MTVアンプラグド
MTVアンプラグド | |
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原案 | |
国・地域 | アメリカ合衆国 |
製作 | |
配給 | MTVネットワークス |
放送 | |
放送チャンネル | |
放送期間 | 1989年11月26日 - 放送中 |
放送分 | 60分 |
公式ウェブサイト |
『MTVアンプラグド』(MTV Unplugged)は、MTVで放送されている音楽番組。
概要
[編集]『アンプラグド』とは「プラグを抜いた」、つまり「電気楽器を使わない、生楽器」の事を示し、世界的一流アーティストによるアコースティックを基調としたライブ番組。ボン・ジョヴィのジョン・ボン・ジョヴィとリッチー・サンボラの提案によって企画され、1989年に放送を開始。R.E.M.やニルヴァーナなど、普段のアーティストイメージとは異なる新たな側面の発見や、エリック・クラプトンやキッスなど、ベテランのアーティストへの再評価などが好評を博し、一躍MTVの看板番組のひとつとなる。全世界に放送されるため、出演アーティストは世界的に有名な超一流に限られるため、選出される事はアーティスト側にとってもステータスとなる。また選ばれてライブ収録が実行されても、出来が悪いと放送されずお蔵入りにされる例も複数ある。番組本編は、1999年のコアーズ、アラニス・モリセット、シャキーラの出演を以て終了。以降は、MTVやアーティストの要望に応じて不定期に企画、放送する形態をとっている。
1996年にCHAGE and ASKAが、アジア人アーティストとして初の出演を果たし、ロンドンで収録を行なった。その後日本で2001年にMTVジャパン開局し、宇多田ヒカルが開局記念番組に出演したのを皮切りに、多くの日本人アーティストが日本版の『MTVアンプラグド』に出演したが、本家のMTVが制作するレギュラー放送に出演したアジア人ミュージシャンは、現在もなおCHAGE&ASKAのみである。 その後、日本版も定番化し、2007年の布袋寅泰出演回は海外からの評価も高く、アジア・テレビジョン・アワード2007音楽番組部門 最優秀賞を受賞。2017年には、初の男性アイドルグループとしてKinKi Kidsが、初の女性アイドルグループとしてももいろクローバーZが出演。どちらも、アコースティックでのライブ・パフォーマンスの実績があることから抜擢された。
エピソード
[編集]- 1992年、エリック・クラプトンの回を収録したアルバム『アンプラグド〜アコースティック・クラプトン』が大ヒットとなり(ライブアルバムで一番売れたアルバムの記録を作った)、この番組の知名度を一躍向上させた。
- 1993年のニルヴァーナの回では、葬儀をイメージしたセットが組まれた。皮肉にも翌年、バンドのリーダーであるカート・コバーンが、自宅で猟銃自殺した。
- 1995年にキッスが出演した回では、元メンバーでオリジナル・メンバーであるエース・フレーリーとピーター・クリスがゲスト出演。これをきっかけに、バンドはオリジナル・メンバーで再始動することとなった。
- 1996年、オアシスの出演が予定されていたが、当日にリアム・ギャラガーがドタキャン。そのため、ノエル・ギャラガーが全曲でボーカルを務める異例の事態となった。このため、この回の出演名義は「ノエル・ギャラガー」となっている。ただし、リアム以外のメンバーも演奏に参加している
- 2003年、平井堅が日本人初となる、番組発祥の地であるニューヨークで収録を行なった。
- 2005年、矢井田瞳がMTVジャパン制作の本番組に出演し、TOKYO FM HALLで「津軽海峡・冬景色」(本家は石川さゆり)を披露した。本番組で演歌が歌われるのはこれが初めてだった[2]。
- 2009年、翌年から歌手活動を休止する絢香が、憧れの大阪城ホールでMTVジャパン史上最大規模のライブを行い、会場では夫の水嶋ヒロが見守っていた。
- 2012年、JUJUがアメリカのMTVからオファーを受け、タイムズスクエアのMTVスタジオで、アジア人女性アーティスト初のライブを行った。この模様は、同時にブロードウェイにある複数のスクリーンに流された。
- 2016年、水樹奈々がMTVジャパン制作の番組30作目に出演した際は4K収録され、MTVだけでなく「スカパー!4K総合」でも放送された。
- 2019年、1996年にドタキャンしたリアムが、キングストン・アポン・ハルにて公演。その翌年にライブ・アルバム『MTVアンプラグド(ライヴ・アット・ハル・シティ・ホール)』としてリリースされた。
アンプラグドに出演した主なアーティスト
