6×9=53
『6×9=53』 | ||||
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KAN の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
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ジャンル | J-POP | |||
時間 | ||||
レーベル | zetima | |||
プロデュース |
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チャート最高順位 | ||||
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KAN アルバム 年表 | ||||
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EANコード | ||||
EAN 4942463718350 (EPCE-7183〜4) | ||||
『6×9=53』収録のシングル | ||||
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『6×9=53』(ロックごじゅーさん)は、日本のシンガーソングライター・KANの16枚目のオリジナルアルバム。2016年2月3日にアップフロントワークス(zetimaレーベル)より発売された[4]。
音楽性
[編集]KAN曰く「53歳のロック」。アルバムタイトルは、本作発売当時の自身の年齢から[5]。なお、正式な読みはフランス語で『sei per nove fa cinquantatré』(セイ・ペル・ノーヴェ・ファ・チンクワンタトレ)である[6]。シングルとしてリリースされた「Listen to the Music」「桜ナイトフィーバー」のアルバムバージョンを含む全10曲が収録されている。
本作のレコーディングには根本要(スターダストレビュー)、佐藤竹善 (SING LIKE TALKING)、塩谷哲、馬場俊英、菅原龍平、TRICERATOPS、そして作詞には桜井和寿 (Mr.Children) といったKANと親交の深いアーティストが参加している[7]。
リリース・プロモーション
[編集]通常盤のみの1形態で発売。CD+DVDの2枚組となっており、DVDには本作のレコーディング・ドキュメンタリーが収録されている。発売と同時にダウンロード配信も行なわれた。
オリジナルアルバムとしては15thアルバム『カンチガイもハナハダしい私の人生』以来約6年ぶりのリリース。
本作のアートディレクターは東白英 (WHITE Phat Graphics) が担当。ジャケットではKANが和服を着ており、タイトルになぞらえて69歳をイメージしているとのこと[5]。
本作発売後の2016年4月9日から6月12日まで、10会場13公演に渡る全国ツアー『KAN BAND LIVE TOUR 2016 【ロック☆ご自由に♪】』を開催[8]。また、翌年の2017年4月11日に中野サンプラザで開催された自身のライブ『芸能生活29周年記念 特別感謝活動年 Final Kegimental Live ロックンロールに拿捕されて』では、本作に参加したアーティストらも出演し収録曲を披露した[9]。
2023年11月3日、本作を含む2006年以降にリリースされた作品のサブスクリプション配信が開始された[10]。
収録曲
[編集]CD
[編集]- Listen to the Music ~Deco☆Version~ [3:59]
- 胸の谷間 [4:32]
- KAN曰く「全時代全男性共通のドリームを歌った、ややプログレッシブなロックナンバー」[11]。
- TRICERATOPSが演奏で参加している[11]。
- ポカポカの日曜日がいちばん寂しい [3:28]
- SING LIKE TALKINGの佐藤竹善とのデュエット[11]。
- KAN曰く「煮詰まる中年男性のフォークソング」[11]。
- 安息 [6:26]
- 作詞:桜井和寿 / 作曲・編曲:KAN
- 本楽曲について、KANは「大きな会場で演奏したい王道バラードです」と紹介している[11]。
- 作詞を担当した桜井は、歌詞について「みなさんが思うKANさんのイメージよりももっとシリアスで、思慮深くいろんなことを考えてる、家にいるときのKANさんをイメージして書いてる」と語っている[12]。KANが自身で作詞を行なわないのは、1988年発売のアルバム『GIRL TO LOVE』以来約28年ぶりとなる[13]。
- 2014年には存在していたものの、歌詞が出来ずメロディーだけの状態でツアーで披露されていた[13]。桜井に作詞を依頼したところ、わずか3日で仕上げてきたという[14]。また、歌い方についても桜井からディレクションを受けたとのこと[11]。
