西美緒
西 美緒(にし よしお、男性、1941年10月 - )は、日本の材料科学者。リチウムイオン二次電池の炭素負極などを開発した。
経歴
[編集]愛知県名古屋市東区出身。愛知県立旭丘高等学校に入学し、北海道札幌北高等学校へ転校し卒業[1]。1966年慶應義塾大学工学部応用化学科を卒業[2]。ソニー中央研究所、ソニー・エナジー・テック専務取締役、ソニーにて、コーポレート・リサーチ・フェロー[3]、業務執行役員上席常務、マテリアル研究所長・CTOなどを歴任。ソニー・エナジーテックでは1991年、世界初のリチウムイオン二次電池実用化・商品化を果たす[4]。1999年、リチウムイオンポリマー二次電池も商品化に成功した。
ソニーにおけるリチウムイオン電池開発の中心人物として、世界初となるリチウムイオン電池の量産・商品化に貢献した。その功績をたたえ、2014年には旭化成のリチウムイオン電池の開発者であった吉野彰らとともにチャールズ・スターク・ドレイパー賞を受賞した。ノーベル賞候補の一人とも思われていたため、ソニーより後発のメーカーだった旭化成の吉野彰が2019年にノーベル賞を受賞し、自身は受賞しなかった際には記者会見を開き、不満をあらわにした[5]。
受賞歴
[編集]出典
[編集]- ^ 「伝統高校100 東日本編」武久出版、2019年
- ^ “Yoshio Nishi”. NAE Website. 2019年10月11日閲覧。
- ^ “Sony Japan | プレスリリース| ソニーグループ組織概要”. www.sony.co.jp. 2019年10月16日閲覧。
- ^ ミカどん (2018年9月4日). “<斜め下>⑧世界初のリチウムイオン二次電池発売。ソニーの勝因は商品化への執着”. 省エネ・創エネに関する基本・最新情報を中心に配信中|ミカドオンライン. 2019年10月10日閲覧。
- ^ “リチウムイオン電池「旭化成よりも早くやりました」 ノーベル賞逃した元ソニー技術者は訴える”. 毎日新聞. 2021年12月30日閲覧。
- ^ “公益財団法人 加藤科学振興会 _加藤記念賞”. www.katof.or.jp. 2019年10月11日閲覧。
- ^ “公益社団法人 日本農芸化学会”. 公益社団法人 日本農芸化学会. 2019年10月11日閲覧。
- ^ 西美緒技術研究所 > ドレイパー賞について