星めぐりの歌

星めぐりの歌」(ほしめぐりのうた)は、宮沢賢治作詞・作曲の歌[1][2]。賢治の著作『双子の星』にて歌詞が用いられるほか、『銀河鉄道の夜』にも登場する。

{
\key g \major \time 2/4 \tempo "Allegretto" 4 = 108 \partial 4 \relative g'{
 r8. d16|g8. a16 b8. d16| d8. d16 e8. d16|
 b4\fermata  g8. g16|g8. a16 b8. d16|d8. d16 a8. g16|
 e4\fermata r8. d16|g8. a16 b8. d16|d8. d16 e8. d16|
 b4\fermata g8. g16|g8. a16 b8. d16|d8. d16 a8. g16|
 e4\fermata d'8. d16|e8. d16 b8. a16|g8. a16 b8. g16|
 e4\fermata r8. d16|d8. d16 e8. g16|a8. d16 b8. a16|g4\fermata \bar "|."
 }
\addlyrics {
 あ か い め だ ま の さ そ り ひ ろ げ た ー わ し の つ ば さ あ お い め だ ま の こ い ぬ
 ひ か り の ー へ び の と ぐ ろ オ リ オ ン は た か く う た ひ つ ゆ と し も と を お と す
 }
}

概要

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歌に登場する「あかいめだまのさそり」とはさそり座の心臓アンタレス、「あをいめだまの小いぬ」とはおおいぬ座シリウスであり、「へびのとぐろ」とは逆S字が特徴のりゅう座のことである。また「小熊のひたいのうへは そらのめぐりのめあて」とは北極星のことを指していると思われるが、北極星は本来こぐま座の尾の先の星である。

α星を「めだま」と表現するなど、星座の一般的な解釈とは異なる部分もあるが、歌詞は夜の天空の幻想的なイメージに満ちている。主旋律は親しみやすい五音音階で構成されており、BGMや様々な派生作品中のテーマ曲に採用されている。

2020年東京オリンピックの閉会式で、大竹しのぶ杉並児童合唱団が歌唱したことでも知られる[3]

作者の宮沢は1933年に死去しており、日本国の法律では著作権2003年に消滅しているため、パブリックドメインとなっている。

内容

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あかいめだまの さそり
ひろげた鷲の  つばさ
あをいめだまの 小いぬ、
ひかりのへびの とぐろ。

オリオンは高く うたひ
つゆとしもとを おとす、
アンドロメダの くもは
さかなのくちの かたち。

大ぐまのあしを きたに
五つのばした  ところ。
小熊のひたいの うへは
そらのめぐりの めあて。

本曲が使用・編用された主な作品

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他人による作曲

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賢治の歌詞を用いて新たに曲を付けたものがいくつか発表されており、丸山亜季鈴木輝昭瑞木薫ZABADAK(「双子の星」のタイトルで)などによる「星めぐりの歌」が出版されている。

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ 国立音楽大学付属図書館、宮沢賢治の世界、2020年5月21日閲覧
  2. ^ Basso Continuo's Music Page、星と歌-宮澤賢治-、2020年5月21日閲覧
  3. ^ 宮沢賢治「星めぐりの歌」でフィナーレ 東京五輪閉会式”. 河北新報オンラインニュース (2021年8月9日). 2022年9月23日閲覧。
  4. ^ 新花巻駅の発車メロディを変更します』(pdf)(プレスリリース)東日本旅客鉄道盛岡支社、2023年2月17日https://www.jreast.co.jp/press/2022/morioka/20230217_mr01.pdf2023年2月17日閲覧 

関連項目

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外部リンク

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