梶光夫

梶 光夫(かじ みつお、本名:梶 芳道、1944年9月9日[1] - )は、1960年代日本歌手、現在は日本を代表する金細工師宝飾デザイナーとして国際的にも知られ、また米国宝石学会(G.I.A GG)の資格を取得し、宝石鑑定家でもある。

経歴

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大阪府大阪市出身。1944年、大阪で時計・宝石・貴金属を扱う宝石商「スイス時計店」の長男として生まれる[2]

1963年12月、コロムビアレコードより「黒髪」で歌手デビュー、翌1964年には、3作目の「青春の城下町」が大ヒット[3]。テレビを中心に映画にも多数出演する。

父親は長男に家業を継いでほしいという思いから芸能界入りを反対していたが、デビュー時に父親と交わした“芸能生活は5年間”という約束を守り、1970年には歌手を引退した[3]

家業を継いで金細工師、宝飾デザイナー、宝石鑑定士として活動しているが、2000年代より、本業に支障のない範囲に限定して歌手活動を再開し、時折ステージに立ち、歌を披露している。

歌手として

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遠藤実の門下に入り、1963年12月に日本コロムビアより「黒髪」にてデビュー。舟木一夫の後輩として華々しくデビューし、3作目となる「青春の城下町」が大ヒット。TVドラマでは江田島海軍兵学校の青年将校の物語・菊田一夫作「若いいのち」の主人公を好演、大ブレイクした。その後も「可愛いあの娘」「わが愛を星に祈りて」「アキとマキ」など数々のヒット曲を出した。1965年には高田美和とのデュエット曲「わが愛を星に祈りて」のヒットは、ふたりで歌う青春純愛路線の作品のきっかけとなり、次々と注目を集めていった。月間のテレビ出演は40本を越え、多くのグラビアを飾るスターとなった。テレビを中心に映画にも出演した。

2010年10月26日、「NHK歌謡コンサート」(NHK総合)に生出演し、「青春の城下町」を歌唱。その際に共演した千昌夫が「梶さんに憧れていました」とコメントした。

2011年8月13日、「第43回思い出のメロディー」(NHK総合)に生出演し、高田と「わが愛を星に祈りて」を歌唱。

2013年、45年ぶりとなる新曲「ひとつぶの愛」を吹き込み(2013年01月23日発売)、創作活動30周年記念展にて発表[2][1][4]

2014年12月6日、「NHK歌謡コンサート」(NHK総合)「遠藤実・不滅の名曲集」に生出演し、「青春の城下町」を歌唱。

2015年5月12日、「NHKプレミアムカフェ宝石 神秘と魅惑の小宇宙 『モダン・ジュエリーの巨人たち パリ&ニューヨーク”メゾン”物語』」(NHK BSプレミアム) 梶 光夫 ゲスト出演。

2015年5月13日、「NHKプレミアムカフェ宝石 神秘と魅惑の小宇宙 『遥(はる)かなる宝石の旅 ”ジェム・ストーン”の世界』」(NHK BSプレミアム) 梶 光夫 ゲスト出演。

2015年5月14日、「NHKプレミアムカフェニューヨークウエーブ 『トレンドはビック!ジュエリー最前線』 恋する雑貨『オーストラリアの天然石アクセサリー』 恋する雑貨『メキシコのシルバーアクセサリー』」(NHK BSプレミアム) 梶 光夫 ゲスト出演。 2016年12月31日、「第49回年忘れにっぽんの歌」(テレビ東京)に生出演し、「青春の城下町」を歌唱。

2017年12月31日、「第50回年忘れにっぽんの歌」(テレビ東京)に生出演し、「青春の城下町」を歌唱。

ジュエリーアーティストとして

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日本を代表するジュエリーアーティストとして幅広く活躍。古典と現代の融合「クラシック&モダン」をテーマとしてエマーユ(エナメル七宝)ジュエリー[5][6]を発表し、日本の宝飾界に独自の世界を確立し評価を得る。その後、我が国で最上級クラスの宝飾品を目指した「ザ・ベストコレクション」、世界の名作映画をテーマにした、「名作映画ジュエリー」、ユネスコ協力のもと、壮大な構想で取り組んだ「世界遺産ジュエリー」など、他の追随を許さない圧倒的なスケールの作品群を発表。ポリシーは、100年後にも残る価値あるジュエリーを生み出すことすなわち”未来のアンティークを目指す”が、梶 光夫の創作の原点である。G.I.A.(米国宝石学会)グラジュエート・ジェモロジスト(G.G.)の称号を取得。宝石鑑定家、またエマーユコレクターの第一人者であり、アンティークの蒐集・研究家としても知られている。

著書に、「梶 光夫の宝石教室」(大和書房刊 1982)、「梶 光夫 ジュエリーの世界」(世界文化社刊 2003)、「エマーユ:美しき貴婦人たち」(里文出版刊 2018) など。

