新潟港間は単線
電化方式 直流1,500 V架空電車線方式
(上沼垂信号場 - 東新潟港間は非電化
閉塞方式 複線自動閉塞式(複線区間)
連査閉塞式(上沼垂信号場 - 焼島駅間)
タブレット閉塞式(焼島駅 - 東新潟港駅間、休止中)
保安装置 ATS-P(高崎駅 - 横川駅間、篠ノ井駅 - 長野駅間、新潟駅構内)
ATS-Ps(宮内駅 - 新潟駅間[注釈 1]
ATS-SN(直江津駅 - 宮内駅間)[2]
最高速度 120 km/h
路線図

青線はしなの鉄道えちごトキめき鉄道のいずれかに経営移管された区間
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信越本線(しんえつほんせん)は、群馬県高崎市高崎駅から同県安中市横川駅まで、長野県長野市篠ノ井駅から同市長野駅まで、および新潟県上越市直江津駅から同県新潟市中央区新潟駅までの区間を結ぶ、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線幹線)である。このほか、越後石山駅 - 新潟貨物ターミナル駅間、上沼垂信号場 - 東新潟港駅間に貨物支線を持つ。

元々は高崎駅から新潟駅までを途切れる区間なく結んでいたが、1997年および2015年北陸新幹線長野新幹線)新規開業および延伸開業に伴い、同新幹線の並行在来線区間の大半が第三セクター鉄道に移管または一部がバスに転換された(第三セクター移管・バス転換区間については「概要」節で挙げた各記事も参照)。

概要

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路線名が表すとおり、長野県新潟県を意味する「信越地方」を通る路線であり、元々は近世の中山道善光寺街道北陸道に沿って、高崎駅から長野駅直江津駅などを経て新潟駅に至る路線であった。1997年平成9年)10月1日北陸新幹線高崎駅 - 長野駅間先行開業に伴い、新幹線の並行在来線区間のうち、碓氷峠を越える横川駅 - 軽井沢駅間が廃止(JRバス関東碓氷線に転換)、軽井沢駅 - 篠ノ井駅間が第三セクターしなの鉄道に経営が移管され、当路線は2区間に分断された。さらに2015年(平成27年)3月14日の北陸新幹線長野駅 - 金沢駅間延伸開業に伴い、長野駅 - 直江津駅間も経営分離され、長野駅 - 妙高高原駅間がしなの鉄道に、妙高高原駅 - 直江津駅間がえちごトキめき鉄道に移管され、当路線は3区間に分断された。

なお、整備新幹線ではない上越新幹線の並行在来線である長岡駅 - 新潟駅間は新幹線開業後も経営分離されず、JR東日本の路線となっている。

信越本線分断の状況(2023年現在)
区間 距離 事業者 路線名 移管(廃止)日
高崎駅 - 横川駅 29.7 km JR東日本 信越本線 存続
横川駅 - 軽井沢駅 11.7 km 廃止(JRバス関東の碓氷線に転換) 1997年10月1日
軽井沢駅 - 篠ノ井駅 65.1 km しなの鉄道 しなの鉄道線
篠ノ井駅 - 長野駅 9.3 km JR東日本 信越本線 存続
長野駅 - 妙高高原駅 37.3 km しなの鉄道 北しなの線 2015年3月14日
妙高高原駅 - 直江津駅 37.7 km えちごトキめき鉄道 妙高はねうまライン
直江津駅 - 新潟駅 136.3 km JR東日本 信越本線 存続

現在も信越本線として残されている区間のうち、直江津駅 - 新潟駅間は、JR東日本の羽越本線奥羽本線、第三セクター鉄道のえちごトキめき鉄道日本海ひすいラインあいの風とやま鉄道線IRいしかわ鉄道線ハピラインふくい線西日本旅客鉄道(JR西日本)の北陸本線湖西線とともに、日本海縦貫線を形成しており、優等列車貨物列車が多く運行されている。また、新潟県内では、上越中越下越地方を結ぶ動脈ともなっている。そのうち直江津駅 - 柏崎駅間では日本海沿岸を走る。篠ノ井駅 - 長野駅間には中央本線(西線)・篠ノ井線から乗り入れる東海旅客鉄道(JR東海)の特急「しなの」が設定されており、松本名古屋方面との広域輸送を担っている。高崎駅 - 横川駅間には定期優等列車の設定はなく、ローカル輸送が中心である。

