松尾銀三

まつお ぎんぞう
松尾 銀三
プロフィール
本名 松尾 広一(まつお こういち)[1][2]
愛称 銀ちゃん[3]、銀さん[3]
性別 男性
出身地 日本の旗 日本大分県中津市[4]
生年月日 (1951-12-26) 1951年12月26日
没年月日 (2001-08-25) 2001年8月25日(49歳没)
血液型 O型[5]
職業 声優俳優
事務所 銀プロダクション[4]
公称サイズ(時期不明)[6]
身長 / 体重 163 cm / 73 kg
声優活動
活動期間 1980年代 - 2001年
ジャンル アニメゲーム吹き替え
俳優活動
活動期間 1980年代 - 2001年
ジャンル テレビドラマ舞台
声優テンプレート | プロジェクト | カテゴリ

松尾 銀三(まつお ぎんぞう、1951年12月26日[1] - 2001年8月25日[2][7][8][9])は、日本声優俳優[8][9]銀プロダクション初代社長[2]大分県中津市出身[4]

生涯

大分県立中津北高等学校[9][10]立正大学[6]文学部[3][7]

以前は劇団櫂[4]、劇団青杜[11]青二プロダクション[4]、プロダクションエム・スリー[7]に所属していた。

主宰していた銀プロダクションでは年に数回、『銀プロお笑い劇場』という芝居を行っていた[12]

2001年8月25日、急性クモ膜下出血に倒れ急逝。49歳没[2][8][9]。松尾自身が代表を務める事務所や劇団の運営、さらに外部への客演、アフレコなどを含め、寝る間も無く働き詰めだったのが寿命を縮めた原因とされる[3][13]。『犬夜叉』の放映中に訃報のテロップが流れた[3]

2001年夏、東映アニメフェアで上映された『デジモンテイマーズ』と『キン肉マンII世』が両方事実上最後の作品となった。なお、『も〜っと! おジャ魔女どれみ』で持ち役だったオヤジーデは、ラスト出演となった第30話(2001年9月2日 放送)の後『おジャ魔女どれみドッカ〜ン!』第1話(2002年2月3日 放送)で金光宣明出演で復活するまで登場しなくなった。

人物

ギャグ、コメディ作品にはなくてはならないコメディーリリーフの一人だった[12]

ちびまる子ちゃん』シリーズでは萩本欽一牧伸二ケーシー高峰などの役を演じていたこともあった[12]

高校時代は放送部に所属し、放送コンクールに応募する放送劇に取り組んでいた[9]

声優、俳優になる前は東京都新宿区のバーで雇われて、マスターとして働いていた時期もある[14][15][16]

その頃、世に出なかったが、ビーボのビーボコーヒーZのラジオCMのCMソング『Wildに愛して』を歌ったことがある[14][15][16][注 1]

作詞・作曲・編曲・コーラスを担当していた鐸木能光によると行きつけで来ていた音楽出版社の人物から紹介されたフリーのディレクターが持って来た「誰が聴いてもあの人の曲をあの人が歌っているように作れないか」という依頼もあり、ラジオCMの制作費総予算40万円でその曲を制作[14][15][16]1980年頃に東京都内のスタジオのスタジオJACKで録音[14][15][16][19]。ラジオCMは完成するもそのディレクターは行方不明になった[14][15][16]

鐸木とは何度かやりとりしていた時期もあり、バラエティ番組『森田一義アワー 笑っていいとも!』の素人オーディションに鐸木が書いていた曲に振り付けをして乗り込んだりもしていた[14]

特技は作詞作曲物真似[4]資格普通自動車免許自動二輪中型免許[4]

後任

松尾の死後、持ち役を引き継いだ人物は以下の通り。ただし、声優を総入れ替えした作品については対象外としている。

後任 役名 該当作品 後任の初担当作品
江川央生 成金土地田エ門 忍たま乱太郎 第14期
島田敏 ヘムヘム 第10期
ビフ スクライド 第18話
チョー 『スクライド オルタレイション』
野原銀の介 クレヨンしんちゃん 第429話Bパート
鈴木勝美 じいちゃん 犬夜叉 第47話
園部啓一 農夫 ドラゴンボールZ ドラゴンボール改
茶風林 チーフ・ブル 天外魔境 第四の黙示録 PSP版
龍田直樹 ゴンスケ[20] ウメ星デンカ 宇宙の果てからパンパロパン! ウメ星デンカ&ドラえもん「パンパロパンのスッパッパ!」
山崎たくみ セイウチン キン肉マンII世』映画第1作 テレビアニメ第1期
金光宣明 オヤジーデ おジャ魔女どれみ』シリーズ 『おジャ魔女どれみドッカ〜ン!』
山寺宏一 卵焼き家老 それいけ!アンパンマン 第1401話Aパート
ゆずじいや 第644話Bパート
中村大樹 第1470話Aパート
立木文彦 寿泰三 超GALS!寿蘭 第25話
オッサン GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊 『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊2.0』
大場真人 スモーカー ONE PIECE 第94話
辻親八 ジン・ジャハナム 機動戦士Vガンダム SDガンダム GGENERATION SPIRITS
稲田徹 ブルム・ブロックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』(SDガンダム GGENERATIONシリーズ) SDガンダム GGENERATION OVER WORLD
間宮康弘 チーフテン 『勇者警察ジェイデッカー』 スーパーロボット大戦30

出演(俳優)

テレビドラマ

舞台

  • 三軒茶屋物語
  • 世田谷線物語
  • ひまわり繁盛記
  • 開け!!ゴマ

出演(声優)

