核質
核質もしくは核原形質(nucleoplasm, karyoplasm)とは、核膜に包まれている原形質の総称である[1]。核液(nuclear sap)とも呼ばれる。細胞が細胞質を含んでいるのと同様に、細胞核は核質を含んでいる。核質は粘度の高い液体で、染色体と核小体を包んでいる。核質の中には、DNA複製等に必要なヌクレオチドをはじめとする多くの物質や、細胞核の中で直接作用する酵素などが溶解している。また、核基質として知られる線維のネットワークを核質内に見出すことができる。核質の液状の可溶画分は "nuclear hyaloplasm" と呼ばれている。
脚注
[編集]- ^ 【核質】:八杉竜一ほか 編『生物学辞典』(第4版)岩波書店、1996年。ISBN 978-4000800877。