高崎駅 - 横川駅間と篠ノ井駅 - 長野駅間は旅客営業規則の定める大都市近郊区間の「東京近郊区間」、直江津駅 - 新潟駅間が同「新潟近郊区間」に含まれ、高崎駅 - 横川駅と篠ノ井駅 - 長野駅がIC乗車カードSuica」の首都圏エリアに、新潟駅 - 宮内駅間の全駅および柏崎駅・直江津駅が新潟エリアに、それぞれ含まれている。

ラインカラーは、高崎駅 - 横川駅間は黄緑色、篠ノ井駅 - 長野駅間と直江津駅 - 新潟駅間はスカイブルーである[注釈 2]

篠ノ井駅 - 長野駅間を除き、しなの鉄道とえちごトキめき鉄道に移管された軽井沢駅 - 関山駅間は、2018年に開業130周年を迎え、189系電車による記念列車が運転された。

路線データ

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新潟近辺の鉄道路線図
  • 管轄・路線距離(営業キロ):全長181.5 km(支線含む)
    • 東日本旅客鉄道(第一種鉄道事業者
      • 高崎駅 - 横川駅間 29.7 km
      • 篠ノ井駅 - 長野駅間 9.3 km
        キロポスト高崎起点のものがそのまま使用され、線内各踏切に書かれているキロ数表示も高崎からの通算表示となっている。
      • 直江津駅 - 新潟駅間 136.3 km
        キロポストは直江津起点のものが使用される[3]
    • 日本貨物鉄道
    • (第一種鉄道事業)
      • 上沼垂信号場 - 東新潟港駅間 3.8 km(焼島駅 - 東新潟港駅間は休止中)
    • (第二種鉄道事業)
      • 高崎駅 - 安中駅間(10.6 km)
      • 篠ノ井駅 - 長野駅間(9.3 km)
      • 直江津駅 - 上沼垂信号場間(134.4 km)
      • 越後石山駅 - 新潟貨物ターミナル駅間(2.4 km)※ 旅客鉄道会社の営業キロ設定なし
  • 軌間1,067 mm
  • 駅数:59
    • 旅客駅:55(起終点駅含む)
      • 信越本線所属の旅客駅に限定した場合、高崎駅(高崎線所属[4])が除外され、54駅となる。
    • 貨物駅:4(起終点駅・休止駅含む、旅客併設駅を除く)
  • 複線区間:上沼垂信号場 - 東新潟港駅間を除く全線。
    なお白新線と重なる上沼垂信号場 - 新潟駅間(1.9 km)は複々線であるが、新潟駅付近連続立体交差事業のため、2017年度時点では仮線3線で運用していた[5]
  • 電化区間:上沼垂信号場 - 東新潟港駅間を除く全線(直流1,500 V
  • 閉塞方式
    • 複線自動閉塞式(複線区間)
    • 連査閉塞式(上沼垂信号場 - 焼島駅間)
    • タブレット閉塞式(焼島駅 - 東新潟港駅間 休止中)
  • 保安装置[2]
    • ATS-P(高崎駅 - 横川駅間、篠ノ井駅 - 長野駅間、新潟駅)
    • ATS-Ps(宮内駅 - 新潟駅[注釈 1]間)
    • ATS-SN(直江津駅 - 宮内駅間)
  • 最高速度電車または気動車):
    • 高崎駅 - 横川駅間 100 km/h
    • 篠ノ井駅 - 長野駅間 優等列車120 km/h、普通列車110 km/h
    • 直江津駅 - 新潟駅間 120 km/h
  • 運転指令所
    • 高崎駅 - 横川駅間:高崎総合指令室(運転取扱は高崎駅、安中駅が行い、横川駅の信号設備は安中駅から制御される)
    • 篠ノ井駅 - 長野駅間:長野総合指令室(CTC
    • 直江津駅 - 新潟駅間:新潟総合指令室(直江津駅 - 越後石山駅間CTC)

高崎駅 - 横川駅間がJR東日本高崎支社、篠ノ井駅 - 長野駅間が同長野支社、直江津駅 - 新潟駅間(越後石山駅 - 新潟貨物ターミナル駅間の支線を含む)が同新潟支社の管轄である。

