太田尚樹
太田 尚樹(おおた なおき、1941年 - )は、日本の歴史学者(特にスペイン史学)、東海大学名誉教授。
東京出身。戦争のため神奈川県に疎開し、そこで育つ[1]。東京水産大学卒業、渡米し米国サンフランシスコ大学、カリフォルニア大学バークレー校、スペインのマドリード大学に留学。1983年東海大助教授、のち教授、2007年定年退任、名誉教授。青山学院大学講師。
専門は南欧文明史であったが、近年は昭和の日本史をテーマとするノンフィクションの分野における活動が続いている。スペイン史学会およびスペイン中近世史研究会会員。
著作
[編集]- 『スペインは太陽の香り-食風土と人々と』(家の光協会、1992年)
- 『パエリャの故郷バレンシア スペイン グルメ紀行』(中公文庫 上下、1996年)。写真も
- 『アンダルシア パラドールの旅-スペインの古城に泊まる』(中公文庫、1997年)
- 『ヨーロッパに消えたサムライたち』(角川書店、1999年/ちくま文庫、2007年)
- 『死は易きことなり-陸軍大将山下奉文の決断』(講談社、2005年)
- 『満州裏史-甘粕正彦と岸信介が背負ったもの』(講談社、2005年/講談社文庫、2011年)
- 『赤い諜報員ゾルゲ、尾崎秀実、そしてスメドレー』(講談社、2007年)
- 『伝説の日中文化サロン 上海・内山書店』(平凡社新書、2008年)
- 『明治のサムライ-「武士道」新渡戸稲造、軍部とたたかう』 (文藝春秋〈文春新書〉、2008年)
- 『愛新覚羅王女の悲劇 川島芳子の謎』(講談社 2009年)
- 『天皇と特攻隊』(講談社、2009年/光人社NF文庫、2015年)
- 『岩崎弥太郎伝 土佐の悪太郎と明治維新』 (角川学芸出版、2010年)
- 『日本人と中国人はなぜ水と油なのか』 (ベストセラーズ・ベスト新書、2011年)
- 『東条英機 阿片の闇 満州の夢』(角川学芸出版、2009年/角川ソフィア文庫、2012年)
- 『駐日米国大使 ジョセフ・グルーの昭和史』(PHP研究所、2013年)
- 『支倉常長遣欧使節 もうひとつの遺産―その旅路と日本姓スペイン人たち』(山川出版社、2013年)
- 『コルドバ歳時記への旅 暦の知恵と生きる悠久のアンダルシア』(東海教育研究所、2014年)。写真も
- 『昭和史の現場 東京をめぐる新たなる謎の発見』(青春出版社・青春文庫、2015年)
- 『東京裁判の大罪』(ベストセラーズ・ベスト新書、2015年)
- 『満州と岸信介 巨魁を生んだ幻の帝国』(角川書店、2015年)
- 『尾崎秀実とゾルゲ事件 近衛文麿の影で暗躍した男』(吉川弘文館、2016年)
- 『定年後の楽園の見つけ方 海外移住成功のヒント』新潮新書、2017年
- 『乱世を生き抜いた知恵 岸信介、甘粕正彦、田中角栄』ベストセラーズ・ベスト新書、2018年
- 『世紀の愚行 太平洋戦争・日米開戦前夜 日本外交失敗の本質 リットン報告書からハル・ノートへ』講談社文庫、2020年
- 『アンダルシアの洞窟暮らし 「もたない」「ゆったり」「自由」が満たされる世界』青春出版社、2021年
- 『南洋の日本人町』平凡社新書、2022年
翻訳
[編集]- アントニオ・ミゲル・ベルナル『ラティフンディオの経済と歴史』(食料・農業政策研究センター、1993年)
脚注
[編集]- ^ 太田尚樹「<エッセイ>幼き日の異文化体験」『東海大学紀要. 外国語教育センター』第21巻、東海大学、2000年11月10日、322-323頁、NAID 110000193217。
関連項目
[編集]- 支倉常長遣欧使節、慶長遣欧使節