ツムギアリ

ツムギアリ
ツムギアリ 
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: ハチ目(膜翅目) Hymenoptera
亜目 : ハチ亜目(細腰亜目) Apocrita
上科 : スズメバチ上科 Vespoidea
: アリ科 Formicidae
亜科 : ヤマアリ亜科 Formicinae
: ツムギアリ族 Oecophyllini
: ツムギアリ属 Oecophylla
: ツムギアリ O. smaragdina
学名
Oecophylla smaragdina Fabricius1775 [1]
和名
ツムギアリ
英名
tailor ant
ツムギアリ属の生息域. 青色はハタオリアリ 、赤色はツムギアリ[1]

ツムギアリOecophylla smaragdina)はハチ目アリ科に分類されるアリの一種である。

特徴

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体長は7-12mmほどで、薄茶色。肢が長い。樹上にを丸めてくっつけたをつくる。働きアリたちが協力してと後肢で寄せ集め、別の働きアリが大腮で咥えてもってきたツムギアリの幼虫の糸(ヤマアリ亜科のアリは本来、をつくるために糸を吐くが、ツムギアリの幼虫はこの糸を巣作りにのみ用い繭をつくることはない。)で木の葉どうしをくっつける。これを繰り返すことによって、直径15-20cmほどの巣をつくる。

非常に獰猛かつ攻撃的な性格で[2]、自分の体の大きさの何倍もある昆虫、ときにはトカゲなども捕まえて集団で巣に持ち帰る。

ヤマアリ亜科の他のアリと同様に毒腺ギ酸を主成分とするを分泌し、外敵や獲物を攻撃するときに尾端から噴出する。この攻撃行動は非常に苛烈で、巣を誤って叩いてしまうと多数のツムギアリが出てきて大顎での噛みつきと相まって、非常に痛い。

分布

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中国南部、南アジアオーストラリアなどに分布する[2]

利用

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タイ東北部イーサーンの市場で売られる幼虫

東南アジア諸国および中国インドで伝統療法の薬として用いられる。タイでは東北地方を中心に食用として女王アリ・働きアリ・幼虫・卵ともども利用される。21世紀に入っても食材としての需要が伸びており、1kgあたり100-200バーツ程度で小売されている。これは現地の食肉の価格と比べてもやや高い。採取時期は晩冬から春[3]。オーストラリアでは水に混ぜて飲まれる[2]

ギ酸により味はレモンのような酸味があるが、そのような味である理由はわかっていない[2]

関連項目

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脚注

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  1. ^ a b Dlussky, Gennady M.; Torsten Wappler and Sonja Wedmann (2008). “New middle Eocene formicid species from Germany and the evolution of weaver ants”. Acta Palaeontologica Polonica 53 (4): 615–626. doi:10.4202/app.2008.0406. http://gap.entclub.org/taxonomists/Dlussky/Oecophylla%20Dlussky08.pdf. [リンク切れ]
  2. ^ a b c d フジテレビトリビア普及委員会『トリビアの泉〜へぇの本〜 3』講談社、2003年。 
  3. ^ WISSANURAK SRIBANDIT, DECHA WIWATWITAYA, SANTI SUKSARD and JOACHIM OFFENBERG: The importance of weaver ant (Oecophylla smaragdina Fabricius) harvest to a local community in Northeastern Thailand ASIAN MYRMECOLOGY Vol.2, pp.129-138 (2008)

参考文献

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