運行形態

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高崎駅 - 横川駅間

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北陸新幹線の開業後も高規格な複線電化路線として残されているが、首都圏長野県の信越本線沿線各市町を結ぶ都市間輸送は、既に北陸新幹線の開業および信越本線の分断によりその役割を終えており、高崎駅 - 横川駅間は臨時列車を除けば各駅に停車する普通列車のみの運行で、ほぼ群馬県内のローカル輸送に徹した形となっている。この区間は群馬県内で完結しているが、新幹線開業後も一貫して「信越線」と案内されている。全区間で毎時1 - 2本程度の普通列車が運転されており、全ての列車が高崎駅と横川駅を始発終着駅とする。この区間のラインカラーは黄緑色になっている。ワンマン運転は行っていない。列車によっては横川駅でJRバス関東碓氷線に接続しており、さらに、軽井沢でしなの鉄道線の列車と接続する場合もある。

臨時列車

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高崎駅 - 横川駅間では、蒸気機関車(SL)牽引による臨時快速列車SLぐんま よこかわ」が、土休日を中心に設定される。往復のうちどちらかは電気機関車(EL)牽引による「ELぐんま よこかわ」かディーゼル機関車(DL)牽引による「DLぐんま よこかわ」となる。横川駅には転車台機回し線がないため、最後尾に復路で列車を牽引する機関車を連結して運転し、折り返し時に機関車の付け替えを行わず、最後尾の機関車が先頭になって列車を牽引している。

SLぐんまよこかわ

貨物輸送

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高崎駅 - 安中駅間には、福島臨海鉄道小名浜駅との間での鉱石輸送用の高速貨物列車(通称「安中貨物」)が1日1往復運行されている[6]

篠ノ井駅 - 長野駅間

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この区間は北陸新幹線開業以降も引き続きJR東日本が運営している。しかし、篠ノ井駅 - 長野駅間で完結する列車は下りが平日朝に1本、上りが日中に1本あるのみで、その他は全てが篠ノ井線またはしなの鉄道しなの鉄道線北しなの線との直通列車であり、実質的に篠ノ井線の一部のようになっている。2023年3月18日のダイヤ改正から長野発の篠ノ井行きの区間列車が設定されたが2024年3月16日のダイヤ改正で消滅している。

優等列車として、名古屋駅からの特急しなの」が走っている。また、しなの鉄道線軽井沢駅から観光列車「ろくもん」が長野駅まで土休日中心に運行されている。

普通・快速列車は基本的には長野市周辺の輸送を担っているが、しなの鉄道線直通列車は朝夕を中心に軽井沢駅発着の列車もある。篠ノ井線直通列車は日中は松本駅発着の列車が多いが、朝夕は飯田線中央本線直通の長距離列車が多く、最遠で飯田線には飯田駅発着、中央本線には大月駅発着で運行され、特急と同じく山梨県長野県内の主要都市間輸送を担っている面もある。

犀川橋梁を渡る211系(川中島 - 安茂里間 2022年5月)

貨物輸送

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篠ノ井駅 - 長野駅間には、コンテナ車による北しなの線北長野駅への高速貨物列車が、平日に1日2往復運行されている。それぞれ、首都圏発着、中京圏発着となっており、前者は隅田川駅発着、後者は名古屋貨物ターミナル駅発・稲沢駅着である[7]

直江津駅 - 新潟駅間

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この区間は日本海縦貫線の一部として、かつては長距離運行する優等列車が多数設定されていたが、列車の運転系統分割や再編、廃止などによって徐々に縮小された(#過去の運行形態を参照)。2015年3月の北陸新幹線金沢延伸以降の信越本線の役割は特急「しらゆき」および快速列車による県内都市間輸送と、普通列車によるローカル輸送が主になった。

新潟市と県内各都市を結ぶ高速バス「ときライナー」との競合があり、新潟駅 - 長岡駅間の格安回数券・フリーきっぷ(えちごワンデーパス等)の発売や快速の運転、などでサービスアップが図られている。長岡駅 - 新潟駅間の信越本線は信濃川東岸を走り、羽越本線磐越西線も乗り入れる新津駅(新潟市秋葉区)などの各駅が新潟都市圏南東部の公共交通を支えている[9]のに対して、長距離輸送を担う上越新幹線は長岡駅 - 新潟駅間には燕三条駅以外に駅がなく[10]、相互に補完し合う関係となっている。

日本海に沿って走る115系(青海川 - 鯨波間 2016年8月)

特急・快速列車

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特急列車は妙高はねうまラインから直通する「しらゆき」が新井駅上越妙高駅 - 新潟駅間で4往復運転されている。「しらゆき」は上越妙高駅で北陸新幹線に、長岡駅で上越新幹線にそれぞれ接続し、新潟・長岡地区と糸魚川富山・金沢方面および首都圏と柏崎地域との間を連絡する役割も担っている。