[編集]※…後にライブがCD、またはビデオ、DVD化されたアーティスト。その他の公演も「Best of MTV Unplugged」など、オムニバス形式でCD音源化されているものがある。
- エアロスミス(1990年)
- ポール・マッカートニー(1991年)※
- スティング(1991年)※
- R.E.M.(1991年、2001年)
- マライア・キャリー(1992年)※
- エリック・クラプトン(1992年)※
- パール・ジャム(1992年)※
- ブルース・スプリングスティーン(1992年)※
- k.d.ラング(1993年)※
- ロッド・スチュワート(1993年)※
- ニール・ヤング(1993年)※
- 10,000マニアックス(1993年)※
- ニルヴァーナ(1993年)※
- レニー・クラヴィッツ(1994年)
- ボブ・ディラン(1994年)※
- ジミー・ペイジ、ロバート・プラント(1994年)
- ビョーク(1994年)※
- ホール(1995年)※
- シェリル・クロウ(1995年)
- キッス(1995年)※
- ジョージ・マイケル(1996年)
- アリス・イン・チェインズ(1996年)※
- ノエル・ギャラガー(1996年)
- CHAGE and ASKA(1996年)※
- ベイビーフェイス(1997年)※
- ブライアン・アダムス(1997年)※
- ビョーク(1998年)
- シャキーラ(1999年)※
- ザ・コアーズ(1999年)※
- アラニス・モリセット(1999年)※
- ジェイ・Z(2001年)※
- ローリン・ヒル(2002年)※
- クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ(2005年)
- アリシア・キーズ(2005年)※
- ボン・ジョヴィ(2007年)
- Ne-Yo(2007年)
- コーン(2007年)※
- フリエッタ・ベネガス(2008年)
- ケイティ・ペリー(2009年)※
- オール・タイム・ロウ(2010年)※
- スコーピオンズ(2013年)
- a-ha(2017年)
- など
MTVジャパン制作
[編集]- 宇多田ヒカル(2001年)※
- 平井堅(2003年)※
- 矢井田瞳(2005年)※
- 布袋寅泰(2007年)※
- KREVA(2008年)※
- 長瀬智也(2009年)※
- 絢香(2009年)※
- Salyu(2011年)
- 加藤ミリヤ(2011年)※
- キヨサク(MONGOL800)(2011年)
- CNBLUE(2012年)※
- clammbon(2012年)
- MONKEY MAJIK(2012年)
- JUJU(2012年)※
- 9mm Parabellum Bullet(2012年)※
- CHARA(2012年)※
- the HIATUS(2012年)
- 西野カナ(2013年)※
- FTISLAND(2014年)
- 長渕剛(2015年)
- 中島美嘉(2016年)※
- VAMPS(2016年)※
- 高橋優(2016年)※
- 水樹奈々(2016年)※
- 木村カエラ(2017年)※
- KinKi Kids(2017年)※
- ももいろクローバーZ(2017年)※
- 生田絵梨花(乃木坂46)(2017年)
- ゲスの極み乙女。(2018年)※
- Little Glee Monster(2018年)※
- 德永英明(2019年)※
- 秦 基博(2019年)※
- RHYMESTER(2021年)※
- BiSH(2021年)※
- 氷川きよし(2021年)※
- ずっと真夜中でいいのに。(2021年)※
- 乃木坂46(2021年)
- Liella!(2022年)※[3]
- Da-iCE(2022年)※
- 幾田りら(2022年)※
- 緑黄色社会(2023年)※
- 齊藤京子(日向坂46)(2023年)
- SOPHIA(2023年)
- TOMOO(2024年)
脚注
[編集]- ^ a b Fernandez, Matt (2018年12月27日). “'MTV Unplugged' Co-Creator Struck and Killed by Taxi”. Variety. Penske Media Corporation. 2018年1月20日閲覧。
- ^ ヤイコ史上初!MTVで演歌カバー、スポニチ Sponichi Annex、2005年4月25日。
- ^ “Liella!、<MTV Unplugged Presents: Love Live! Superstar!! Liella!>開催決定!”. Pop'n'Roll (ジャパンミュージックネットワーク株式会社). (2022年4月8日) 2022年5月8日閲覧。