重役候補生No.1
重役候補生No.1 | |
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監督 | 古澤憲吾 |
脚本 | 吉田精弥 |
製作 | 安達英三朗 |
出演者 | 高島忠夫 白川由美 浜美枝 中島そのみ 田村奈巳 |
音楽 | 神津善行 |
撮影 | 太田幸男 |
配給 | 東宝 |
公開 | 1962年7月7日 |
上映時間 | 82分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
『重役候補生No.1』(じゅうやくこうほせいナンバーワン)は、1962年7月7日に東宝系で公開された日本映画である。モノクロ。東宝スコープ。82分。
キャッチコピーは「あなたも重役になれる! 痛快! サラリーマン心得帖」。
概要
[編集]上映は1週間の短期で終わり、名作『ニッポン無責任時代』の1つ前の古澤作品という事もあってか、映像ソフト化は全くされていない、古澤作品の中ではかなりのマイナー作品である。
なお古澤監督のモノクロ作品は、本作が最後。
ストーリー
[編集]シューズメーカー「日の丸ゴム」の地方支店に勤めていた大川桃太郎は、自分がアイデアを出した新製品「ロケット・シューズ」の売れ行きの好評が認められ、東京本社の宣伝係長に栄転、そこでも桃太郎は、全国の各球場に看板を作り、日本シリーズ中その看板にホームランを当てた選手には百万円の賞金を贈る等、様々な宣伝をし、一つ一つ実行に移し始めた。おかげでロケット・シューズは飛ぶ様に売れ、東西デパートとの契約や、ロケット・シューズ専門の新工場建設と、好調の波に乗っていた。そして桃太郎は、会社のOLである猿田と雉野、そして会社に出入りする「ワールド日報」記者の犬山に人気者となるが、桃太郎には家の隣に住む、京子という女性にモーションをかけている。イヌサルキジトリオは毎日お団子のやけ食いだ。
ところが起こった大事件!!ロケット・シューズの底が抜け、販売店やデパートからキャンセルが殺到、更に新工場建設にも横槍が入った。これはもしや、商売敵の「鬼ヶ島ゴム」の仕業に違いない。イヌサルキジトリオは事の真相を調べている内、京子が鬼ヶ島ゴムの本社に入っていくのを目撃、スパイではないかと睨む。そして犬山は芸者に変装し、宴会場に潜入、そこで犬山は、日の丸ゴムの山下宣伝課長が情報を売った事をつきとめた。これに怒った桃太郎は、単身鬼ヶ島ゴムに乗り込み、鬼島社長に猛抗議、そこへ飛び出して来たのは京子だった。実は京子は鬼島社長の娘で、頑固な父に反発して家出していたのだ。桃太郎の根性に惚れた鬼島は、「欲しい物が有ったら言え」と言う。そこで桃太郎は、「お嫁さんを下さい」と答えた。かくて京子は、桃太郎と結婚する事となった。
それから数日後、今日は日の丸ゴムの創立80周年祝賀会。その席上、桃太郎は宣伝部長に昇格し、「重役候補生No.1」となった。そしてイヌサルキジトリオにも「社長賞」が贈られた。そして次の日、桃太郎は素敵な宝物・京子を見せるために、祖父母の待つ山へ出発した……。
スタッフ
[編集]出演者
[編集]- 大川桃太郎(主人公):高島忠夫
- 大川亀太郎(桃太郎の祖父):杉寛
- 大川鶴子(桃太郎の祖母):五月藤江
- 犬山勇子(「ワールド日報」記者):浜美枝
- 猿田智子(日の丸ゴムOL):中島そのみ
- 雉野仁子(同上):田村奈巳
- 河野社長(日の丸ゴム社長):江川宇礼雄
- 浜田(日の丸ゴム販売部長):田武謙三
- 山下(日の丸ゴム宣伝課長):ヘンリー大川
- 田代:桜井巨郎
- 石井:堤康久
- 田島:岡豊
- 山田:井上大助
- 山岡支店長:宮田洋容
- 鬼島社長(鬼ヶ島ゴム社長):松本染升
- 鬼島京子(鬼島社長の娘):白川由美
- 赤木専務:清水元
- 青田:草川直也
- 矢島:平田昭彦
- ナナ子:芝木優子
- 山田和子:野口ふみえ
- 和子の父:生方壮児
- 権藤:大友伸
- 早川:石田茂樹
- みどり:中北千枝子
- 坂下:大泉滉
同時上映
[編集]補足
[編集]前述の通り、本作は映像ソフト化はされていないが、テイチクエンタテインメントから発売されたCD「古澤憲吾ミュージックアンソロジー 日本一のサントラ大作戦」には、本作のオープニング音楽が収録されている。
参考文献
[編集]「キネマ旬報」312号(1962年刊)