声 (松本清張)

作者 松本清張
日本の旗 日本
言語 日本語
ジャンル 短編小説
発表形態 雑誌掲載
初出情報
初出小説公園1956年10月11月
出版元 六興出版社
刊本情報
収録 『森鷗外・松本清張集』(文芸推理小説選集1)
出版元 文芸評論社
出版年月日 1957年2月15日
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』(こえ)は、松本清張短編小説。『小説公園1956年10月号・11月号に連載され、1957年2月に『森鷗外・松本清張集』(文芸評論社・文芸推理小説選集1)収録の一編として刊行された。

影なき声』のタイトルで1958年日活で映画化、また4回テレビドラマ化されている。

あらすじ

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新聞社で電話の交換手をつとめる高橋朝子は、社会部の石川汎に頼まれて、赤星という姓の学者に電話をかけた。しかし、太く厭らしい声で電話を切られてしまう。電話帳を見誤り、同じ赤星姓でもまったくの別人にかけてしまったとすぐに分かったが、不快なので、間違えた方の住所を見てみると、世田谷の邸町であった。帰宅し夕刊を開いた朝子は、世田谷の赤星邸で殺人事件が起こったことを知る。朝子は警察に出頭し電話の件を伝えたが、犯人の手がかりはつかめない。ところが、あの電話の声の主が、意外なところから、朝子のもとに現われる。

エピソード

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  • 当時文藝春秋の編集者であった安藤満によると、文藝春秋に電話をかけた清張が交換台に「もしもし」と一声かけると、交換嬢は、まだ名も名乗らないのに、「松本先生、今日は『オール讀物』のAに繋げますか」と、打てば響くように返すことに驚き、それが毎回続くので、興味をもち、交換嬢が社内外の人びとの声を聞き分け記憶していることを知り、この交換嬢の話を題材にしたのが本作とされている。「この事があって以降、著書が出るたびにサインをして、交換嬢に贈るのを常とされた」と安藤は述べている[1]

映画

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影なき声
Voice Without a Shadow
監督 鈴木清順
脚本 秋元隆太
佐治乾
製作 岩井金男(企画)
出演者 二谷英明
南田洋子
音楽 林光
撮影 永塚一栄
編集 鈴木晄
配給 日活
公開 日本の旗 1958年10月22日
上映時間 92分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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映画タイトル『影なき声』。1958年10月22日公開。鈴木清順の初期監督作品の一つ。製作・配給は日活。英語題名『Voice Without a Shadow』。

キャスト

スタッフ

テレビドラマ

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1958年版

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1958年2月3日2月10日KRT(現:TBS)系列の「ウロコ座」枠(21:15-21:45。武田薬品工業一社提供)にて2回にわたり放映。

キャスト
スタッフ
KRT ウロコ座
前番組 番組名 次番組
怨霊の里
(1958.1.6 - 1.13)
声(1958年版)
(1958.2.3 - 2.10)
今様薩摩歌
(1958.2.17 - 2.24)

1959年版

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1959年10月10日10月17日フジテレビ系列の「スリラー劇場」枠(22:00-22:30)にて2回にわたり放映。

キャスト
スタッフ

1961年版

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1961年3月13日3月20日TBS系列の「ナショナル ゴールデン・アワー」枠(20:30-21:00)、「松本清張シリーズ・黒い断層」の1作として2回にわたり放映。

キャスト
スタッフ
TBS系列 ナショナルゴールデンアワー
(松本清張シリーズ・黒い断層)
前番組 番組名 次番組
危険な斜面
(1961.2.20 - 3.6)

(1961.3.13 - 20)

(1961.3.27 - 4.10)

1962年版

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1962年5月10日5月11日(22:15-22:45)、NHKの「松本清張シリーズ・黒の組曲」の1作として2回にわたり放映。

キャスト
スタッフ

1978年版

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松本清張の「声」
ダイヤルは死の囁き
ジャンル テレビドラマ
原作 松本清張『声』
脚本 吉田剛
演出 水川淳三
出演者 音無美紀子
製作
制作 テレビ朝日
放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間1978年3月11日
放送時間21:00 - 22:24
放送枠土曜ワイド劇場
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松本清張の「声」・ダイヤルは死の囁き」。1978年3月11日テレビ朝日系列の「土曜ワイド劇場」枠(21:00-22:24)にて放映。視聴率16.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)[2]

キャスト
スタッフ
テレビ朝日系列 土曜ワイド劇場
前番組 番組名 次番組
死の大滑降
(1978.3.4)
松本清張の「声」
ダイヤルは死の囁き
(1978.3.11)
悲しみは愛の笛
(1978.3.18)

脚注・出典

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  1. ^ 安藤満「<音>への感性」(『松本清張研究 第12号』(2011年、北九州市立松本清張記念館)収録)
  2. ^ 林悦子『松本清張映像の世界 霧にかけた夢』(2001年、ワイズ出版)参照。

外部リンク

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