ニホンピロアワーズ
ニホンピロアワーズ | ||||||||||||||||||||||||
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2012年名古屋大賞典 | ||||||||||||||||||||||||
欧字表記 | Nihonpiro Ours | |||||||||||||||||||||||
品種 | サラブレッド | |||||||||||||||||||||||
性別 | 牡 | |||||||||||||||||||||||
毛色 | 青鹿毛 | |||||||||||||||||||||||
生誕 | 2007年5月3日(17歳) | |||||||||||||||||||||||
登録日 | 2009年12月10日 | |||||||||||||||||||||||
抹消日 | 2016年1月7日[1][2] | |||||||||||||||||||||||
父 | ホワイトマズル | |||||||||||||||||||||||
母 | ニホンピロルピナス | |||||||||||||||||||||||
母の父 | アドマイヤベガ | |||||||||||||||||||||||
生国 | 日本(北海道新ひだか町) | |||||||||||||||||||||||
生産者 | 片岡牧場 | |||||||||||||||||||||||
馬主 | 小林百太郎 | |||||||||||||||||||||||
調教師 | 大橋勇樹(栗東) | |||||||||||||||||||||||
厩務員 | 小形弘文[3] | |||||||||||||||||||||||
競走成績 | ||||||||||||||||||||||||
タイトル | JRA賞最優秀ダートホース(2012年) | |||||||||||||||||||||||
生涯成績 | 42戦13勝 (中央競馬)29戦9勝 (地方競馬)13戦4勝 | |||||||||||||||||||||||
獲得賞金 | 5億9787万1000円 (中央競馬)4億1262万1000円 (地方競馬)1億8525万円 | |||||||||||||||||||||||
WTR | 117D/M(2012年)[4] | |||||||||||||||||||||||
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ニホンピロアワーズは日本の競走馬。2011年名古屋グランプリ、2012年ジャパンカップダート、名古屋大賞典、白山大賞典、2013年平安ステークス、2014年東海ステークス、ダイオライト記念優勝馬。馬名の由来は冠名+「私達のもの」。
経歴
[編集]2010年
[編集]1月23日京都の新馬戦ダート1800mに幸英明が騎乗してデビュー、3着に終わる。続く2月6日の未勝利戦で2着だった。休養を挟み5月22日に初勝利をあげた。その後6〜8月にそれぞれ一走、3着、1着、1着だった。再び休養に入り11月の京都ロイヤルプレミアムで2着、12月の堺ステークスを勝ち上がりオープンに昇格した。
2011年
[編集]半年の休養後、中山の総武ステークスで復帰、1番人気となったが2着だった。続いて7月の京都では天橋立ステークス、祇園ステークスと連勝した。次走金沢の白山大賞典ではまたしても1番人気となったが2着だった。11月のみやこステークスではエスポワールシチーの3着に敗れた。続く12月のジャパンカップダートでは9着と惨敗した。12月23日の名古屋グランプリでは1番人気に推され快勝、重賞初勝利を上げた。
2012年
[編集]2012年は川崎記念で始動となった。スマートファルコン、フリオーソに次ぐ3番人気に推されたが5着に敗れた。3月22日の名古屋大賞典では早め先頭に立つとそのまま押し切って重賞2勝目を挙げた。4月14日のアンタレスステークスでは8・9番手からレースを進め4コーナーで早めに仕掛けて上がって行ったが、直線で伸び切れず5着に敗れた。5月19日の東海ステークスは4番手に控え直線で一旦抜け出すが好位から進出してきたソリタリーキングにかわされ2着に敗れた。
夏の休養を経て、10月2日に金沢競馬場での白山大賞典を勝利、11月4日のみやこステークスではローマンレジェンドの2着となった。そして12月2日、2年連続となるジャパンカップダート(JCD)に出走した。スタートから前に付けると、道中は先行勢の外4番手で先行し、直線入り口で4角先頭の一団につけて直線へ向いた。直線では多くの馬が騎手に追い出される中、残り200m付近まで鞍上の酒井が手綱を持ったまま、先頭で粘る馬を首差ほどに捉えて走り、そこから追い出されると後続を突き放し、2着ワンダーアキュートには3馬身半の差をつけ、先行馬ながら上がり最速、レースレコードを記録しての勝利となった。このレースで人馬ともG1初制覇を果たした。この年、記者投票で289票中219票を集め、2012年の最優秀ダートホースに選ばれた。
2013年
