BLEVE

事故でのブリーブ発生(ロス・アルファケス大惨事)
ブリーブの概念

BLEVEブリーブブレビー: Boiling Liquid Expanding Vapour Explosion)は、液体の急激な相変化による爆発現象である。日本語では「沸騰液膨張蒸気爆発」や「沸騰液体蒸気拡散爆発」などと訳される。

概説

[編集]

加圧容器に貯蔵されている液体物質は、その時の気液平衡状態にあるが、火災により容器が加熱されていると容器内の液体は、その物質の大気圧のもとでの沸点より十分に高い温度まで加熱され、圧力も高くなる。この状態で容器が破裂すると容器内部の圧力は瞬間的に大気圧にまで低下する。

この時に容器内の平衡状態が破られ、液体は突沸し、気体になることで爆発現象を起こす。液化石油ガスなどでは、さらに拡散して空気と混ざったガスが自由空間蒸気雲爆発を起こす。液化石油ガスなどの常温常圧で気体になる物を高い圧力で液化して収納している容器、あるいは、そのような液体を輸送するためのパイプラインや配管などが火災などによって破壊されたときに起きる。

ブリーブという現象が明らかになったのは、フランスリヨンの郊外にあるフェザンフランス語版英語版という町のフェザン製油所フランス語版英語版[注 1]大規模な爆発火災事故フランス語版英語版が発生した時だと言われている。

中身の液体が高温高圧の水である場合には「水蒸気爆発」と呼ばれる。

脚注

[編集]
  1. ^ 当時はウニオン・ゼネラル・デ・ペトロール(: Union générale des pétroles (UGP))の所有で、数度の再編を経て、後にトタルエナジーズが有する製油所となっている。エルフ・アキテーヌも参照。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]