快速列車は朝夕を中心に直江津駅 - 新潟駅間で1往復、直江津駅 - 長岡駅間で上り2本・下り3本、長岡駅 - 新潟駅間で1往復運転される。これらは2012年3月改正で廃止された急行「きたぐに」、2015年3月改正で廃止された特急「北越」、快速「くびき野」の代替、特急「しらゆき」の補完という性格もあり、通過駅が多い。このためいずれの列車も普通列車と比べて20分 - 1時間程度の高い速達効果を有している。2022年3月のダイヤ改正より、代走を除き全てE129系が充当されている。

なお、2015年3月改正から2017年3月改正まではえちごトキめき鉄道日本海ひすいライン糸魚川駅を発着とする列車が1往復設定され、485系3000番台が用いられた[注釈 3][11][12]。また、2022年3月改正までは新潟駅発新井駅行きの快速もあり、115系の運用もあった。また、快速「信越」の運転もあり、こちらはE653系が充当されていた。

また、新津駅 - 新潟駅間では磐越西線から直通する快速列車が運行されている。2023年3月18日ダイヤ改正までは、直江津駅 - 犀潟駅間でほくほく線直通の快速列車や超快速列車「スノーラビット」が運転されていた。

特急・快速列車の停車駅の比較は以下の通りである(2022年3月12日改正時点)。

直江津駅 - 新潟駅間
種別・列車名 始発・
終着駅
直江津駅 黒井駅 犀潟駅 柿崎駅 柏崎駅 来迎寺駅 宮内駅 長岡駅 見附駅 三条駅 東三条駅 加茂駅 矢代田駅 新津駅 亀田駅 新潟駅 備考
特急しらゆき 上越妙高駅
新井駅
上越妙高駅 - 新潟駅間2往復設定
新井駅 - 新潟駅間2往復設定
快速 直江津駅 1往復設定[* 1]
上り2本、下り3本設定
長岡駅 1往復設定
  1. ^ 下りは直江津駅 - 柿崎駅間各駅に停車


新津駅 - 新潟駅間(磐越西線からの直通列車)
種別 始発駅 磐越西線 信越本線 備考
馬下駅 猿和田駅 五泉駅 北五泉駅 新関駅 東新津駅 新津駅 亀田駅 越後石山駅 新潟駅
快速 馬下駅 下り1本、休日運休
五泉駅 下り1本、毎日運転

普通列車

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普通列車は長岡駅でほぼ運転系統が分断されている。

直江津駅 - 柏崎駅 - 長岡駅間はおおむね1 - 2時間に1本程度の運行である。長岡駅の南隣の宮内駅を終点とする上越線は全列車が長岡駅まで運転されるほか、朝の石打駅発の1本は新潟駅まで直通する。信越本線で長岡駅を越えて新潟方面に直通する普通列車はこの列車と朝の柏崎駅発新潟駅行き、夜の直江津駅発新潟駅行きの下り3本のみである。また、長岡駅発着で上越線を経由して飯山線へ直通する列車が2往復設定されている。直江津駅 - 犀潟駅間には北越急行ほくほく線に直通する列車もあり、一部列車は黒井駅に停車する。また、朝には柏崎駅・柿崎駅からえちごトキめき鉄道妙高はねうまラインへの直通列車がえちごトキめき鉄道車両で運転されており、間合い運用として夜間に直江津駅 - 長岡駅間で信越線内のみの運用も行われている。

長岡駅 - 新津駅間は日中1時間に1本程度であるが、朝夕は本数が多く設定されている。新津駅 - 新潟駅間は区間列車も多数運行されており、日中は1時間に3本(約20分間隔)、平日朝ピーク時には磐越西線からの直通列車も含めて1時間に9本程度(約5 - 8分間隔)が運行されている。新潟駅から白新線越後線直通運転する列車も存在する[13]。新津駅 - 新潟駅間はピーク時の輸送人員が年々増加している区間であり、混雑率は2011年度には96%であった[14]ものが2013年度には111%[15]、2018年度には143%に[16]、2020年度は新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)流行の影響で三大都市圏の輸送量が減少したこともあって、全国のJR線の中で最も高い135%の数値となった[17]

