エゾアカネ
エゾアカネ | ||||||||||||||||||||||||
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保全状況評価[1] | ||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Sympetrum flaveolum (Linnaeus, 1758) | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Yellow-winged darter |
エゾアカネ(Sympetrum flaveolum)は、トンボ科アカネ属に属する昆虫。
分布
[編集]ヨーロッパ、ロシア、中国、朝鮮半島に分布する。日本では北海道の東部に分布し、飛来個体と思われる記録が、北海道の日本海側や青森県にある。[2]
形態
[編集]成熟したオスの頭部と腹部は赤くなり、腹部は下部の黒斑が発達する。成熟したメスは橙褐色になるが、赤くなる個体もいる。[2]
また両性とも、脚の外側に黄色条がある[2]。翅の基部に橙色斑があり、後翅の方が顕著だが、大きさには変異がある[2]。他のアカネ属のとんぼでも、特にメスでは羽の基部のごく一部が黄色いことがあるが、この種ほど顕著ではない。
生態
[編集]平地から山地の抽水植物が多く生える池沼や湿地に生息する。成熟したオスは、なわばりをもち、メスがやってくると交尾をして周囲の植物にとまる。その後、連結をして打空産卵を行うが、メスのみで産卵することもある。1年1世代であり、卵の期間が8か月ほどで、幼虫の期間が2か月ほどである。卵で越冬する。飼育下では、卵が2か月ほどでふ化する場合もある。羽化は、水辺の植物などで夜間から早朝にかけて行われる。[2]
この種が好む場所は、厚いイグサ原の周囲である。エゾアカネは、この場所に来るとほとんど飛ばなくなり、しばしば植物の上で羽を休める。
イギリスでは、生育するが定着することはない。カンブリアでは、ごく稀に単一個体が発生することがある。最近では、1995年8月にキリングトンのため池で発生した記録がある。稀に何匹かが渡ってくることがあり、1906年、1926年、1945年、1953年、1995年に観測されている。それぞれの年には、小さな繁殖コロニーが現れるが、数年後には死滅する。
南ヨーロッパでは、エゾアカネのヤゴが高地の貧栄養の池で成長する。ヤゴの生息地の温度や植生は、気候の変化によって変わってきたようである。数の多い捕食者として、エゾアカネのヤゴは、高地の池の食物連鎖において重要な役割を果たしており、この種がいなくなると食物連鎖が変化する。
保全状況評価
[編集]- 準絶滅危惧(NT)(環境省レッドリスト)
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 尾園 暁、川島逸郎・二橋 亮『日本のトンボ』文一総合出版〈ネイチャーガイド〉、2012年、384頁。ISBN 978-4-8299-0119-9。
- “Sympetrum flaveolum”. British Dragonfly Society. 28 May 2011閲覧。