盧漢
盧漢 | |
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プロフィール | |
出生: | 1895年2月6日 (清光緒21年正月12日) |
死去: | 1974年5月13日 中華人民共和国北京市 |
出身地: | 清雲南省昭通府昭通県炎山 |
職業: | 政治家・軍人 |
各種表記 | |
繁体字: | 盧漢 |
簡体字: | 卢汉 |
拼音: | Lú Hàn |
ラテン字: | Lu Han |
和名表記: | ろ かん |
発音転記: | ルー ハン |
盧 漢(ろ かん)は中華民国、中華人民共和国の軍人・政治家。滇軍(雲南軍、雲南派)の指導者の1人。国共内戦期に雲南省政府主席を務めた。原名は邦漢。字は永衡。彝族。
事跡
[編集]竜雲配下としての台頭
[編集]1911年(宣統3年)、竜雲とともに四川省で滇軍に加入する。1912年(民国元年)に雲南省へ戻ると雲南陸軍講武学校に入学した。1914年(民国3年)に雲南陸軍講武堂第4期歩兵科を卒業。以後、竜に従う形で、滇軍内で昇進していく。1927年(民国16年)には、竜率いる第5軍の第7旅旅長となっている。
同年2月、滇軍軍長の竜雲・胡若愚らが雲南の統治者唐継尭を兵変で倒した(「2・6政変」)。その後、主導権争いから、6月に胡が竜を急襲、拘禁してしまう(「6・14政変」)。盧漢は辛うじて昆明を脱出すると、竜派部隊を糾合して、胡から竜を奪還する。そして、竜とともに胡ら反竜雲勢力をすべて撃破し、竜の雲南統治を確立した。
同年8月に竜雲が国民政府から国民革命軍第38軍軍長に任命されると、盧漢は第38軍第98師師長に任命された。盧は、省の近代化建設を支持、推進する立場にあった。例えば1929年(民国18年)末には、盧は雲南省財政庁長を兼任し、省財政改革を断行して、これを成功させた。
1930年(民国19年)5月、盧漢は竜雲の命令により、広西省へ滇軍を率いて進攻した。しかし省会(省都)南寧を攻略できず、新広西派の反撃も受けたため撤退した。翌年3月、盧漢ら竜雲配下の4師長は竜雲に対して兵変を起こしたが(「3・10政変」)[1]、失敗に終わる。盧漢らは師長から罷免された。
日中戦争での活躍、雲南省政府主席就任
[編集]1937年(民国26年)、日中戦争(抗日戦争)が勃発すると、盧漢は国民革命軍第60軍軍長に任命された。そして李宗仁配下として台児荘戦役などに参加し、活躍した。以後、第30軍団軍団長、第1集団軍副総司令、第1集団軍総司令を歴任する。戦争末期には第1方面軍総司令に就任した。1945年(民国34年)8月に日本が降伏すると、盧漢は第1方面軍を率いてベトナム入りし、土橋勇逸率いる日本軍の降伏受諾事務を担当した。
同年10月に蔣介石は、「雲南モンロー主義」に基づき反中央的な活動をする竜雲を、雲南省政府主席から罷免した。当初の蔣介石は、竜の後継者と目されていた盧漢の主席就任を望まなかった。そのため、中国国民党長老で雲南省出身の李宗黄を後任にあてようとした。
しかし、李宗黄は雲南省内の各階層から人望が無く、省内の激しい反発により混乱を惹起した。そのため蔣介石は止むを得ず、そのまま盧漢を後任とした。ハノイから昆明に帰還した盧は、12月1日に就任宣誓を行い、以後4年間に渡り雲南省を統治する。盧の統治傾向も竜同様に「雲南モンロー主義」的であった。それにより、蔣ら国民政府中央と暗闘しながら独自路線を模索していく。さらに統治の終盤には、中国共産党や各種民主党派と秘密裏に連携した。
1949年(民国38年)12月9日、盧漢は中華人民共和国に帰順することを宣言した(昆明起義)。まもなく顧祝同の命令を受けた国民党軍が昆明を攻撃してくる。盧はこれを凌ぎ、1950年2月に中国人民解放軍を迎え入れた。
同年3月、盧漢は雲南省軍政委員会主任に就任している。その後、西南行政委員会副主任、全国人民代表大会常務委員、中国人民政治協商会議全国委員会常務委員、中国国民党革命委員会中央常務委員、国防委員会委員などを歴任した。
1974年5月13日、北京で死去。享年80(満79歳)。その5日後に追悼会が開かれている。
注
[編集]- ^ 詳しい事情は不明だが、前年の敗戦後に軍縮を行ったこと、竜雲側近への不満等が原因とされる。
参考文献
[編集]- 謝本書「盧漢」『民国高級将領列伝 1』解放軍出版社、1999年。ISBN 7-5065-0261-5。
- 謝本書『竜雲伝』四川民族出版社、1999年。ISBN 7-5409-2155-2。
- 邵献書「盧漢」中国社会科学院近代史研究所『民国人物伝 第3巻』中華書局、1981年。
- 徐友春主編『民国人物大辞典 増訂版』河北人民出版社、2007年。ISBN 978-7-202-03014-1。
- 劉寿林ほか編『民国職官年表』中華書局、1995年。ISBN 7-101-01320-1。
中華民国(国民政府)
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