LAME
開発元 | LAME開発チーム |
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最新版 | 3.100 / 2017年10月13日 |
最新評価版 | 3.100.alpha2 |
プラットフォーム | クロスプラットフォーム |
種別 | コーデック |
ライセンス | GNU LGPL |
公式サイト | https://lame.sourceforge.io/ |
LAME(レイム)は、MP3への変換に用いられるフリー(GNU LGPL)のアプリケーションソフトウェア。名称は「LAME Ain't an MP3 Encoder」[注釈 1][注釈 2]の再帰的頭字語。1998年(平成10年)から開発が続けられている。
特徴
[編集]LAMEはMP3に変換するのに使われるソースコードの中でも特に優秀とされ、LAMEを採用しているエンコーダは他のエンコーダよりも品質のよいMP3ファイルを作ることができるため、広く支持されている。また、バージョン3.90からギャップレスを実現している[注釈 3]が、これを実現しているのはLAMEとiTunesのみである[注釈 4]。
オープンソースコミュニティによって開発されており、無料で利用できる。当初はMike Chengにより8hz-mp3に対するパッチという扱いで配布されていたが、1998年(平成10年)10月4日にリリースされたバージョン2.0からはISOのサンプルコードを改良するという形に開発体制が移行し、LAMEはパッチではなく現在のように完全なソースコードの形式で配布されるようになった。開発が進み、最終的には2000年(平成12年)5月8日にリリースされた3.81 Betaにおいて、ISO由来のコードが完全に取り除かれるに至った。
オープンソースであることから様々なオペレーティングシステム (OS) で動作することも特徴である。UNIXやUnix系OS上[注釈 5]だけではなく、WindowsやAmiga、OS/2、BeOS、さらには疑似コンソールを使用したClassic Mac OS用のアプリケーションも存在する。
推奨ビットレートは192kbps以上だが、かつてはこれでもVorbisの128kbpsには及ばないなどと言われていた[要出典]。しかし、新しい心理音響モデルのnspsytuneの導入(バージョン3.88beta) や、可変ビットレート (VBR) モードの改良等が行われ、現在に至るまで品質を向上させる努力が行われている。これらの成果は、Hydrogenaudioにおいて行われた複数のリスニングテストで示されている[1]。
LAMEから派生したエンコーダとして午後のこ〜だがあるが、これはLAMEをベースとしてMMX、SSE、3DNow!といったx86プロセッサ向けのSIMD命令を積極的に用いて最適化を行ったものである。エンコード速度が非常に高速である反面、ベースとなっているLAMEのバージョン (3.88) が古いため、近年の音質向上の試みが反映されていないという欠点がある。この午後のこ〜だの成果の一部は、かつて評価版として配布されていたLAMEバージョン4.0に取り入れられ、さらにLAME 3.98 beta 1に本格的に導入され[2]、現在に至っている。
また、Mike ChengによるMPEG Audio Layer 2のエンコーダのTooLAME(現:TwoLAME)も1998年(平成10年)11月7日にリリースされた[3]。
バージョン3.97をマルチスレッド化して高速化しようという試み[4]もあったが、ビットリザーバが無効になる[5]など音質面での欠点があり、ベンチマーク以外の用途では普及するには至っていない。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ Hydrogenaudio『Hydrogenaudio Listening Tests』
- ^ “LAME Changelog”. The LAME Project. 2014年5月14日閲覧。
- ^ TooLAME HISTORY
- ^ Multi-threading LAME MP3 Encoder
- ^ “Multi-threading LAME mp3 encoder (versions 3.91 – 3.97 alpha) - case study for functional decomposition multi-threading approach” (DOC). RAICHSHTAIN GILAD. 2019年10月29日閲覧。
外部リンク
[編集]本体
[編集]関連サイト
[編集]- LAME FAQ(日本語)[リンク切れ]
- MP3はLAMEでエンコして、コマンドラインオプションを語れ!
- mp3というフォーマットと特許・著作権[リンク切れ]
- mp3というフォーマットと特許・著作権 - ウェイバックマシン(2015年8月29日アーカイブ分)
関連ソフトウェア
[編集]- RazorLame - LAMEのフロントエンド(日本語化 - archive.today(2013年4月27日アーカイブ分))
- Lame Ivy Frontend Encoder[リンク切れ] - LAMEのフロントエンド
- CDex(日本語化)
- Exact Audio Copy(日本語化 - ウェイバックマシン(2002年12月1日アーカイブ分))
- AltiVec accelerated LAME binray for Mac OS X - ウェイバックマシン(2010年1月1日アーカイブ分) - PowerPC G4以降に搭載されたベクトル演算ユニットAltiVec(G5ではVMX)を使用し、高速化を図ったバージョン
- iTunes-LAME[リンク切れ] - Macintosh上でiTunesと連携して動作するフロントエンド
- Sound Normalizer