[編集]2013年はアンタレスステークスから始動。ホッコータルマエとの叩き合いの末2着に敗れた[5]。続く平安ステークスでは好位から抜け出し優勝[6]。しかし帝王賞は直線で一度先頭に立つも最後はホッコータルマエに差されて2着惜敗となった。休養をはさみ連覇がかかったジャパンカップダートは5着、東京大賞典は3着となる。
2014年〜2015年
[編集]2014年初戦となった東海ステークスを勝利。続くフェブラリーステークスは8着に終わるも3月のダイオライト記念に勝利する。その後は勝ちきれないレースが続き、2015年12月の名古屋グランプリ2着を最後に現役を引退した。
引退後
[編集]引退後はレックススタッドで種牡馬となった。
主な産駒
[編集]- ミステリーベルン(2019年フローラルカップ、金沢シンデレラカップ)
競走成績
[編集]競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 頭数 | オッズ (人気) | 着順 | 騎手 | 斤量 [kg] | 距離(馬場) | タイム (上り3F) | 着差 | 1着馬/(2着馬) | |
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2010. | 1.23京都 | 3歳新馬 | 15 | 85.4 | (12人) | 3着 | 幸英明 | 56 | ダ1800m(良) | 1:56.7 (38.6) | 0.6 | クーノキセキ | |
4.27 | 京都 | 3歳未勝利 | 16 | 7.5 | (2人) | 2着 | 幸英明 | 56 | ダ1800m(稍) | 1:54.4 (38.7) | 0.3 | ヒラボクキング | |
5.24 | 京都 | 3歳未勝利 | 14 | 2.3 | (1人) | 1着 | 幸英明 | 56 | ダ1800m(良) | 1:53.1 (37.8) | -0.4 | (ステキナシャチョウ) | |
6.19 | 阪神 | 城崎特別 | 500万下 | 12 | 5.8 | (3人) | 3着 | 幸英明 | 54 | ダ1800m(稍) | 1:52.5 (37.3) | 0.2 | メイショウイエミツ |
7. 3 | 阪神 | 3歳以上500万下 | 13 | 1.9 | (1人) | 1着 | 幸英明 | 54 | ダ1800m(不) | 1:51.2 (37.1) | -1.1 | (ガリアーノ) | |
8. 1 | 小倉 | 響灘特別 | 1000万下 | 16 | 4.5 | (2人) | 1着 | 酒井学 | 54 | ダ1700m(良) | 1:44.9 (36.3) | -0.3 | (スエズ) |
11.14 | 京都 | 京都ロイヤルP | 1600万下 | 16 | 5.1 | (3人) | 2着 | 酒井学 | 56 | ダ1800m(良) | 1:52.5 (36.2) | 0.1 | メイショウタメトモ |
12. 4 | 阪神 | 堺S | 1600万下 | 16 | 2.8 | (1人) | 1着 | 酒井学 | 56 | ダ1800m(稍) | 1:50.7 (37.0) | 0.0 | (プリンセスペスカ) |
2011. | 6.18中山 | 総武S | 1600万下 | 10 | 2.0 | (1人) | 2着 | 酒井学 | 57 | ダ1800m(重) | 1:51.2 (37.4) | 0.1 | エイシンダッシュ |
7. 2 | 京都 | 天橋立S | 1600万下 | 13 | 1.9 | (1人) | 1着 | 酒井学 | 58 | ダ1800m(良) | 1:50.6 (36.0) | -0.4 | (スタッドジェルラン) |
7.17 | 京都 | 祇園S | OP | 12 | 1.5 | (1人) | 1着 | 酒井学 | 55 | ダ1800m(良) | 1:50.5 (36.3) | 0.0 | (インバルコ) |
10. 4 | 金沢 | 白山大賞典 | JpnIII | 12 | 2.0 | (1人) | 2着 | 酒井学 | 54 | ダ2100m(良) | 2:14.8 (39.1) | 0.5 | シビルウォー |
11. 6 | 京都 | みやこS | GIII | 15 | 16.6 | (5人) | 3着 | 酒井学 | 56 | ダ1800m(稍) | 1:49.1 (36.7) | 0.7 | エスポワールシチー |
12. 4 | 阪神 | JCダート | GI | 16 | 47.1 | (9人) | 9着 | 酒井学 | 57 | ダ1800m(良) | 1:51.3 (37.7) | 0.7 | トランセンド |
12.23 | 名古屋 | 名古屋グランプリ | JpnII | 10 | 1.8 | (1人) | 1着 | 酒井学 | 57 | ダ2500m(良) | 2:45.6 (37.5) | -0.4 | (エーシンモアオバー) |
2012. | 1.25川崎 | 川崎記念 | JpnI | 12 | 9.7 | (3人) | 5着 | 酒井学 | 57 | ダ2100m(不) | 2:12.4 (39.5) | 1.7 | スマートファルコン |