直江津駅 - 長岡駅間・新津駅 - 新潟駅間のE129系を使用する2両編成の列車では一部を除きワンマン運転が実施されている。無人駅黒井駅土底浜駅潟町駅上下浜駅柿崎駅米山駅笠島駅青海川駅鯨波駅茨目駅安田駅北条駅越後広田駅長鳥駅塚山駅越後岩塚駅来迎寺駅前川駅)では先頭車両の最も前側のドアのみが出口で、運賃は車内精算となる。新津駅 - 新潟駅間は全駅が有人駅のため駅で運賃収受を行う都市型ワンマン運転で、全てのドアより乗降できるが、営業時間外の乗降・精算は無人駅に準じる。

観光列車

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この区間には以下の観光列車が運行されている。

  • 柳都Shu*Kura:妙高はねうまライン上越妙高駅(旧信越本線、脇野田駅)から長岡駅経由で新潟駅間を土休日中心に運行している。

貨物輸送

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直江津駅 - 越後石山駅 - 新潟貨物ターミナル駅間は、前述のように日本海縦貫線の一部を成しており、貨物輸送が盛んである。当該区間の大半の貨物列車は、EF510形電気機関車が牽引するコンテナ車で編成された高速貨物列車である。当該区間のコンテナ取り扱い駅は、黒井駅柏崎オフレールステーション(ORS)、南長岡駅、新潟貨物ターミナル駅である[18]

上沼垂信号場 - 焼島駅間は、コンテナ車による高速貨物列車が、平日に1日2往復運行されている。どちらも上沼垂信号場から白新線経由で新潟貨物ターミナル駅に乗り入れ、うち上り1本は首都圏の隅田川駅まで運行される[19]。詳細は「焼島駅」の項も参照。

長鳥 - 塚山間を走行する貨物列車(2017年2月)

過去の運行形態

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高崎駅 - 直江津駅間

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直江津駅 - 新潟駅間

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この区間では特急「白鳥」や、寝台特急日本海」、急行きたぐに」など、かつては日本海縦貫線を長距離運行する列車が多数設定されていたが、廃止や列車の系統分割などによって徐々に縮小され、最後まで残存した特急「北越」(金沢駅 - 新潟駅間)、寝台特急「トワイライトエクスプレス」(大阪駅 - 札幌駅間)についても、2015年(平成27年)3月13日に運行を終了した。

また、同区間では特急「とき」をはじめとする首都圏から上越線経由で信越本線に入る列車や、さらに下越から山形県庄内地方など東北日本海側各県へ、上越から富山以西の北陸三県へ直通する列車も設定されていたが、上越新幹線開業後は対首都圏間の輸送のメインを新幹線に譲っており、首都圏対北陸地方間についてはさらに北陸新幹線へ遷移した。

夜行列車についても2010年(平成22年)3月12日の始発駅発車分をもって寝台特急「北陸」が廃止、急行「能登」が定期運行を終了、2014年(平成26年)3月14日の始発駅発車分をもって寝台特急「あけぼの」が定期運行を終了している。夜行の快速「ムーンライトえちご」も 2014年(平成26年)6月以降は列車が設定されていない。

1968年(昭和43年)から2010年(平成22年)までの夏には臨時列車「マリンブルーくじらなみ号」が上越線経由で高崎駅方面との間で運転されていた。また、2002年(平成14年)4月から2018年(平成30年)4月まで「SLばんえつ物語」号が新津駅から新潟駅まで延長運転されていた。

使用車両

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定期列車について記載。特記なき限りJR東日本(および過去の車両で1987年より前に運用終了したものは国鉄)の車両。

現在の使用車両

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高崎駅 - 横川駅間

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篠ノ井駅 - 長野駅間

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直江津駅 - 新潟駅間

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過去の使用車両

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2020年時点の新潟支社管内等における運行車両(特急型車両を除く)
2014年7月時点の新潟支社管内等における運行車両(特急型車両を除く)

歴史

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高崎駅 - 直江津駅間は国(官設鉄道)によって開業した区間である。このうち高崎駅 - 軽井沢駅間は東京と大阪とを結ぶ「中山道幹線」の一部として建設されたものであり、軽井沢駅 - 直江津駅間はその資材運搬のために建設されたものであった。

碓氷峠を挟む横川駅 - 軽井沢駅間は、難所のため工事が遅れた。この区間が開業する前の5年間は、先行して開業していた碓氷馬車鉄道という馬鉄でこの区間を連絡していたこともあった。

