銀座旋風児

二階堂卓也・銀座無頼帖
銀座ギンザ旋風児マイトガイ
監督 野口博志
脚本 川内康範
原作 川内康範
出演者 小林旭
浅丘ルリ子
宍戸錠
音楽 小川寛興
主題歌 小林旭『銀座旋風児(ギンザ・マイトガイ)』
撮影 永塚一栄
編集 辻井正則
製作会社 日活
配給 日活
公開 日本の旗 1959年9月20日
上映時間 83分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
次作 銀座旋風児 黒幕は誰だ
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二階堂卓也・銀座無頼帖 銀座旋風児』(にかいどう たくや ぎんざぶらいちょう ギンザ・マイトガイ[1])は、1959年9月20日に公開された日本映画小林旭主演によるアクション映画「銀座旋風児シリーズ」第1作。監督:野口晴康(野口博志名義)。ポスター等では『銀座旋風児』(ギンザ・マイトガイ)の略称で宣伝され、ビデオソフト等もこの略題でリリースされている。

封切り時の同時上映作品は『事件記者 仮面の脅迫』(監督:山崎健次郎。テレビドラマ『事件記者』劇場版の第3作)。

ストーリー

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銀座。キャバレーやナイトクラブを広く手掛ける華僑の実業家・王徳宝は「モナコ」の大改装に取り掛かった。王の原資は大量の宝石だった。銀座に事務所を構え、「モナコ」の内装デザインを手がけた装飾デザイナーの二階堂卓也は、出入りする宝石店に売られてくる王の宝石が、すべて戦前特有のカットデザインであることに不審を抱く。二階堂は香港に渡った王を尾行し、王が銃撃されかける現場に居合わせる。二階堂は王を助けて逃がし、銃撃犯である男装の若い女を捕らえる。女は日本人で、王に恨みを持っていると明かす。

二階堂が帰国する頃、新聞に4人の男を名指しして「国民のものは国民に返せ」と呼びかける、村越雄二郎という広告主による謎の個人広告が載る。広告が載った新聞社の記者・荒木は王を追った二階堂の仕業だと察して、帰ってきた二階堂と会うが、二階堂ははぐらかす。二階堂のかたわらには王を狙撃した女・明子がいた。

広告を読んだ4人の男たちのうち、中村が王の事務所をたずね、同じく広告で名指しされた王の側近・木原を加えて3人で秘密会議を開く。王自身も広告で名指しされた男のひとりで、もとは堀田という姓の日本人だった。軍の特務機関員だった堀田たちは、当時の中国居留日本人から接収した貴金属を終戦の混乱に乗じて横領し、それを元手に戦後日本で経済的に成功していた。明子の父・村越は終戦時に堀田らを告発しようとして、逆にスパイとして売られ、中国に抑留されたまま死去していた。戦後の堀田は香港に宝石を隠し、少しずつ持ち出しては現金に変えていた。二階堂は検事・斉土の命を受け、装飾デザイナーという表稼業のかたわら、かつての特務機関員たちの悪事を追っていたのだった。

過去の発覚を恐れた王=堀田は、真相を新聞に売ろうとした木原を殺害し、すでに死亡した村越の犯行に見せかけようとする。恋人の父親であった木原を殺された荒木に二階堂は、村越をかたった広告主が自分であることや、王が木原殺しの真犯人であると突き止めたことなどを明かし、事件への協力を依頼する。一方堀田らは、分け前にあずかれなかったために堀田らとの交際を絶った4人目の男・丸山が真の広告主であると決めつけ、彼を子飼いの俵藤組に探させて拉致する。丸山が銀座のおでん屋の顔見知り客であることを知った二階堂は、相棒の情報屋・政とともにアジトに囚われた丸山を救出するが、二階堂のみ逃げ遅れ、行方がわからなくなる。

「モナコ」が新装開店し、店内のダンスホールで記念のパーティが開かれる。覆面をした謎の司会者が現れ、王の略歴を紹介するという名目で特務機関員だった堀田の過去を暴露し、覆面を取って銃を向ける。司会者の正体は二階堂だった。そのとき斉土が率いる警官隊が店内に突入し、乱闘のすえ堀田たちを逮捕する。すべてを見届けた二階堂は、誰にも告げずに銀座を去る。

キャスト

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  • ウスクダラの辰(俵藤組組員):高品格
  • 木原銀次郎(元特務機関員・「モナコ」の支配人・久美子の父):山田禅二
  • 菊千代(料亭「かどや」の女将・二階堂のファン):雨宮節子
  • 村沢彦次(「モナコ」のボーイ長・俵藤組組員):弘松三郎
  • 由兵衛(焼き鳥屋「はこだて軒」の主人):河上信夫 ※のちの河上喜史朗
  • 俵藤組組長:天草四郎

スタッフ

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脚注

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  1. ^ 一部データベースではタイトル「旋風児」の読みを「せんぷうじ」とするものもあるが、本項では本編タイトルのルビ表記および日活ホームページの表記に従う。ただし本作中の主人公は常に「せんぷうじ」と呼ばれており、不整合がある。
  2. ^ プレスシートを記録するキネマ旬報映画データベースでは演者を渡辺美佐子としているが、撮影までに変更があったとみられる。
  3. ^ タイトルバックの字幕で区切りを「スターダ・スターズ」と誤っており、日活ホームページでもこの表記に準じている。

外部リンク

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