3.22 | 名古屋 | 名古屋大賞典 | JpnIII | 11 | 1.6 | (1人) | 1着 | 幸英明 | 57 | ダ1900m(稍) | 2:01.4 (36.9) | -1.2 | (ダイシンオレンジ) |
4.14 | 阪神 | アンタレスS | GIII | 16 | 4.9 | (2人) | 5着 | 幸英明 | 58 | ダ1800m(稍) | 1.50.5 (37.4) | 0.6 | ゴルトブリッツ |
5.19 | 京都 | 東海S | GII | 15 | 6.3 | (3人) | 2着 | 幸英明 | 57 | ダ1900m(良) | 1.56.4 (36.3) | 0.0 | ソリタリーキング |
10. 2 | 金沢 | 白山大賞典 | JpnIII | 12 | 1.5 | (1人) | 1着 | 酒井学 | 57 | ダ2100m(不) | 2.12.9 (37.5) | -0.9 | (ナムラダイキチ) |
11. 4 | 京都 | みやこS | GIII | 16 | 12.3 | (3人) | 2着 | 酒井学 | 58 | ダ1800m(良) | 1.49.6 (37.0) | 0.0 | ローマンレジェンド |
12. 2 | 阪神 | JCダート | GI | 16 | 19.9 | (6人) | 1着 | 酒井学 | 57 | ダ1800m(良) | 1.48.8 (36.0) | -0.6 | (ワンダーアキュート) |
2013. | 4.13阪神 | アンタレスS | GIII | 16 | 2.9 | (2人) | 2着 | 酒井学 | 59 | ダ1800m(良) | 1.49.8 (35.9) | 0.1 | ホッコータルマエ |
5.18 | 京都 | 平安S | GIII | 16 | 1.4 | (1人) | 1着 | 酒井学 | 59 | ダ1900m(良) | 1.56.9 (36.4) | -0.1 | (ナイスミーチュー) |
6.26 | 大井 | 帝王賞 | JpnI | 12 | 2.6 | (1人) | 2着 | 酒井学 | 57 | ダ2000m(不) | 2.03.2 (36.9) | 0.3 | ホッコータルマエ |
12. 1 | 阪神 | JCダート | GI | 16 | 3.8 | (5人) | 5着 | 酒井学 | 57 | ダ1800m(良) | 1:51.2 (37.2) | 0.8 | ベルシャザール |
12.29 | 大井 | 東京大賞典 | GI | 9 | 13.4 | (3人) | 3着 | 酒井学 | 57 | ダ2000m(良) | 2.07.4 (36.8) | 0.8 | ホッコータルマエ |
2014. | 1.26中京 | 東海S | GII | 16 | 1.6 | (1人) | 1着 | 酒井学 | 57 | ダ1800m(良) | 1:50.4 (37.5) | -0.3 | (グランドシチー) |
2.23 | 東京 | フェブラリーS | GI | 16 | 7.8 | (4人) | 8着 | 酒井学 | 57 | ダ1600m(良) | 1:36.7 (35.5) | 0.7 | コパノリッキー |
3.19 | 船橋 | ダイオライト記念 | JpnII | 14 | 2.1 | (2人) | 1着 | 酒井学 | 56 | ダ2400m(稍) | 2.34.6 (38.4) | -0.4 | (トウショウフリーク) |
4.19 | 阪神 | アンタレスS | GIII | 16 | 1.8 | (1人) | 3着 | 酒井学 | 58 | ダ1800m(良) | 1.51.5 (36.4) | 0.0 | ナムラビクター |
6.25 | 大井 | 帝王賞 | JpnI | 11 | 3.0 | (2人) | 4着 | 酒井学 | 57 | ダ2000m(不) | 2.04.6 (37.0) | 1.1 | ワンダーアキュート |
11. 9 | 京都 | みやこS | GIII | 16 | 6.5 | (3人) | 7着 | 酒井学 | 58 | ダ1800m(良) | 1.50.8 (36.8) | 0.6 | インカンテーション |
12. 7 | 中京 | チャンピオンズC | GI | 16 | 33.3 | (12人) | 13着 | 酒井学 | 57 | ダ1800m(良) | 1.52.4 (37.5) | 1.4 | ホッコータルマエ |
12.23 | 名古屋 | 名古屋グランプリ | JpnII | 11 | 2.5 | (1人) | 2着 | 酒井学 | 57 | ダ2500m(稍) | 2.43.6 (40.8) | 0.1 | エーシンモアオバー |
2015. | 1.25中京 | 東海S | GII | 14 | 17.3 | (5人) | 13着 | 和田竜二 | 57 | ダ1800m(良) | 1:52.9 (39.5) | 2.0 | コパノリッキー |
5.23 | 京都 | 平安S | GIII | 16 | 42.8 | (11人) | 8着 | 酒井学 | 58 | ダ1900m(良) | 1.55.9 (37.1) | 0.8 | インカンテーション |
