サミュエル・マーティン
人物情報 | |
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生誕 | 1924年1月29日 アメリカ合衆国カンザス州ピッツバーグ |
死没 | 2009年11月28日 (85歳没) |
出身校 | カリフォルニア大学バークレイ校 |
学問 | |
研究分野 | 言語学(朝鮮語・日本語) |
研究機関 | イェール大学 |
サミュエル・エルモ・マーティン (英語: Samuel Elmo Martin:1924年1月29日 - 2009年11月28日)は、日本語と朝鮮語の研究で著名な言語学者。
生涯
[編集]マーティンはカンザス州ピッツバーグに生まれ、第二次世界大戦中に日本語を学んだ。
戦後、カリフォルニア大学バークレイ校で趙元任に中国語を学び、イェール大学でバーナード・ブロックに日本語を学んだ。1950年に日本語の形態音素論の研究でイェール大学の言語学の博士号を取得した後、イェール大学の教員となる。1994年の引退まで極東言語学の教授を務めた[1]。
マーティンは1953年に中国語中古音に関する研究書を出版し、ベルンハルド・カールグレンが閉鎖音を p pʻ bʻ のように再構していたのを音韻論的解釈によって p ph pɦ に改めた。
1966年には日本語と朝鮮語の音韻対応を研究し、日朝祖語を構築してみせた。
マーティンは朝鮮語のローマ字表記方式を考案し、1954年に公開した[2]。マーティンのローマ字表記はイェール式と呼ばれ、ハングルから機械的に変換可能な翻字方法であった。マーティンは1960年代に朝鮮語辞典『Korean-English Dictionary』(1967)と教科書『Beginning Korean』(1969)を出版した(いずれも共著)。
主な著作
[編集]- The phonemes of Ancient Chinese. American Oriental Society. (1953)
- “Lexical evidence relating Korean to Japanese”. Language 12: 185-251. (1966). JSTOR 411687.
- A Reference Grammar of Japanese. New Haven, CT: Yale University Press. (1975). ISBN 0-300-01813-4 (1988年 改訂版: Charles E. Tuttle Company, Rutland, Vermont, and Tokyo, Japan から出版、2003年にthe University of Hawai’i Press, Honoluluより再版)
- A Reference Grammar of Korean: A Complete Guide to the Grammar and History of the Korean Language. Rutland, Vermont: Charles E. Tuttle. (1993). ISBN 0-8048-1887-8 (2006年 改訂版: ISBN 0-8048-3771-6)
- The Japanese Language Through Time. New Haven, CT: Yale University Press. (1987). ISBN 0-300-03729-5
脚注
[編集]- ^ Ramsey, Robert (17 January 2010). “Obituary: Samuel E. Martin”. LINGUIST List 21.294. 2013年10月4日閲覧。
- ^ Korean Morphophonemics. Linguistic Society of America. (1954)
外部リンク
[編集]- “In Memoriam: Samuel Martin, Illuminated Korean and Japanese Languages”. Yale University (2010年1月15日). 2015年4月21日閲覧。