2013年のFIA 世界耐久選手権
2013年のFIA 世界耐久選手権 | |||
前年: | 2012 | 翌年: | 2014 |
2013年のFIA 世界耐久選手権は、国際自動車連盟 (FIA) とフランス西部自動車クラブ (ACO) が共同で開催したFIA 世界耐久選手権 (WEC) の第2回大会である。シリーズはACO規定のル・マン・プロトタイプおよびGTのカテゴリでタイトルが争われる。世界選手権はドライバーズタイトルおよびLMP1のマニファクチャラーズタイトルが与えられ、他のカテゴリにはカップおよびトロフィーが与えられる。2013年は4月のシルバーストンで開幕し、11月のバーレーンまで全8戦で争われた。今シーズンは6月のル・マンでアラン・シモンセンの死亡事故が発生した。
開催スケジュール[編集]
当初のカレンダーは2012年9月28日にFIA世界モータースポーツ協議会で発表された。全8戦のうち7戦が2012年に引き続いて開催されるが、何戦かは開催時期が変更された。シルバーストン6時間レースが4月に開催、開幕戦となりスパが5月、ル・マンが6月に開催される。機材輸送のコストを節約するため、航空機に代わって船便で輸送し、それに伴いヨーロッパ外でのイベントはシーズン後半に集中して開催される。サンパウロは前年に引き続いてヨーロッパ外での最初のイベントとなり、アメリカでのレースはセブリングに代わってサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催される。富士と上海は前倒しされ、バーレーンが最終戦として11月に開催される。これは前年度9月に開催されたものの、高温がいくらか緩和されることとなる[1]。
シルバーストン戦はヨーロピアン・ル・マン・シリーズとの共催となる。オースティン戦はアメリカン・ル・マン・シリーズとの共催となるが、昨年度のセブリング12時間と異なってそれぞれ独立したレースとなる[2]。
ラウンド | レース | サーキット | 開催地 | 開催日 |
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1 | シルバーストン6時間レース | シルバーストン・サーキット | イギリス、シルバーストン | 4月14日 |
2 | スパ・フランコルシャン6時間レース | スパ・フランコルシャン | ベルギー、スパ | 5月4日 |
3 | ル・マン24時間レース | サルト・サーキット | フランス、ル・マン | 6月22-23日 |
4 | サンパウロ6時間レース | インテルラゴス・サーキット | ブラジル、サンパウロ | 9月1日 |
5 | サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レース | サーキット・オブ・ジ・アメリカズ | アメリカ合衆国、テキサス州オースティン | 9月22日 |
6 | 富士6時間レース | 富士スピードウェイ | 日本, 静岡県駿東郡小山町 | 10月20日 |
7 | 上海6時間レース | 上海インターナショナルサーキット | 中国、上海 | 11月9日 |
8 | バーレーン6時間レース | バーレーン・インターナショナル・サーキット | バーレーン、サヒール | 11月30日 |
レギュレーションの変更[編集]
2013年シーズンはLMGTE ProおよびLMGTE Amの両カテゴリーにワールドカップが与えられる。さらにLMP2とLMGTE AmカテゴリーにはFIA耐久トロフィーが与えられる[3]。また、予選の形式も変更され各チームはドライバー2名それぞれのタイムが要求される。予選の結果は4つのタイムの平均で決定される。この新たな予選形式は多くのドライバーからの批判を受けることとなった[4]。レース前のウォームアップセッションは、追加の練習が必要な場合の例を除いて廃止された[5]。
LMP2カテゴリーはコストを下げるために数回の規則変更が行われる。その中にはシーズン中のパフォーマンスのバランスを取るためのアップデートキットも含まれる。コストの上限は2013年型シャシーを購入しなかったチームのための、前年度シャシー用アップグレードキット一式の価格となる。チームはシーズン中に使用できるエンジンとタイヤの数は制限される[5]。ディーゼルエンジンの使用が初めて許可される[1]。LMGTE Amカテゴリーでもタイヤの数は制限される[5]。
エントリー[編集]
世界耐久選手権はLe Mans Prototype 1 (LMP1) 、Le Mans Prototype 2 (LMP2) 、Le Mans Grand Touring Endurance - Professional (LMGTE Pro) 、Le Mans Grand Touring Endurance - Amateur (LMGTE Am) の4クラスから成る。2013年のエントリーリストはフランス西部自動車クラブが2月1日に発表し、6台のLMP1、12台のLMP2、6台のLMGTE Pro、8台のLMGTE Amがエントリーし、32台のフルグリッドが埋まった[6]。LMP2の2チーム、スターワークス・モータースポーツ[7]およびHVMステータスGP[8]は後に資金不足のため撤退した。
LMP1[編集]
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LMP2[編集]
