ベリュー男爵
ベリュー男爵 Baron Bellew | |
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創設時期 | 1848年7月10日 |
創設者 | ヴィクトリア |
貴族 | アイルランド貴族 |
初代 | 初代男爵パトリック・ベリュー |
現所有者 | 8代男爵ブライアン・ベリュー |
相続人 | アンソニー・ベリュー閣下 |
付随称号 | (バーミースの)準男爵 |
邸宅 | バーミース城 |
モットー | 天からのものすべて (Tout d'en Haut) |
(バーミースの)準男爵は、国王ジェームズ2世が 在位中、最後に創設した準男爵位 |
ベリュー男爵(ベリューだんしゃく、英: Baron Bellew)は、アイルランド貴族の爵位。政治家パトリック・ベリューが1848年に叙位された。
歴史
[編集]ラウス県出身のパトリック・ベリュー(bef.1660–1716)は1688年12月11日にジェームズ2世によりアイルランドにおける準男爵に叙された[1]。1689年に可決された議会立法ではこの日がジェームズ2世の治世最後の日と定められた[1]。
初代準男爵の来孫にあたる7代準男爵パトリック・ベリューはホイッグ党の政治家であり、庶民院議員、ラウス統監を務め、1848年7月10日にアイルランド貴族であるラウス県バーミースのベリュー男爵に叙された[2][3]。1800年合同法の施行以降、新しいアイルランド貴族爵位の創設には既存の爵位が3つ廃絶する必要があり、ベリュー男爵位の創設はハートランド男爵、アレン子爵、マウント・サンドフォード男爵の廃絶を根拠とした[2]。
3代男爵チャールズ・バートラム・ベリュー(1855–1911)は自由統一党の政治家で、アイルランド貴族代表議員を務めた[4]。4代男爵ジョージ・レオポルド・ブライアン・ブライアン(1857–1935)もアイルランド貴族代表議員を務めた[5]。
2019年現在の当主は、2代男爵の四男の曽孫にあたる8代男爵ブライアン・エドワード・ベリュー(1943–)である[6]。
現当主の保有爵位・準男爵位
[編集]現当主の第8代ベリュー男爵ブライアン・ベリューは、以下の爵位・準男爵位を有する。
- 第8代ラウス県バーミースのベリュー男爵(8th Baron Bellew, of Barmeath in the County of Louth)
(1848年7月10日の勅許状によるアイルランド貴族爵位) - 第14代(バーミースの)準男爵(14th Baronet, of Barmeath)
(1688年12月11日の勅許状によるアイルランド準男爵位)
一覧
[編集](バーミーズの)ベリュー準男爵(1688年)
[編集]- 初代準男爵サー・パトリック・ベリュー(1716年没)
- 第2代準男爵サー・ジョン・ベリュー(1660年ごろ – 1734年)
- 第3代準男爵サー・エドワード・ベリュー(1695年ごろ – 1741年)
- 第4代準男爵サー・ジョン・ベリュー(1728年 – 1750年)
- 第5代準男爵サー・パトリック・ベリュー(1735年ごろ – 1795年)
- 第6代準男爵サー・エドワード・ベリュー(1760年ごろ – 1827年)
- 第7代準男爵サー・パトリック・ベリュー(1798年 – 1866年)
- 1848年、ベリュー男爵に叙爵
ベリュー男爵(1848年)
[編集]- 初代ベリュー男爵パトリック・ベリュー(1798年 – 1866年)
- 第2代ベリュー男爵エドワード・ジョセフ・ベリュー(1830年 – 1895年)
- 第3代ベリュー男爵チャールズ・バートラム・ベリュー(1855年 – 1911年)
- 第4代ベリュー男爵ジョージ・レオポルド・ブライアン・ブライアン(1857年 – 1935年)
- 第5代ベリュー男爵エドワード・ヘンリー・ベリュー(1889年 – 1975年)
- 第6代ベリュー男爵ブライアン・バートラム・ベリュー(1890年 – 1981年)
- 第7代ベリュー男爵ジェームズ・ブライアン・ベリュー(1920年 – 2010年)
- 第8代ベリュー男爵ブライアン・エドワード・ベリュー(1943年 – )
爵位の法定推定相続人は現当主の息子にあたるアンソニー・リチャード・ブルック・ベリュー閣下(1972年 – )で、その法定推定相続人は息子のオリヴァー・ジェームズ・ベリュー(2003年 – )である。
出典
[編集]- ^ a b Cokayne 1904, p. 228.
- ^ a b Cokayne & Gibbs 1912, p. 103.
- ^ "No. 5770". The Edinburgh Gazette (英語). 25 July 1848. p. 361.
- ^ Cokayne & Gibbs 1912, p. 104.
- ^ Sainty, John Christopher (1968). A List of Representative Peers for Scotland, 1707 to 1963, and for Ireland, 1800 to 1961 (英語). House of Lords Record Office. p. 29.
- ^ "Bellew". Who's Who & Who Was Who (英語). 1 December 2019. doi:10.1093/ww/9780199540884.013.U251628。
参考文献
[編集]- Cokayne, George Edward, ed. (1904). The Complete Baronetage (1665–1707) (英語). Vol. 4. Exeter: William Pollard & Co. pp. 228–229.
- Cokayne, George Edward; Gibbs, Vicary, eds. (1912). Complete peerage of England, Scotland, Ireland, Great Britain and the United Kingdom, extant, extinct or dormant (Bass to Canning) (英語). Vol. 2 (2nd ed.). London: The St. Catherine Press, Ltd. pp. 103–104.
- Cokayne, George Edward; Hammond, Peter W., eds. (1998). The Complete Peerage, or a history of the House of Lords and all its members from the earliest times (Addenda & Corrigenda) (英語). Vol. 14 (2nd ed.). Stroud: Sutton Publishing. pp. 84–85. ISBN 978-0-7509-0154-3。
関連項目
[編集]- グラタン=ベリュー準男爵 - 初代準男爵の兄弟の子孫
- ドゥリークのベリュー男爵 - 同族