日本海沿いの直江津駅 - 新潟駅(旧駅)間は私鉄の北越鉄道によって開業した。北越鉄道は1907年(明治40年)に国有化された。

貨物支線の上沼垂信号場 - 東新潟港駅 - 大形駅(廃止)間は新潟臨港開発(現在のリンコーコーポレーション)によって開業した。新潟臨港開発線は1941年(昭和16年)に国有化された。

東新潟港駅を出発する貨物列車(1986年8月)

年表

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官設鉄道

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1901年-1902年頃の磯部駅。右端に駅名標が見える。機関車は2120形
  • 1885年明治18年)10月15日:高崎駅 - 横川駅間が開業[23]。飯塚駅(現在の北高崎駅)、安中駅、磯部駅、松井田駅、横川駅が開業[23]
  • 1886年(明治19年)8月15日:直江津駅 - 関山駅間が開業[23]。直江津駅、高田駅、新井駅、関山駅が開業[23]
  • 1888年(明治21年)
    • 5月1日:関山駅 - 長野駅間が延伸開業[23]。田口駅(現在の妙高高原駅)、柏原駅(現在の黒姫駅)、牟礼駅、豊野駅、長野駅が開業[23]
    • 8月15日:長野駅 - 上田駅間が延伸開業[23]。篠ノ井駅、屋代駅、坂城駅、上田駅が開業[23]
    • 12月1日:上田駅 - 軽井沢駅間が延伸開業[23]。田中駅、小諸駅、御代田駅、軽井沢駅が開業[23]
  • 1893年(明治26年)4月1日:横川駅 - 軽井沢駅間が延伸開業して全通[24]。熊ノ平給水給炭所が開設。横川駅 - 丸山信号場、矢ヶ崎信号場 - 軽井沢駅間が複線化。
  • 1896年(明治29年)1月20日:大屋駅が開業[25]
  • 1898年(明治31年)9月1日:吉田駅(現在の北長野駅)が開業。
  • 1901年(明治34年)7月:丸山・矢ヶ崎の各信号所が開業。
  • 1906年(明治39年)10月1日:熊ノ平給水給炭所が駅に変更[25]

北越鉄道

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北越鉄道株式会社 1906年の路線図
  • 1897年(明治30年)
    • 5月13日北越鉄道春日新田駅 - 鉢崎駅(現在の米山駅)間を開業[25]。春日新田駅(現在の直江津駅 - 黒井駅間)、犀潟駅、潟町駅、柿崎駅、鉢崎駅が開業[25]
    • 8月1日:鉢崎駅 - 柏崎駅間が延伸開業し、柏崎駅が開業[25]
    • 11月20日:柏崎駅 - 北条駅間、沼垂駅 - 一ノ木戸駅(現在の東三条駅)間が開業[25]。北条駅、沼垂駅、亀田駅、新津駅、矢代田駅、加茂駅、一ノ木戸駅が開業[25]
      • 開業前の11月11日に沼垂で爆破事件が発生し、開業予定の11月16日から4日遅れて開業した[25]
  • 1898年(明治31年)
    • 6月16日:一ノ木戸駅 - 長岡駅間が延伸開業[25]。三条駅、帯織駅、見附駅、長岡駅が開業[25]
    • 12月27日:北条駅 - 長岡駅間が延伸開業して全通[25]。塚山駅、来迎寺駅、宮内駅が開業[25]
  • 1899年(明治32年)
  • 1901年(明治34年)9月1日:押切駅が開業[25]
  • 1902年(明治35年)
  • 1903年(明治36年)
  • 1904年(明治37年)
    • 4月1日:鯨波仮停車場が駅に変更。
    • 5月3日:沼垂駅 - 新潟駅(初代)間が延伸開業[25]。新潟駅(初代)が開業[25]
  • 1906年(明治39年)
    • 8月30日:春日新田駅が廃止。
    • 9月1日:黒井駅が貨物駅から一般駅に変更。