太字はメインキャラクター。

テレビアニメ

1987年
  • エスパー魔美(古本屋、国語の先生、老人、応援団幹部A、刑事B、アナウンサー、老人ランナー、先生、作業員、客、男、パパの同窓生C、警官B、宇野目、小杉亮太、魔美の祖父、記者、漫才師A、ソバ屋、魚源)
  • シティーハンター(1987年 - 1988年、工藤、看守、客B、魚屋、執事、社長、中国人、長老A、ラーメン屋)
1988年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1994年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年

劇場アニメ

1989年
1990年
1992年
1993年
1994年
1995年
1996年
1997年
2000年
2001年

OVA

1987年
1988年
1990年
1991年
1993年
1994年
1997年
1998年
1999年
2000年

ゲーム

1996年
1997年
1998年
2000年
2001年
2005年

CD

吹き替え

映画

ドラマ

アニメ

人形劇

CM

VP

テレビ番組

その他コンテンツ

脚注

注釈

  1. ^ この曲はのちに発売されたタヌパックの『Melodies and Memories -Takuki Yoshimitsu Works 1975-1990』で収録されている[17][18]

シリーズ一覧

  1. ^ 第3シリーズ『S』(1994年)、第5シリーズ『セーラースターズ』(1996年)
  2. ^ 第1シリーズ(1999年 - 2000年)、第2シリーズ『おジャ魔女どれみ♯』(2000年 - 2001年)、第3シリーズ『も〜っと!おジャ魔女どれみ』(2001年)
  3. ^ 『F』(2000年)、『F.I.F』(2001年)

出典

  1. ^ a b 『声優名鑑』成美堂出版、1999年8月、631頁。ISBN 4-415-00878-X 
  2. ^ a b c d 松尾銀三さん死去”. ハートソリューションズ. 2002年12月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月16日閲覧。
  3. ^ a b c d e 銀プロダクション 掲示板”. 銀プロダクション. 2002年12月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月16日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g 松尾銀三”. 銀プロダクション. 2002年12月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年2月2日閲覧。
  5. ^ 松尾 銀三”. エキサイトニュース. エキサイト. 2024年11月5日閲覧。
  6. ^ a b 『日本タレント名鑑(1996年版)』VIPタイムズ社、1996年、357頁。 
  7. ^ a b c 「訃報」『声優グランプリ』2001年10月号、主婦の友社、2001年9月、118頁。 
  8. ^ a b c 辻田邦夫 (2001年8月28日). “8月28日(火)”. くにおん日記. "kunion's cafe". 2023年11月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月8日閲覧。
  9. ^ a b c d e 松尾 銀三さんへの記帳簿”. ニフティ. 2006年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月28日閲覧。
  10. ^ 北高メンバーズHPリンク”. 大分県立中津北高同窓会. 2009年3月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月16日閲覧。
  11. ^ 『日本タレント名鑑(1990年版)』VIPタイムズ社、1990年、237頁。 
  12. ^ a b c 小川びい『こだわり声優事典'97』徳間書店〈ロマンアルバム〉、1997年3月10日、129頁。ISBN 4-19-720012-9 
  13. ^ 銀プロダクション 掲示板”. 銀プロダクション. 2002年12月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月16日閲覧。
  14. ^ a b c d e f 鐸木能光 (2015年8月11日). “8月が命日の人は多い”. 日記 のぼみ~日記. takuki.com たくき よしみつ(鐸木能光)Web Site. 2023年3月28日閲覧。
  15. ^ a b c d e Wildに愛して (追悼 松尾銀三さん)”. YouTube. Tanupack Studio (2015年8月13日). 2023年3月28日閲覧。
  16. ^ a b c d e ワイルドに愛して (歌:故・松尾銀三さん)”. YouTube. Tanupack Studio (2015年8月14日). 2023年3月28日閲覧。
  17. ^ タヌパック・レーベルの音楽CD”. takuki.com たくき よしみつ(鐸木能光)Web Site. 2023年3月28日閲覧。
  18. ^ タヌパックレーベルの音楽アルバム”. TANUPACK.COM presented by たくき よしみつ. 2023年3月28日閲覧。
  19. ^ tanupackの2015年8月13日のツイート2023年3月28日閲覧。
  20. ^ 松尾の存命中から『21エモン』などでゴンスケを演じていた。
  21. ^ ビリ犬”. メディア芸術データベース. 2023年3月22日閲覧。
  22. ^ 緊急発進セイバーキッズ”. トムス・エンタテインメント 公式サイト. トムス・エンタテインメント. 2023年6月18日閲覧。
  23. ^ CHARACTER 登場人物紹介”. 『機動戦士Vガンダム』 公式サイト. サンライズ. 2021年9月1日閲覧。
  24. ^ CHARACTER キャラクター紹介”. 『機動武闘伝Gガンダム』 公式サイト. サンライズ. 2021年9月2日閲覧。
  25. ^ レッドバロン”. トムス・エンタテインメント 公式サイト. トムス・エンタテインメント. 2023年6月18日閲覧。
  26. ^ キャラクター ガデスとクルゼードクルー”. 天空のエスカフローネ. サンライズ. 2023年8月10日閲覧。
  27. ^ キューティーハニーF”. 東映アニメーション. 2016年5月23日閲覧。
  28. ^ Lepe, Santiago Reveco (2020年2月15日). “I think Ginzo Matsuo and Bin Shimada voiced the demons.” (英語). @SantiagoReveco. 2020年2月23日閲覧。
  29. ^ 月刊OUT』1990年5月号、みのり書房、46頁

外部リンク