第1回インターナショナルパールデザインコンテストにてグランプリと銀賞をダブル受賞。

1972年 アメリカG.I.A.(米国宝石学会)に留学。宝石学のジュエリーデザインについて学び、国際的な宝石学資格G.G.(グラジュエイトジェモロジスト)の称号を取得。1975年 G.I.A.での留学を終え帰国し、ダイヤモンド鑑定機関「日本ダイヤモンド鑑定所」を設立。宝石鑑定家として活動。1983年 クラシック&モダンをテーマにした「エマーユジュエリー」を発表し、ジュエリーデザイナーとして本格的に活動を開始。

1986年 揺れ動くジュエリー「トレンブランジュエリー」(特許取得)を発表。1990年 時計蒐集家として、オールドウォッチコレクション展を開催。1993年 創作活動10周年記念イベント「アンティーク&モダン展」を開催。1994年 イギリス大使館の依頼で「アンティークカメオ100選展」を開催。アンティークジュエリー蒐集家として評価される。

1998年 創作活動15周年イベント「アールヌーヴォーの女神たち」を開催。個性派ジュエリー「インプレッシブジュエリー」発表。

1999年 ミレニアム企画として20世紀最大の文化遺産”映画”テーマとした「名作映画ジュエリー」を発表。「ローマの休日」や「風と共に去りぬ」などをイメージした数々の作品を製作。

2002年 世界に通用する本格派の宝飾品「ザ・ベストコレクション」を発表。最高品質をもつ22.78ctの”ザ・グレートアショカダイヤモンド”が業界で話題となる。

2003年 創作活動20周年記念作品「世界遺産ジュエリー」を発表。日本ユネスコ協会の協力のもと世界遺産をジュエリーにした作品を創作。そのシンボリックオブジェとして452個のダイヤモンドと2kgのプラチナを使用した「モン・サン・ミシェル」を製作。2007年 メメント・モリをテーマとしたロングセラー作品「スカルジュエリー」を発表。

2008年 創作活動25周年として自身が所有する世界的名車ロールス・ロイス・レイス1939年製)を飾るカーマスコットオブジェ「Dea del Cosmo-宇宙の女神-」を発表。各マスコミから注目を浴びる。2013年 創作活動30周年記念展にて45年ぶりの新曲「ひとつぶの愛」を発表。それを記念して”愛”をテーマとした作品群を発表する。

2015年 世界クルーズ旅行で思い出に残った風景をジュエリーにした新作を製作。2017年 メンズジュエリー作品に意欲的に取り組む。世界の名車をテーマとした作品、またワインをテーマとした「ワイン&グラス」など発表。2018年に迎える、創作活動35周年記念に向かって更なる高みを目指し、意欲的に創作活動に取り組んでいる。