北越鉄道国有化後

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開業当日の戸倉駅(1912年)
  • 1907年(明治40年)8月1日:北越鉄道が国有化[25]
  • 1909年(明治42年)
  • 1910年(明治43年)
  • 1911年(明治44年)
    • 5月1日:二本木駅が開業[26]。犀川信号所(現在の川中島駅)開設。
    • 7月1日:直江津駅 - 名立駅間の支線が開業[26]。郷津駅、谷浜駅、名立駅が開業[26]
  • 1912年(明治45年)
    • 2月11日:戸倉駅が開業[26]
    • 5月11日:横川駅 - 軽井沢駅間が電化(直流600 V・第三軌条方式[26]
    • 9月2日:新津駅 - 新発田間の支線が開業[26]。水原駅、天王新田駅、新発田駅が開業。
    • 12月16日:名立駅 - 糸魚川駅間の支線が延伸開業[26]。筒石駅、能生駅、梶屋敷駅、糸魚川駅が開業。
  • 1913年大正2年)
    • 4月1日:直江津駅 - 糸魚川駅間が北陸本線として区間分離[26]
    • 6月1日:馬下駅 - 津川駅間の支線が延伸開業[26]。五十島駅、白崎駅、津川駅が開業。
    • 10月1日:古間信号所が開業[26]
  • 1914年(大正3年)
    • 6月1日:高崎駅 - 新潟駅・新津駅 - 津川駅間を信越本線とし、新津駅 - 新発田駅間が村上線として区間分離[26]
    • 11月1日:新津駅 - 津川駅間を岩越線として区間分離[26]
  • 1915年(大正4年)11月1日:城岡駅が開業[26]
  • 1917年(大正6年)
    • 7月20日:犀川信号所を駅に改め、川中島駅開業。
    • 9月4日:荻川信号場が開設[26]
    • 11月1日:篠ノ井駅 - 川中島駅間が複線化[26]
  • 1918年(大正7年)
    1918年(大正7年)3月7日に発生した熊ノ平駅列車脱線事故現場の様子
  • 1919年(大正8年)8月1日:飯塚駅が北高崎駅に改称。
  • 1920年(大正9年)
    • 6月1日:北塩尻駅が開業[26]
    • 8月1日:川中島駅 - 長野駅間が複線化[26]
  • 1921年(大正10年)
  • 1922年(大正11年)4月1日:丸山信号所、矢ヶ崎信号所、平原信号所、古間信号所がそれぞれ信号場に変更。犀川仮信号所が仮信号場に変更。
  • 1923年(大正12年)
    • 6月30日:犀川仮信号場が廃止。
    • 10月1日:滋野駅が開業[26]。追分仮停車場が信濃追分駅に変更・改称[26]
  • 1924年(大正13年)
  • 1926年(大正15年)
    • 8月15日:一ノ木戸駅が東三条駅に改称[26]
    • 11月20日:荻川信号場が駅に変更。
  • 1927年昭和2年)2月8日:昭和2年豪雪により10日間にわたり不通。直江津駅 - 長野駅間では多数の列車が閉じ込められ、救援に向かったロータリー車も埋没。高田に駐屯していた歩兵第30連隊などの協力を得て復旧[27]
  • 1928年(昭和3年)
  • 1929年(昭和4年)2月1日:直江津駅付近の荒川(関川)鉄橋上で除雪車と青森発大阪行の列車が正面衝突。乗員・乗客4人が死亡、10数名が重軽傷[28]
  • 1930年(昭和5年)4月1日:直江津駅 - 直江津港駅間(1.4 km)の貨物支線が開業し、貨物駅として直江津港駅が開業[26]
  • 1931年(昭和6年)7月11日:長岡操車場が開業[29]。宮内駅 - 長岡駅間が複線化。
  • 1940年(昭和15年)10月23日:新潟臨港が新潟臨港開発と社名改称[29]
  • 1941年(昭和16年)
    • 7月24日:新潟臨港開発が新潟臨港駅 - 大形駅間の貨物線を開業[29]
    • 9月1日:上沼垂駅 - 新潟臨港駅 - 大形駅間が国有化、新潟臨港駅が東新潟港駅に改称[29]。東新潟港駅 - 大形駅間の貨物支線が廃止[29]。貨物駅として焼島駅が開業[29]
  • 1942年(昭和17年)4月1日:沼垂駅 - 新潟港駅間が開業し、新潟港駅が開業[29]
  • 1943年(昭和18年)
    • 9月1日:長鳥信号場が開設[29]
    • 9月20日:保内信号場が開設。
    • 9月22日:田上信号場が開設。
    • 9月28日:古津信号場が開設。
    • 11月1日:新潟駅 - 関屋駅間(4.6 km)の貨物支線が開業[29]