LMGTE Pro[編集]
チーム | 車両 | エンジン | タイヤ | No. | ドライバー | ラウンド |
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AFコルセ | フェラーリ・458イタリア GT2 | フェラーリ F142 4.5 L V8 | M | 51 | ジャンマリア・ブルーニ[6] | 全戦 |
ジャンカルロ・フィジケラ[40] | 1-7 | |||||
マッテオ・マルーチェリ[41] | 3 | |||||
トニ・バイランダー[29] | 8 | |||||
71 | 小林可夢偉[40] | 全戦 | ||||
トニ・バイランダー[42] | 1-7 | |||||
オリビエ・ベレッタ[6] | 3 | |||||
ジャンカルロ・フィジケラ[29] | 8 | |||||
ポルシェ AG チーム・マンタイ | ポルシェ・911 RSR | ポルシェ 4.0 L Flat-6 | M | 91 | ヨルグ・ベルグマイスター[43] | 全戦 |
パトリック・ピレ[43] | 全戦 | |||||
ティモ・ベルンハルト[43] | 1-3 | |||||
92 | マルク・リープ[43] | 全戦 | ||||
リヒャルト・リーツ[43] | 全戦 | |||||
ロマン・デュマ[43] | 1-3 | |||||
アストンマーティン・レーシング | アストンマーティン・ヴァンテージ GTE | アストンマーティン 4.5 L V8 | M | 97 | ダレン・ターナー[44] | 全戦 |
シュテファン・ミュッケ[44] | 全戦 | |||||
ブルーノ・セナ[19] | 1 | |||||
ピーター・ダンブレック[44] | 2-3 | |||||
オリバー・ギャビン[45] | 5 | |||||
フレデリック・マコヴィッキィ[15] | 6 | |||||
98 | ブルーノ・セナ[31] | 2 | ||||
フレデリック・マコヴィッキィ[31] | 2 | |||||
ロブ・ベル[31] | 2 | |||||
ビル・オーバーレン[20] | 3 | |||||
ポール・ダラ・ラナ[20] | 3-5 | |||||
ペドロ・ラミー[20] | 3-5 | |||||
リッチー・スタナウェイ[46] | 4-5 | |||||
99 | ポール・ダラ・ラナ[19] | 1-2 | ||||
ペドロ・ラミー[19] | 1-2, 6-8 | |||||
フレデリック・マコヴィッキィ[44] | 1, 3, 5 | |||||
リッチー・スタナウェイ[31] | 2, 6-8 | |||||
ロブ・ベル[44] | 3-4 | |||||
ブルーノ・セナ[20] | 3-5, 7-8 |
LMGTE Am[編集]
結果およびランキング[編集]
レース結果[編集]
世界耐久選手権にエントリーした上位ドライバーを以下に記載する。選手権ドライバーよりも上位でフィニッシュした招待エントリードライバーは個々のレースの項目を参照のこと。
選手権ポイントを獲得するには優勝者の走行距離の70%以上を走行しなければならない。各カテゴリーのポールポジション獲得ドライバーおよびチームにはボーナスポイント1が与えられる。ル・マン24時間レースでは全てのポイントが2倍になる。富士6時間はレース時間の75%が成立しなかったため、ポイントは2分の1が与えられた。
ポイントシステム[58] | |||||||||||
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順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | その他 |
ポイント | 25 | 18 | 15 | 12 | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 | 1 | 0.5 |
ドライバーズ・ランキング[編集]
2013年シーズンはドライバーに4つのタイトルが与えられる。世界選手権タイトルはLMP1とLMP2に与えられる。ワールドカップはLMGTEに与えられる。2つのFIA耐久トロフィーはLMP2とLMGTE Amに与えられる。
ドライバーズ選手権[編集]
アラン・マクニッシュ、トム・クリステンセン、ロイック・デュバルが上海6時間レースでドライバーズタイトルを獲得した。
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太字 - ポールポジション |
GTドライバーズワールドカップ[編集]
ジャンマリア・ブルーニがバーレーン6時間レースでタイトルを獲得した。
順位 | ドライバー | チーム | SIL | SPA | LMS | SAO | COA | FUJ | SHA | BHR | ポイント |
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1 | ジャンマリア・ブルーニ | AFコルセ | 5 | 1 | 5 | 1 | 2 | 2 | 4 | 1 | 145 |
2 | ジャンカルロ・フィジケラ | AFコルセ | 5 | 1 | 5 | 1 | 2 | 2 | 4 | 3 | 135 |