- 2017年1月13日に開催されたKANのライブツアー『弾き語りばったり #29 責任者はテクニシャン』ホルトホール大分公演に桜井がシークレットゲストとして出演し、本楽曲をKANとともに披露した[15]。
- ライブ・アルバム『弾き語りばったり #19 今ここでエンジンさえ掛かれば』にも収録された。
- どんくさいほどコンサバ [4:19]
- ドナルド・フェイゲンを強く意識した楽曲。歌詞にはKAN自身の理想的女性観のイメージ像[11]として、フランスのセゴレーヌ・ロワイヤルやウクライナのユーリヤ・ティモシェンコといった女性政治家の名前が登場する。
- ギターはスターダストレビューの根本要が演奏している[11]。
- scene [5:04]
- ブログ! ブログ! ブログ! [5:03]
- 前作『カンチガイもハナハダしい私の人生』収録曲である「REGIKOSTAR 〜レジ子スターの刺激〜」に続き、中田ヤスタカに影響を受けて制作した楽曲。バックトラックはすべてコンピューターとシンセサイザーによる打ち込みとなっている[11]。
- 桜ナイトフィーバー ~Album Version~ [5:27]
- 34thシングルのアルバムバージョン。ギターソロはTRICERATOPSの和田唱が演奏しており、シングルバージョンとはフレーズが変更されている[11]。
- 寝てる間のLove Song [3:02]
- 弾き語り曲。スティーヴィー・ワンダーの70年代のバラードを意識したといい、KAN曰く「極めて短い時間で作詞作曲したシンプルなラブソング」[11]。
- ロックンロールに絆されて [6:48]
- 作詞:KAN・馬場俊英 / 作曲・編曲:KAN
DVD
[編集]- Recording Documentary 【6×9=53が成り立つまで】
- Opening [1:02]
- 桜ナイトフィーバー [5:31]
- 安息 [8:27]
- ポカポカの日曜日がいちばん寂しい [6:26]
- ブログ! ブログ! ブログ! [9:03]
- Listen to the Music [2:35]
- どんくさいほどコンサバ [8:34]
- 胸の谷間 [6:22]
- 寝てる間のLove Song [0:55]
- ロックンロールに絆されて [5:49]
- Track Down [6:42]
- Ending [0:54]
参加ミュージシャン
[編集]- KAN:Acoustic Piano (#1, #4, #9), Glockenspiel (#1, #5, #8), Tambourine (#1), Sleigh Bells (#1), MIDI Data Programming (#2, #3, #6 - #8, #10), Vocal (#1 - #10), Backing Vocal (#1, #4, #6 - #8)
- TRICERATOPS
- 吉田佳史:Drums (#2, #6)
- 林幸治:Bass (#2)
- 和田唱:Electric Guitar (#2), Special Guest Guitar Solo (#8), Backing Vocal (#2)
- 菅原龍平:Backing Vocal (#2)
- 佐藤竹善 (Sing Like Talking):Vocal (#3), Backing Vocal (#5)
- 根本要 (STARDUST REVUE):Electric Guitar (#5)
- 塩谷哲:Acoustic Piano (#5), Electric Piano (#5)
- 馬場俊英:Acoustic Guitar (#10), Vocal (#10)
- 江口信夫:Drums (#1, #5)
- 河村“カースケ”智康:Drums (#4, #10)
- 美久月千晴:Bass (#1, #4 - #6, #10)
- 久保田光太郎:Acoustic Guitar (#1), Mandolin (#1)
- 石成正人:Acoustic Guitar (#3, #6), Electric Guitar (#3, #6)
- 鈴川真樹:Acoustic Guitar (#4), Electric Guitar (#4, #10)
- 小林信吾:Acoustic Piano (#10)
- 山本拓夫:Alto Saxophone (#1), Soprano Saxophone (#1), Tenor Saxophone (#5)
- 高桑英世:Flute (#3)
- 小林太:Trumpet (#5)
- 村田陽一:Tenor Trombone (#5)
- 室屋光一郎:Violin (#1, #2, #4, #8)
- 徳永友美:Violin (#1, #2, #4)
- 伊藤彩:Violin (#1, #2, #4, #8)
- 石亀協子:Violin (#1, #2, #4)
- 納富彩歌:Violin (#2, #4)
- 川口静華:Violin (#2, #4, #8)