6.24 | 大井 | 帝王賞 | JpnI | 12 | 52.0 | (6人) | 5着 | 酒井学 | 57 | ダ2000m(良) | 2.04.4 (40.0) | 1.7 | ホッコータルマエ |
10. 3 | 阪神 | シリウスS | GIII | 12 | 23.3 | (8人) | 6着 | 酒井学 | 58.5 | ダ2000m(稍) | 2.05.6 (38.0) | 1.0 | アウォーディー |
11. 3 | 大井 | JBCクラシック | JpnI | 16 | 90.5 | (7人) | 8着 | 酒井学 | 57 | ダ2000m(不) | 2.06.6 (38.4) | 2.2 | コパノリッキー |
12. 6 | 中京 | チャンピオンズC | GI | 16 | 218.9 | (15人) | 11着 | 酒井学 | 57 | ダ1800m(良) | 1.51.6 (38.9) | 1.2 | サンビスタ |
12.23 | 名古屋 | 名古屋グランプリ | JpnII | 12 | 7.4 | (5人) | 2着 | 酒井学 | 58 | ダ2500m(稍) | 2.45.9 (38.0) | 0.2 | アムールブリエ |
血統表
[編集]ニホンピロアワーズの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | リファール系 | |||
父 *ホワイトマズル White Muzzle 1990 鹿毛 | 父の父 *ダンシングブレーヴDancing Brave 1983 鹿毛 | Lyphard | Northern Dancer | |
Goofed | ||||
Navajo Princess | Drone | |||
Olmec | ||||
父の母 Fair of the Furze1982 鹿毛 | Ela-Mana-Mou | *ピットカーン | ||
Rose Bertin | ||||
Autocratic | Tyrant | |||
Flight Table | ||||
母 ニホンピロルピナス 2002 青毛 | アドマイヤベガ 1996 鹿毛 | *サンデーサイレンス | Halo | |
Wishing Well | ||||
ベガ | *トニービン | |||
*アンティックヴァリュー | ||||
母の母 ニホンピロタイラ1996 青鹿毛 | Theatrical | Nureyev | ||
*ツリーオブノレッジ | ||||
*ミルカレント | Little Current | |||
Marston's Mill | ||||
母系(F-No.) | Milan Mill系(FN:22-d) | [§ 2] | ||
5代内の近親交配 | Northern Dancer 4×5・5 | [§ 3] | ||
出典 |
- 主な近親
- 母ニホンピロルピナスは3戦0勝
- 4代母Marston's Millの孫にフジキセキ(朝日杯3歳ステークス、種牡馬)、シャイニンレーサー(マーメイドステークス)がいる。
- 5代母Millicent(本血統表内Marston's Millの母)の産駒にMoscow Ballet(レールウェイステークス、種牡馬)、Western Symphony(ラークスパーステークス、種牡馬)、Peterhof(フライイングチルダーズステークス)がいる。
この他近親には上記Millicentの半兄にMill Reef(凱旋門賞など、種牡馬)がいる。(詳細はインフラレッド#主なファミリーラインを参照)
注釈
[編集]- ^ ニホンピロアワーズ号が競走馬登録抹消 - 日本中央競馬会、2016年1月7日閲覧
- ^ “ニホンピロアワーズが引退、種牡馬へ”. netkeiba.com. 2022年6月19日閲覧。
- ^ 『優駿』2013年10月号、68頁。
- ^ “The 2012 World Thouroughbred Rankings”. IFHA. 2021年10月25日閲覧。
- ^ “【アンタレスS】ホッコータルマエ快勝で重賞3連勝!”. スポーツニッポン (2013年4月13日). 2013年5月21日閲覧。
- ^ “【平安S】さすがG1馬 ニホンピロアワーズ快勝!重賞5勝目”. スポーツニッポン (2013年5月19日). 2013年5月21日閲覧。
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|ニホンピロアワーズ|JBISサーチ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月13日閲覧。
- ^ 平出貴昭 (2014年9月17日). “『覚えておきたい日本の牝系100』収録の全牝系一覧”. 競馬“血統”人生/平出貴昭. 2019年11月13日閲覧。
参考文献
[編集]外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチ、Racing Post
- ニホンピロアワーズ - 競走馬のふるさと案内所