ディスコグラフィ

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シングル

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# 発売日 曲順 タイトル 作詞 作曲 編曲 規格品番
1 1963年
12月
A面 黒髪 西沢爽 狛林正一 SAS-174
B面 あゝ純愛 三浦康照 小杉仁三
2 1964年
3月
A面 夕陽に叫ぼう 西沢爽 遠藤実 SAS-210
B面 花散る金閣寺
3 1964年
6月
A面 青春の城下町 SAS-256
B面 赤い草の実
4 1964年
8月
A面 涙のむこうに明日がある 土田啓四郎 SAS-301
B面 つばさの若人 遠藤実 安藤実親
5 1964年
9月
A面
[注釈 1]
夢のやまなみハイウェー 飯田清 狛林正一 松尾健司 SAS-332
6 A面 幼なじみ 毛利忠義 遠藤実 SAS-350
B面 星になった妹よ 大矢弘子 土田啓四郎
7 1964年
10月
A面 逢いたいな 西沢爽 SAS-341
B面 野菊の君 遠藤実 土田啓四郎
8 A面
[注釈 2]
湖城の歌 奥野椰子夫 遠藤実 SAS-375
9 1965年
1月
A面 涙なんかほしくない 吉田雅至 SAS-433
B面 霧の別れ 西沢爽 狛林正一 佐伯亮
10 1965年
3月
A面 可愛いあの娘 インドネシア民謡 遠藤実 SAS-469
B面 青春讃歌 遠藤実
11 1965年
5月
A面 青春ひとり旅 SAS-484
B面 東京の若い星 関沢新一 狛林正一 佐伯亮
12 A面
[注釈 3]
俺はやるんだこの街で 瀬戸誠 和田香苗 塩瀬重雄 SAS-494
13 1965年
6月
A面 若いいのち 菊田一夫 古関裕而 SAS-534
B面 大空にひとり 遠藤実
14 1965年
8月
A面 恋がしたくて 大矢弘子 土田啓四郎 SAS-546
B面 兄いもうと
15 1965年
10月
A面 走っておいで 岩谷時子 いずみたく SAS-590
B面 ふたりなら 大矢弘子 谷大輔 塩瀬重雄
16 1966年
1月
A面 あの娘の面影 水島哲 土田啓四郎 SAS-634
B面 君を恋して 西沢爽
17 1966年
4月
A面
[注釈 4]
青い山脈 西條八十 服部良一 土田啓四郎 SAS-689
18 1966年
5月
A面 伊豆の踊り子 館入志保子 狛林正一 SAS-700
B面 ぼくの心が燃えたのは 西沢爽
19 1966年
6月
A面 こころの瞳 岩谷時子 いずみたく SAS-733
B面 啄木のふるさと 北寿 土田啓四郎
20 A面
[注釈 5]
世界の友よ
札幌で逢いましょう
鳥井実 和田香苗 SAS-734
21 1966年
7月
A面 愛の手紙 木下忠司 SAS-760
B面 愛の手紙は幾歳月[注釈 6] 西沢爽 山本丈晴 佐伯亮
22 1967年
1月
A面 嫁ぎゆくひと 岩谷時子 左哲矢 森岡賢一郎 SAS-831
B面 幸せを
あなたにあげたい[注釈 6]
白鳥朝詠 山本丈晴
23 1967年
3月
A面 あの人のロック 岩谷時子 左哲矢 SAS-860
B面 あの道もこの道も 大田範子 土田啓四郎
24 1967年
6月
A面 星空のささやき 田口規志子 くるみ敏弘 SAS-901
B面 ふりそで 三浦康照 狛林正一 大西修
25 1967年
9月
A面 竹馬の友 三鷹淳 河村利夫 SAS-954
B面 星降る湖 丘灯至夫 市川昭介
26 1967年
11月
A面 白い雲のはてに 三浦康照 河村利夫 SAS-986
B面 寒い風くん
27 1968年
5月
A面 太陽をつかもう 白鳥朝詠 いずみたく P-17
B面 サン・サン・サン
28 1968年
9月
A面 雨の大阪 森川ツヤ子 左哲矢 小谷充 SAS-1160
B面 愛の潮騒 依田仁美
29 1969年
3月
A面 さよならお嫁さん 丘灯至夫 現英生 只野通泰 SAS-1245
B面 うしろすがた
30 1969年
8月
A面
[注釈 7]
さよならなんていわないで 大石邦子 市川昭介 SAS-1327
31 1972年
9月
A面 復活 吉田旺 中村泰士 高田弘 JRT-1247
B面 紅い涙 ボブ佐久間
32 2013年
1月23日
01 ひとつぶの愛 梶光夫 若草恵 TKCA-90522
02 やさしいダイヤモンド 喜多條忠 合田道人
03 青春の城下町 [新録音] 西沢爽 遠藤実 高田弘

デュエット・シングル

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発売日 デュエット 曲順 タイトル 作詞 作曲 編曲 規格品番
1964年
10月
広瀬みさ A面
[注釈 8]
いつも二人で歩く街 石本美由起 狛林正一 只野通泰 SAS-376
1965年
9月
高田美和 A面 わが愛を星に祈りて 岩谷時子 土田啓四郎 SAS-585
- B面 いつだっけ
(歌:梶光夫)
1966年
2月
高田美和 A面 アキとマキ 平岩弓枝 山本丈晴 伊藤祐春 SAS-647
- B面 空と海と白い船
(歌:梶光夫)
1966年
7月
高田美和 A面
[注釈 9]
ハイご安全! 野村俊夫 佐伯亮 SAS-747
1966年
9月
A面
[注釈 10]
野菊の墓 岩谷時子 土田啓四郎 SAS-772

アルバム

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  • LP
発売日 タイトル 規格品番
1964年9月 梶光夫の花のステージ ALS-4053
1966年3月 二人の花のステージ[注釈 11] ALS-4153
  • CD
発売日 タイトル 規格品番
1990年11月21日 青春歌謡メモリアル
梶光夫・高田美和 わが愛を星に祈りて
[注釈 11]
COCA-6907
1994年9月21日 青春の城下町 COCA-11964
2011年3月23日 梶光夫 ゴールデン☆ベスト COCP-36673

タイアップ曲

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楽曲 タイアップ
1965年 可愛いあの娘 映画『可愛いあの娘』主題歌
若いいのち NTV系ドラマ『若いいのち』主題歌
1966年 青い山脈 NTV系ドラマ『青い山脈』主題歌
愛の手紙 映画『愛の手紙は幾歳月』主題歌

出演

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映画

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テレビドラマ

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脚注

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出典

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注釈

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  1. ^ B面はコロムビア・ローズ高橋元太郎の「やまなみ音頭」。
  2. ^ B面は大下八郎青山和子の「びわ湖よさこい」。
  3. ^ B面は都はるみの「ド根性節」。
  4. ^ B面は青山和子の「恋のアマリリス」。
  5. ^ B面はザ・シャデラックスの「俺ら若人青春の華」。
  6. ^ a b デュエット:高田美和
  7. ^ B面は梢まこの「純愛の祈り」。
  8. ^ B面はクール・キャッツの「ダイヤモンド・ストリート」。
  9. ^ B面は島倉千代子の「お顔見るまで」。
  10. ^ B面は高田美和の「たけくらべ」。
  11. ^ a b 共演:高田美和。

外部リンク

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