- 氏川恵美子:Violin (#2, #4)
- 柳原有弥:Violin (#2, #4)
- 岡部麿知:Violin (#4)
- 相川麻里子:Violin (#8)
- 榎戸崇浩:Viola (#1, #2, #4)
- 島岡智子:Viola (#1, #2, #4)
- 菊地幹代:Viola (#2, #4)
- 松本有理:Viola (#8)
- 加治友理:Viola (#8)
- 堀沢真己:Cello (#1, #2, #4)
- 奥泉貴圭:Cello (#2, #4)
- 関谷典子:Hand Claps (#1)
- 松本奈々:Hand Claps (#1)
- 田久保誠一:Hand Claps (#1), Synthesizer Operation (#6)
- 藤原隆之:Hand Claps (#1)
- 平川欣樹:Hand Claps (#1)
- 森下晃:Synthesizer Operation (#2, #10), Sound Operation (#3, #7)
- 涌井啓一:Sound Operation (#8)
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ “6×9=53 | KAN”. ORICON NEWS. オリコン. 2020年4月25日閲覧。
- ^ “Billboard Japan Hot Albums | Charts”. Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク. 2023年11月17日閲覧。
- ^ “Billboard Japan Top Albums Sales | Charts”. Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク. 2023年11月17日閲覧。
- ^ “KAN 6年ぶりアルバムに桜井和寿、トライセラ、佐藤竹善、馬場俊英ら参加”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2015年12月3日). 2020年12月31日閲覧。
- ^ a b 田中和宏 (2016年2月3日). “KAN「6×9=53」インタビュー (3/4)”. 音楽ナタリー. ナターシャ. 2021年10月25日閲覧。
- ^ “6×9=53 KAN”. UP-FRONT WORKS. 2021年11月27日閲覧。
- ^ 田中和宏 (2016年2月3日). “KAN「6×9=53」インタビュー (1/4)”. 音楽ナタリー. ナターシャ. 2021年11月27日閲覧。
- ^ “【ライブデータ 2014-2019】”. KAN オフィシャルウェブサイト. 2021年11月27日閲覧。
- ^ “芸能生活29周年のKAN、名曲ありコントありの3時間超えライブ”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2017年4月18日). 2021年11月27日閲覧。
- ^ “KANサブスク解禁、「桜ナイトフィーバー」「ポップミュージック」含む帰国後の作品”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2023年11月3日). 2023年11月30日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q KAN. “【6×9=53】自主全曲解説”. KAN オフィシャルウェブサイト. 2020年12月31日閲覧。
- ^ 森田恭子 2020b, p. 183.
- ^ a b 田中和宏 (2016年2月3日). “KAN「6×9=53」インタビュー (2/4)”. 音楽ナタリー. ナターシャ. 2020年5月2日閲覧。
- ^ 森田恭子 2020a, p. 153.
- ^ “第632回『史上初! 3連続イレギュラー』 | 選曲リスト”. KANのロックボンソワ. STVラジオ (2017年2月11日). 2023年11月17日閲覧。
- ^ KAN. “【金曜コラム #359】”. KAN オフィシャルウェブサイト. 2020年12月31日閲覧。
参考文献
[編集]- 『KAN in the BOOK 他力本願独立独歩33年の軌跡』シンコーミュージック・エンタテイメント、2020年3月20日、ISBN 978-4-401-64872-6。
- 森田恭子「INTERVIEW #03 2005-2020」127 - 157頁。
- 森田恭子「桜井和寿 (Mr.Children) の告白」174 - 185頁。
外部リンク
[編集]- 公式サイト
- 6×9=53 - KAN オフィシャルウェブサイト
- 6×9=53 KAN - UP-FRONT WORKS
- 歌詞
- セルフライナーノーツ
- 【6×9=53】自主全曲解説 - KAN オフィシャルウェブサイト
- インタビュー