述語論理
英: predicate logic)とは、数理論理学における記号的形式体系群を指す用語で、一階述語論理、二階述語論理、多ソート論理、無限論理などが含まれる。これらの形式体系の特徴は、論理式に含まれる変数を量化できる点である。一般的な量化子として、 全称量化子 ∀ と存在量化子 ∃ とがある。変数は議論領域の要素、関係、関数などである。例えば、関数記号に対する存在量化は「ある関数が存在する」という修飾として解釈される。述語論理の基礎は、ゴットロープ・フレーゲとチャールズ・サンダース・パースがそれぞれ独自に生み出し発展させた[1]。
(じゅつごろんり、述語論理と言った場合、一階述語論理を指すこともある。述語論理の公理化された形態を述語計算[注釈 1]と呼び、述語論理は非形式的でより直観的なものとする見方もある[2]。
様相作用素と量化子を併用する論理も述語論理の一種とされる。これについては様相論理を参照。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ Eric M. Hammer: Semantics for Existential Graphs, Journal of Philosophical Logic, Volume 27, Issue 5 (October 1998), page 489: "Development of first-order logic independently of Frege, anticipating prenex and Skolem normal forms"
- ^ 例えば、(Stolyar 1970, p. 166)。 (Hamilton 1978)では、どちらも calculus だとしているが、形式的なものと非形式的なものに分類している。
参考文献
[編集]- Hamilton, A. G. (1978), Logic for Mathematicians, Cambridge UK: Cambridge University Press, ISBN 0-521-21838-1
- Stolyar, Abram Aronovic (1970), Introduction to Elementary Mathematical Logic, NY: Dover Publications, Inc., ISBN 978-0-486-64561-2
- George F Luger, Artificial Intelligence, Pearson Education, ISBN 978-81-317-2327-2
- Hazewinkel, Michiel, ed. (2001), “Predicate calculus”, Encyclopedia of Mathematics, Springer, ISBN 978-1-55608-010-4