  • 1944年(昭和19年)
    • 5月29日:東光寺信号場が開設[29]
    • 9月15日:田上信号場 - 矢代田駅間が複線化。
    • 9月18日:矢代田駅 - 古津信号場間が複線化。
    • 9月22日:加茂駅 - 羽生田駅間が複線化。
    • 9月24日:羽生田駅 - 田上信号場間が複線化。
    • 9月28日:見附駅 - 帯織駅、古津信号場 - 新津駅間が複線化。
    • 9月29日:城岡駅 - 押切駅間が複線化。
    • 9月30日苅谷田仮信号場が開設[29]。苅谷田仮信号場 - 見附駅間が複線化。
    • 時期不詳:田口駅 - 関山駅間の坂口新田トンネルが偏圧により急激な変状をきたし廃止。移設工事を実施していた並行する明かり区間へ変更[30]
  • 1945年(昭和20年)
    • 4月15日:押切駅 - 苅谷田仮信号場間が複線化。
    • 4月16日:苅谷田仮信号場が廃止。
    • 6月1日:越後岩塚駅が開業[29]
    • 10月30日:安茂里仮信号場が開設。
  • 1946年(昭和21年)
    • 11月27日:安茂里仮信号場が廃止。
    • 12月19日:妙高高原駅の北方、白田切川の増水で道床が流出。そこに上野駅発金沢駅行きの夜行列車がさしかかり脱線転覆。機関士など乗員4人を含む13人が死亡、80人が重軽傷[31]
  • 1947年(昭和22年)10月1日:宮内駅 - 長岡駅間が電化[29]
  • 1949年(昭和24年)
    • 5月28日:田上・古津の各信号場が駅に変更。
    • 8月1日:保内信号場が駅に変更。
  • 1950年(昭和25年)6月8日 - 12日:熊ノ平駅構内で土砂が数度にわたり崩落[29]。線路・宿舎などが埋まり、死者50名、重軽傷者21名。その後、6月20日に開通、6月23日に完全復旧(熊ノ平駅#大規模崩落事故(1950年)を参照)。
  • 1951年(昭和26年)
    新潟付近鉄道路線図
    赤色:在来線 青色:廃止・休止線
    緑色:新幹線
    橙色丸:旅客・貨物駅
    浅葱色丸:廃止・休止駅
    (2010年時点)
    • 3月1日?:上下浜・笠島の両仮乗降場が開業。
    • 4月5日:亀田駅 - 万代駅間の貨物支線が開業(1958年にこの貨物支線上に新潟駅が移転)、(貨)万代駅が開業[29]
    • 6月25日:新潟駅 - 関屋駅間の旅客営業が開始[29]
    • 7月20日:城岡駅が北長岡駅に改称。
    • 12月15日:新潟駅 - 関屋駅間が越後線に区間分離[29]
    • 12月26日:上沼垂信号場が操車場に変更。
  • 1952年(昭和27年)
    • 1月10日:平原信号場が駅に変更。
    • 7月1日:笠島仮乗降場が駅に変更[29]
    • 7月25日:上下浜仮乗降場が駅に変更[29]
  • 1953年(昭和28年)
    • 7月1日:東光寺信号場が駅に変更。
    • 12月15日:長鳥信号場が駅に変更[29]
  • 1955年(昭和30年)7月15日:北新井駅が開業[29]
  • 1956年(昭和31年)4月10日:沓掛駅が中軽井沢駅に、北塩尻駅が西上田駅に改称。
  • 1957年(昭和32年)
    • 4月1日:吉田駅が北長野駅に改称。
    • 10月1日:亀田駅 - 大形駅間の貨物支線が開業(実際の分岐は石山信号場)、石山信号場が開設[29]。上沼垂操車場が信号場に変更。
  • 1958年(昭和33年)
    • 1月8日:三才駅が開業[29]
    • 4月29日:新潟付近が現在のルートに変更[29]。現在地に新潟駅が開業[29]。新潟港駅が一般駅から貨物駅に変更[29]。上沼垂信号場 - (新)新潟駅間が複線化[29]
    • 9月29日:亀田駅 - 上沼垂信号場間が複線化。
  • 1959年(昭和34年)9月1日:直江津駅 - 直江津港駅間の貨物支線が廃止。(貨)直江津港が廃止[29]
  • 1960年(昭和35年)
    • 3月10日:新津駅 - 亀田駅間が複線化。
    • 3月15日:土底浜駅が開業[32]
    • 11月1日:石山信号場が越後石山駅に変更・改称[32]
  • 1961年(昭和36年)
  • 1962年(昭和37年)
    • ?月?日:中宿信号場が開設。
    • 5月20日:長岡駅 - 新潟駅間および越後石山駅 - 新潟操車場間が電化
    • 7月15日:高崎駅 - 横川駅間が電化[32]
    • 8月28日:保内駅 - 加茂駅