戌井昭人
戌井 昭人(いぬい あきと、1971年10月22日 - )は、日本の俳優、劇作家、小説家。祖父は文学座代表を務めた演出家の戌井市郎。妻はモデルの愛可。一男がいる。[1]。
来歴
[編集]東京都調布市出身。1995年、玉川大学文学部演劇専攻卒業。同年、文学座付属研究所に入所。翌年に文学座研究生に昇進し12月に退所。1997年に牛嶋みさをらとともにパフォーマンス集団「鉄割アルバトロスケット」を旗揚げし、脚本も担当している[2]。
2008年に「新潮」に発表した『鮒のためいき』で小説家デビュー。2009年に小説『まずいスープ』で第141回芥川龍之介賞および第31回野間文芸新人賞の候補になる。2011年に『ぴんぞろ』で第145回の芥川龍之介賞候補、2012年に『ひっ』で第147回の芥川龍之介賞候補、2013年に『すっぽん心中』で第149回芥川龍之介賞候補、第40回川端康成文学賞受賞。2014年に『どろにやいと』で第151回芥川龍之介賞候補、第36回野間文芸新人賞候補。2016年に『のろい男 俳優・亀岡拓次』で第38回野間文芸新人賞受賞[3]。
著作
[編集]- 『まずいスープ』(2009・新潮社)のち文庫
- 『八百八百日記』(2009・創英社)
- 『ただいま、おかえりなさい』(2009・ヴィレッジブックス)
- 『俳優・亀岡拓次』(2011・フォイル)のち文春文庫
- 『ぴんぞろ』(2011・講談社)のち文庫
- 『松竹梅』(2012・リトルモア)
- 『ひっ』(2012・新潮社)
- 『すっぽん心中』(2013・新潮社)
- 『どろにやいと』(2014・講談社)
- 『のろい男 俳優・亀岡拓次』(2015・文藝春秋)
- 『酔狂市街戦』(2016・扶桑社)
- 『ゼンマイ』(2017・集英社)
- 『壺の中にはなにもない』(2020・NHK出版)
- 『さのよいよい』(2020・新潮社)
- 『沓が行く。』(2022・左右社)
出演
[編集]映画
[編集]- ストロベリーショートケイクス(2005年、矢崎仁司監督)
- 松ヶ根乱射事件(2006年、山下敦弘監督)
- 歓喜の歌 (2007年、松岡錠司監督)
- ケンタとジュンとカヨちゃんの国(2010年、大森立嗣監督)
- ゲゲゲの女房(2010年、鈴木卓爾監督)
- 真夜中からとびうつれ(2011年、横浜聡子監督)(短編)
- まほろ駅前多田便利軒 (2011年、大森立嗣監督)- 声の出演
- 不倫純愛(2011年、矢崎仁司監督)
- 赤い季節(2012年、能野哲彦監督)
- 俳優 亀岡拓次(2016年1月30日公開、横浜聡子監督)
- 素敵なダイナマイトスキャンダル(2018年3月17日公開、冨永昌敬監督)
- WE ARE LITTLE ZOMBIES(2019年公開予定、長久允監督)
テレビ
[編集]- ほんとにあった怖い話「オバケじゃないもん」(2005年1月31日、フジテレビ) - AD役
- あの歌がきこえる(2006年、NHK総合)
- 国鱒狂想曲 (2011年、山梨放送)- ナレーション
- 情熱大陸(2012年8月12日、MBS制作・TBS系列)
- その「おこだわり」、私にもくれよ!! 第2話(2016年4月15日、テレビ東京)
CM
[編集]- オリオンビール (1995年)
- サントリー 『BOSS7』(1998年)
- NTT 『DoCoMo FOMA(北海道編)』(2002年)
- AU 『携帯電話(関西編)』(2003年)
- 第一三共『胃薬』 市川準監督(2006年)
- サッポロビール 『うまい生』(2007年)
- パチンコサミー(2007年)
- 八景島シーパラダイス 『ウエルカムシンベエ編・春』(2011年) - ナレーション
ラジオ
[編集]- ポエトリーカフェ (2007年、J-WAVE) -レギュラー
脚注
[編集]- ^ art dropsインタビュー
- ^ 京都国際舞台芸術祭2010
- ^ “戌井昭人が「のろい男 俳優・亀岡拓次」で第38回野間文芸新人賞を受賞”. ステージナタリー. (2016年11月9日) 2016年11月9日閲覧。
外部リンク
[編集]- 所属事務所によるプロフィール
- 戌井昭人 (@inuwari) - X(旧Twitter)
- 鉄割アルバトロスケット公式サイト - 主宰する劇団