日本の棚田百選

蘭島(和歌山県有田川町)

日本の棚田百選(にほんのたなだひゃくせん)は、農林水産省による優良な棚田の認定制度(百選)。

歴史

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棚田保全のための整備活動の推進や、農業や農村に対する理解を深めることを目的として、1999年(平成11年)7月16日に農林水産省によって117市町村・134地区の棚田が選定された。選定後には、保全活動の困難さから荒廃の危機に瀕する棚田も登場した[1]。2019年(令和元年)には棚田地域振興法が施行され、各地で棚田の振興に向けた取り組みが広がっていることから、2022年(令和4年)2月に改めて271地区のつなぐ棚田遺産が選定されている[1]

一覧

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東北地方

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関東地方

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  • 栃木県
  • 千葉県
    • 大山鴨川市) - 土坡で築かれた棚田で、耕作されている水田は375枚。NPO法人大山千枚田保存会が1997年(平成9年)に設立。多くの都市住民が保存会会員や棚田オーナーになっている。豆腐・味噌づくりなど多彩な活動をしている。文化庁の文化的景観の保存・活用事業の対象地域になっている。2006年(平成18年)4月23日、棚田に酒米を植える「酒づくりオーナー企画」が始まった。登録したのは3年目の2009年(平成21年)で180人ほど。都市住民と地元の農家など棚田の保存を望む人たちが田植えした。苗は「総(ふさ)の舞」で清酒「棚田の舞」となってオーナーに渡される。田植え、草刈り、稲刈り、ぐい飲みつくり、酒造工場見学等で交流を深める。

中部地方

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  • 新潟県
  • 長野県
    • 宇坪入(小諸市
    • 稲倉(上田市
    • 姫子沢(東御市
    • 滝の沢(東御市)
    • よこね(飯田市
    • 重太郎(大町市
    • 青鬼白馬村
    • 慶師沖(長野市
    • 根越沖(長野市)
    • 原田沖(長野市)
    • 姨捨千曲市) - 月夜に畔道を歩くと小さな田んぼに月が写るので「田毎の月」と名付けられた。1999年(平成11年)、四十八枚田などの代表的な景勝地が国の名勝に指定された。棚田の文化財指定はこれが初である。更に2010年(平成22年)には前述の名勝指定地を包含する64.3haが重要文化的景観として選定された。
    • 塩本(長野市)
    • 田沢沖(長野市)
    • 栃倉(長野市)
    • 大西(長野市)
    • 福島(飯山市
  • 富山県
  • 石川県
  • 福井県
  • 静岡県
  • 愛知県
    • 四谷新城市
    • 長江(設楽町) - 棚田を営む農家が一戸のみになり、つなぐ棚田百選からは外れた
  • 岐阜県
  • 三重県
    • 丸山熊野市) - 2005年(平成17年)11月の合併まで南牟婁郡紀和町。1993年(平成5年)からの復元事業で耕作放棄田の810枚(2.4ha)が復元された。地元農家が耕作する530枚(4.6ha)と合わせた棚田は1,340枚(7ha)。石垣で築かれたこの棚田の段数は、100段近くある。4分の1勾配(水平距離4m行って1m高くなる≒14度)という急傾斜で、上の田から下の田までの標高差は100mもある。1601年(慶長6年)の検地帳には2,240枚あったと書かれているという。棚田の維持・管理は丸山集落住民による千枚田保存会と財団法人紀和町ふるさと公社が関わっている。丸山集落は戸数33戸。住民の平均年齢は約70歳。農作業は、集落住民と守る会会員、棚田オーナー(113組・517人)が参加する。
    • 深野(松阪市) - 約300万個の石で積み上げられた石垣の総延長は約120kmに及ぶ。「石の芸術」と呼ばれている。
    • 坂本(亀山市

近畿地方

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中国地方

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四国地方

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九州地方

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脚注

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関連項目

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外部リンク

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