3 | シュテファン・ミュッケ | アストンマーティン・レーシング | 1 | 4 | 3 | 2 | Ret | 1 | 1 | Ret | 125.5 |
3 | ダレン・ターナー | アストンマーティン・レーシング | 1 | 4 | 3 | 2 | Ret | 1 | 1 | Ret | 125.5 |
4 | マルク・リープ | ポルシェ AG チーム・マンタイ | 4 | 5 | 1 | 4 | 4 | 4 | 6 | 4 | 123 |
4 | リヒャルト・リーツ | ポルシェ AG チーム・マンタイ | 4 | 5 | 1 | 4 | 4 | 4 | 6 | 4 | 123 |
5 | トニ・バイランダー | AFコルセ | 2 | 3 | 4 | Ret | 3 | 9 | 5 | 1 | 108 |
6 | パトリック・ピレ | ポルシェ AG チーム・マンタイ | 7 | Ret | 2 | 3 | 9 | 3 | 3 | 2 | 99.5 |
6 | ヨルグ・ベルグマイスター | ポルシェ AG チーム・マンタイ | 7 | Ret | 2 | 3 | 9 | 3 | 3 | 2 | 99.5 |
7 | 小林可夢偉 | AFコルセ | 2 | 3 | 4 | Ret | 3 | 9 | 5 | 3 | 98 |
8 | ブルーノ・セナ | アストンマーティン・レーシング | 1 | 2 | Ret | Ret | 1 | 5 | 2 | Ret | 94 |
9 | フレデリック・マコヴィッキィ | アストンマーティン・レーシング | 3 | 2 | Ret | 1 | 1 | 73.5 | |||
10 | ロマン・デュマ | ポルシェ AG チーム・マンタイ | 4 | 5 | 1 | 72 | |||||
11 | ペドロ・ラミー | アストンマーティン・レーシング | 3 | 6 | Ret | 11 | Ret | 13 | 2 | Ret | 42.75 |
12 | ティモ・ベルンハルト | ポルシェ AG チーム・マンタイ | 7 | Ret | 2 | 42 |
LMP2ドライバーズトロフィー[編集]
ベルトラン・バゲット、マーティン・プロウマン、リカルド・ゴンザレスがバーレーン6時間レースでタイトルを獲得した。
順位 | ドライバー | チーム | SIL | SPA | LMS | SAO | COA | FUJ | SHA | BHR | ポイント |
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1 | ベルトラン・バゲット | オーク・レーシング | 4 | 3 | 1 | 2 | 7 | 1 | 3 | 4 | 141.5 |
1 | マーティン・プロウマン | オーク・レーシング | 4 | 3 | 1 | 2 | 7 | 1 | 3 | 4 | 141.5 |
1 | リカルド・ゴンザレス | オーク・レーシング | 4 | 3 | 1 | 2 | 7 | 1 | 3 | 4 | 141.5 |
2 | アレックス・ブランドル | オーク・レーシング | 2 | 2 | 2 | 6 | 6 | 3 | 2 | 2 | 132.5 |
2 | デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン | オーク・レーシング | 2 | 2 | 2 | 6 | 6 | 3 | 2 | 2 | 132.5 |
2 | オリビエ・プラ | オーク・レーシング | 2 | 2 | 2 | 6 | 6 | 3 | 2 | 2 | 132.5 |
3 | ジョン・マーティン | G-ドライブ・レーシング | 6 | 4 | EX | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 | 132 |
3 | マイク・コンウェイ | G-ドライブ・レーシング | 6 | 4 | EX | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 | 132 |
3 | ロマン・ルシノフ | G-ドライブ・レーシング | 6 | 4 | EX | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 | 132 |
4 | ルイス・ペレス・コンパンク | ペコム・レーシング | 3 | 1 | 4 | 3 | 2 | 5 | Ret | 7 | 110 |
4 | ニコラ・ミナシアン | ペコム・レーシング | 3 | 1 | 4 | 3 | 2 | 5 | Ret | 7 | 110 |
4 | ピエール・カッファー | ペコム・レーシング | 3 | 1 | 4 | 3 | 2 | 5 | Ret | 7 | 110 |
5 | トー・グラーブ | デルタ-ADR | 1 | Ret | Ret | Ret | 4 | 4 | 4 | 56 |
LMGTE Amドライバーズトロフィー[編集]
ジェイミー・キャンベル=ウォルターとスチュワート・ホールがバーレーン6時間レースでタイトルを獲得した。
順位 | ドライバー | チーム | SIL | SPA | LMS | SAO | COA | FUJ | SHA |
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