合田正人
合田 正人(ごうだ まさと、1957年 - )は、日本の哲学研究者。明治大学文学部長・教授。専門はエマニュエル・レヴィナスなど。日仏哲学会理事。
経歴
[編集]香川県多度津町生まれ。一橋大学社会学部卒業、パリ第8大学哲学科留学。(旧)東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程中退。学生時代は鈴木道彦、足立和浩、野沢協らの指導を受けた[1]。
琉球大学講師を経て、(旧)東京都立大学人文学部助教授に就任するが、2004年、首都大学東京への再編に反対し転出、明治大学文学部教授に就任。一橋大学大学院言語社会研究科非常勤講師。2017年明治大学文学部長[2]。
人物
[編集]- エマニュエル・レヴィナスやウラジミール・ジャンケレヴィッチ、ユダヤ思想を研究。日仏哲学会理事、京都ユダヤ思想学会会長[3][4]。
- 実家は船舶検査代行、ボート免許教室、船の販売・修理等を行う株式会社合田マリンエンジニアリング[4][1]である。
著作
[編集]- 『レヴィナスの思想――希望の揺籃』 弘文堂 1988年
- 改訂版 『レヴィナス――存在の革命へ向けて』 ちくま学芸文庫 2000年
- 『レヴィナスを読む――「異常な日常」の思想』日本放送出版協会〈NHKブックス〉 1999年
- 改訂版 『レヴィナスを読む 〈異常な日常〉の思想』 ちくま学芸文庫 2011年
- 『ジャンケレヴィッチ――境界のラプソディー』 みすず書房 2003年
- 『サルトル 「むかつき」――ニートという冒険』 みすず書房〈理想の教室〉 2006年
- 『吉本隆明と柄谷行人』 PHP新書 2011年
- 『心と身体に響く、アランの幸福論』 宝島社 2012年
- 『NHK 100分de名著ブックス アラン 幸福論』NHK出版 2012年
- 『幸福の文法 幸福論の系譜、わからないものの思想史』 河出書房新社〈河出ブックス〉 2013年
- 『田辺元とハイデガー 封印された哲学』 PHP新書 2013年
- 『思想史の名脇役たち―知られざる知識人群像』 河出書房新社〈河出ブックス〉 2014年
- 『フラグメンテ』 法政大学出版局 2015年
- 『入門ユダヤ思想』 ちくま新書 2017年
- 編著『顔とその彼方 レヴィナス『全体性と無限』のプリズム 明治大学人文科学研究所叢書』知泉書館 2014年
翻訳
[編集]- レヴィナス『超越・外傷・神曲』(内田樹共編訳)国文社 1986年9月
- レヴィナス『全体性と無限――外部性についての試論』国文社 1989年3月
- レヴィナス『存在するとは別の仕方であるいは存在することの彼方へ』朝日出版社 1990年7月
- レヴィナス『存在の彼方へ』講談社学術文庫 1999年7月
- レヴィナス『われわれのあいだで――《他者に向けて思考すること》をめぐる試論』(谷口博史共訳)法政大学出版局 1993年12月、新装版2015年
- レヴィナス『諸国民の時に』法政大学出版局 1993年10月
- レヴィナス、ジャック・ロラン編『神・死・時間』法政大学出版局 1994年9月
- レヴィナス『固有名』みすず書房 1994年2月
- マルレーヌ・ザラデル『ハイデガーとヘブライの遺産――思考されざる債務』法政大学出版局 1995年6月
- ウラジーミル・ジャンケレヴィッチ『最初と最後のページ』みすず書房 1996年6月
- レヴィナス『聖句の彼方 タルムード――読解と講演』法政大学出版局 1996年1月、新装版2014年
- レヴィナス、ピエール・アヤ編『歴史の不測 付論・自由と命令、超越と高さ』(谷口博史共訳)法政大学出版局 1997年7月
- レヴィナス『外の主体』みすず書房 1997年2月
- 『レヴィナス・コレクション』 ちくま学芸文庫(編訳) 1999年5月
- 『ベルクソン講義録』(全4巻:谷口博史、江川隆男、高橋聡一郎共訳)法政大学出版局 1999年-2001年
- ユリウス・グットマン『ユダヤ哲学――聖書時代からフランツ・ローゼンツヴァイクに至る』みすず書房 2000年4月
- ジル・ドゥルーズ, アンドレ・クレソン『ヒューム』ちくま学芸文庫 2000年2月
- ジャック・デリダ『ユリシーズ・グラモフォン――ジョイスに寄せるふたこと』(中真生共訳)法政大学出版局 2001年6月
- レヴィナス ピエール・アヤ編『他性と超越』(松丸和弘共訳)法政大学出版局 2001年5月
- モーリス・メルロ=ポンティ『ヒューマニズムとテロル――共産主義の問題に関する試論』みすず書房 2002年7月
- アンリ・ベルクソン『意識に直接与えられたものについての試論』(平井靖史共訳) ちくま学芸文庫 2002年6月
- レヴィナス『貨幣の哲学』ロジェ・ビュルグヒュラーヴ編、法政大学出版局 2003年8月、新装版2014年
- ステファヌ・モーゼス『歴史の天使――ローゼンツヴァイク、ベンヤミン、ショーレム』法政大学出版局 2003年2月
- スーザン・A. ハンデルマン『救済の解釈学――ベンヤミン、ショーレム、レヴィナス』(田中亜美共訳)法政大学出版局 2005年2月
- レオン・ポリアコフ『ムハンマドからマラーノへ(反ユダヤ主義の歴史 第2巻)』 筑摩書房 2005年8月
- ジャン=フランソワ・レイ『レヴィナスと政治哲学――人間の尺度』(荒金直人共訳) 法政大学出版局 2006年12月
- マルティン・ブーバー『ひとつの土地にふたつの民――ユダヤ‐アラブ問題によせて』 みすず書房 2006年1月
- ジャック・デリダ『フッサール哲学における発生の問題』(荒金直人共訳)みすず書房 2007年11月
- アンリ・ベルクソン『物質と記憶』(松本久共訳) ちくま学芸文庫 2007年2月
- ジャン=ピエール・シャンジュー、ポール・リクール『脳と心』(三浦直希共訳) みすず書房 2008年10月
- マルティーヌ・レイボヴィッチ『ユダヤ女ハンナ・アーレント――経験・政治・歴史』 法政大学出版局 2008年3月
- ポール・リクール 『レクチュール 政治的なものをめぐって』 みすず書房 2009年9月
- アンリ・ベルクソン『創造的進化』(松井久共訳) ちくま学芸文庫 2010年9月
- ピエール・ブーレッツ『20世紀ユダヤ思想家 来るべきものの証人たち』(全3巻:柿並良佑・渡名喜庸哲・藤岡俊博・三浦直希共訳) みすず書房 2011年-2013年
- ジャン=リュック・ナンシー『限りある思考』 法政大学出版局 2011年2月
- ジャン=クレ・マルタン 『ドゥルーズ 経験不可能の経験』 河出文庫 2013年5月
- フランソワ=ダヴィッド・セバー 『限界の試練 デリダ、アンリ、レヴィナスと現象学』 法政大学出版局 2013年7月
- ジャック・デリダ 『エクリチュールと差異 (新訳)』 (谷口博史共訳) 法政大学出版局 2013年12月
- アンリ・ベルクソン『道徳と宗教の二つの源泉』(小野浩太郎共訳) ちくま学芸文庫 2015年8月
- アンリ・ベルクソン『笑い』(平賀裕貴共訳) ちくま学芸文庫 2016年9月