暁方ミセイ
暁方ミセイ(あけがた みせい、女性、1988年8月10日 - )は、日本の詩人。「六本木詩人会」「歴程」同人。
略歴
[編集]神奈川県横浜市出身。明治大学文学部史学地理学科卒業、同大学院理工学研究科修士課程修了。
2010年、第48回現代詩手帖賞を受賞。2011年、第一詩集『ウイルスちゃん』(思潮社)上梓。2012年、同作で第17回中原中也賞を受賞。独特の死生観の表現や、自然、宇宙への想像力を評価された[1]。2015年、第二詩集『ブルーサンダー』(思潮社)第6回鮎川信夫賞、第33回現代詩花椿賞最終候補。2018年、第三詩集『魔法の丘』で第9回鮎川信夫賞受賞。2019年、第四詩集『紫雲天気、嗅ぎ回る 岩手歩行詩篇』に対して第29回宮沢賢治賞奨励賞受賞。
人物
[編集]- 第一詩集『ウイルスちゃん』の由来についてのインタビューでは、「詩を書いているときの自分は、あまり人の輪に入って馴染めている自分ではなくて、(中略)壁一枚みんなから隔てられている感覚、人間社会のなかに入り込めていない感覚、人間社会を観察しているような距離感があります。(ウイルスとか微生物は)そういうこれまでの、わたしの立場かもしれないと思います。」[2]と答えている。
- 宮沢賢治から強く影響を受けている[3]。
- 横浜市の出身であるが、父親が理科教師で、実験用の植物採集や石の採取のため、幼少期はよく富士山や丹沢山などの野山に連れて行かれ過ごした。[4]
- 在学中、ウイグル自治区や内モンゴル自治区を旅した。[5]旅について、「詩を書くために旅に行くわけではないですが、通過者である自分、ストレンジャーである自分というのは、ある意味で詩を書くときに近いスタンスだなと思います。」[6]と語っている。
著書
[編集]詩集
[編集]- 『ウイルスちゃん』(2011年10月、思潮社、ISBN 978-4783732617 )
- 『宇宙船とベイビー』(2014年2月27日、マイナビ)
- 『ブルーサンダー』(2014年10月、思潮社)
- 『地形と気象』(石田瑞穂、大崎清夏、管啓次郎との共著、訳:ジェフリー・ジョンソン、2016年5月2日、左右社)
- 『魔法の丘』(2017年11月16日、思潮社)
- 『紫雲天気、嗅ぎ回る 岩手歩行詩篇』(2018年10月12日、港の人)
小説
[編集]- 「星林」(『十年後のこと』収録、2016年、河出書房新社)
未収録作品
[編集]詩
[編集]小説
[編集]- 「青い花」 ― (『文藝』2013年秋号)
エッセイ
[編集]- 「現実と虚構の境界を漂う」―(「西日本新聞」2012年7月7日号)
- 「乙女たち花を散らし楽を奏で、香を薫じる」―(『ユリイカ』2012年9月・岩井俊二特集号)
- 「ルーニールーム - 『左川ちか全詩集』夜読」―(『現代詩手帖』2012年11月号)
- 「蝉の鏡」―(『すばる』2013年10月号)
- 「サンキューミスター、ダーリンファーマー!」―(『宮沢賢治: 修羅と救済 (文藝別冊/KAWADE夢ムック)』)
書評
[編集]- 柳美里『自殺の国』―(『文藝』2012年冬号)
- 川上未映子『水瓶』「世界少女と言葉獣」―(『現代詩手帖』2013年3月号)
- 石田瑞穂『まどろみの島』「(Casual observer!Superficial traveler!)」―(『現代詩手帖』2013年7月号)
- アリス・マンロー『ディア・ライフ』―(産経新聞、2014年2月2日号)
- ジュンパ・ラヒリ『低地』―(産経新聞、2014年10月12日号)
連載
[編集]詩
[編集]- 「不知覚採取」―(『現代詩手帖』2016年2月〜2017年1月)
エッセイ
[編集]書評
[編集]- 「ベストセラー怪読」―(「読売新聞」2016年4月〜)
映像
[編集]- Edge 「詩人・暁方ミセイと三つの物語」(CSスカパー!、2017年2月10日放送)
脚注
[編集]- ^ 中原中也記念館・第17回中原中也賞 Archived 2016年3月5日, at the Wayback Machine.2012.3.7閲覧
- ^ インタビュー「薄明の層、彷徨する」『現代詩手帖』2012年4月号、p.92-98
- ^ タウンニュース インタビュー
- ^ 同インタビュー
- ^ 「ハクモクレンの城」本人によるブログ
- ^ 同インタビュー
外部リンク
[編集]- 暁方ミセイweb! - 公式サイト[リンク切れ]
- 暁方ミセイ(kumari_kko) - twitter
- ハクモクレンの城 - 公式ブログ[リンク切れ]