栗駒国定公園

栗駒国定公園
Kurikoma Quasi-National Park
世界谷地原生花園
指定区域 北緯38度57分28秒 東経140度46分25秒 / 北緯38.95778度 東経140.77361度 / 38.95778; 140.77361座標: 北緯38度57分28秒 東経140度46分25秒 / 北緯38.95778度 東経140.77361度 / 38.95778; 140.77361
分類 国定公園
面積 77,122ヘクタール
指定日 1968年7月22日
運営者 岩手県宮城県秋田県山形県
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栗駒国定公園(くりこまこくていこうえん)は岩手県宮城県秋田県山形県にまたがる国定公園[1]。総面積は77,122ha[2]

概要

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奥羽山脈のほぼ中央に位置する。栗駒山を中心とした栗駒地域焼石岳を中心とした焼石団地の2地域で構成される[3]

焼石岳栗駒山(須川岳)のほか、大噴湯で知られる小安峡世界谷地原生花園神室山鬼首および鳴子峡などから成る。一帯にはくりこま高原温泉郷を始め、夏油温泉秋ノ宮温泉郷須川温泉鳴子温泉郷鳴子東鳴子中山平鬼首)など温泉が豊富に湧出する。鳴子温泉郷一帯は東北有数の保養地として発展しており、利用者が多い。

歴史

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前身は東北4県が設置した県立自然公園である。岩手県の須川・焼石自然公園、宮城県の栗駒山県立自然公園、玉造温泉郷県立自然公園、秋田県の栗駒県立自然公園、山形県の神室加無山県立自然公園で、これらを統合して加無山を除いたものが栗駒国定公園となった[4]。加無山は加無山県立自然公園とされた。

  • 1968年昭和43年)7月22日:国定公園の指定
  • 1992年平成4年):再検討(岩手、宮城、秋田)
  • 2021年(令和3年):一次点検(岩手県地域)[5]

自然

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焼石団地

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焼石岳を主峰に牛形山、駒ヶ岳、経塚山、三界山など1,300m前後の峰が連なる[6]。山麓地帯はブナを主とする広葉樹林が発達し、焼石岳を中心に高山植物群落や湿生植物群落がみられ、草本帯には多くの北方系植物がみられる。

南東部は焼石岳火山地等が胆沢川や尿前川によって開析された峡谷地形となり、周辺はブナを主とする広葉樹林となっている。

栗駒地域

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栗駒山を主峰とし、高松岳、虎毛山、神室山などが連なる。山腹は磐井川成瀬川、役内川、迫川などによって深く開折される[6]栗駒山を中心とする地域は、全般的に極相に近い植生を示し、標高500-1,000m付近まではブナを主とする広葉樹林が発達しており、針葉樹はきわめて少ない。低木帯は、標高1,100m付近のミヤマナラ等の亜高山落葉広葉低木群落に始まり、草本帯と交錯しながらハイマツ等の低木林に移行し、ほとんど頂上に及んでいる。高山植物帯は、1,400m付近の雪田植物群落から頂上部にかけてみられる。「世界谷地」の湿原は多くの高山植物がみられ、学術的にも貴重である。

本火山群の周辺には、温泉が数多く見られ、須川温泉付近と皆瀬川渓流沿いの各所では火山活動の末期的現象としての噴気・噴湯、川原毛荒湯では噴気現象や硫黄の堆積がみられる。

南部には荒雄岳を中央火口岳として、須金岳、軍沢岳、大鏑山、禿岳、小柴山、大柴山、花渕山等を外輪山とする鬼首カルデラがある。

天然記念物

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地質学的にも貴重なものが多く、夏油温泉の石灰華(特別天然記念物)、鮞状珪石および噴泉塔(天然記念物)、鬼首の雌釜および雄釜間歇温泉(特別天然記念物)などが同公園内にある。

栗駒国定公園を構成する山岳 [7] [8] [9]
山容 名称 読み 標高 山系 備考
焼石岳 やけいしだけ 1547m 焼石連峰 日本二百名山東北百名山
牛形山 うしがたやま 1339m 焼石連峰 東北百名山、夏油三山
経塚山 きょうづかやま 1373m 焼石連峰 夏油三山
駒ヶ岳 こまがたけ 1130m 焼石連峰 夏油三山
栗駒山 くりこまやま 1626m 奥羽山脈中部 日本二百名山花の百名山
新・花の百名山東北百名山
虎毛山 とらげやま 1433m 神室山地 東北百名山
神室山 かむろさん 1365m 神室山地 日本二百名山東北百名山
火打岳 ひうちだけ 1238m 神室山地
小又山 こまたやま 1367m 神室山地 東北百名山
高松岳 たかまつだけ 1348m 神室山地 東北百名山、泥湯三山
山伏岳 やまぶしだけ 1315m 神室山地 泥湯三山
小安岳 おやすだけ 1301m 神室山地 泥湯三山
須金岳 すがねだけ 1253m 神室山地 東北百名山
禿岳 かむろだけ 1261m 神室山地 東北百名山
花渕山 はなぶちやま 985m 神室山地
荒雄岳 あらおだけ 984m
胡桃ヶ岳 くるみがたけ 461m

観光地

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画像

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脚注

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  1. ^ 栗駒国定公園 (岩手県地域) 公園区域及び公園計画変更書”. 環境省. 2023年1月11日閲覧。
  2. ^ 第46回 自然公園等小委員会 諮問案件 資料3-3”. 環境省. 2023年1月11日閲覧。
  3. ^ 栗駒国定公園区域図”. 岩手県. 2023年1月11日閲覧。
  4. ^ 宮川善造「地域開発における観光」、『奥羽山脈の研究』、現代地理学研究会、1988年、345頁。
  5. ^ 焼石団地の胆沢ダム周辺について、ダム竣工により奥州湖の湛水範囲が変化したため、公園区域、保護規制計画、利用施設計画の変更を行う。
  6. ^ a b 一力次郎『鳴子・栗駒・小安峡』牧野出版社、1975年https://dl.ndl.go.jp/pid/9569300/1/3 
  7. ^ (54)駒ケ岳に登る”. 北上市. 2023年1月11日閲覧。
  8. ^ 登山情報(虎毛山、高松岳、山伏岳、神室山、前神室山)”. 湯沢市. 2023年1月11日閲覧。
  9. ^ やまがた百名山一覧(最上地域)”. 山形県. 2023年1月11日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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