TJM3 (エンジン)
TJM3は三菱重工業によって開発された標的機用の小型ターボジェットエンジンである。
概要
[編集]従来、航空自衛隊の使用する訓練用標的機は外国から輸入していたが、国産で開発することとなり、その推進用エンジンとして開発された[1][2]。1984年(昭和59年)に開発が開始され、機体(富士重工業製:J/AQM-1)と共に1987年(昭和62年)に量産が開始された[2]。
本機は地対艦ミサイルのサステナエンジン「J4-1」をベースに開発された。30,000フィートの高空で問題なく始動・運用できるように制御アルゴリズムを変更されている[2]。また、部品点数を簡素化して低価格化が図られている[2]。
当時、日本には大きな高空試験装置が無く、高空での性能や着火性を確認するために、エジェクタを使用した簡易高空試験装置のほか、西ドイツのシュトゥットガルト大学の高空試験装置を使用した[3]。
仕様
[編集]- 形式: 1軸ターボジェットエンジン[2]
- 圧縮機: 遠心一段
- 燃焼器: 逆流式アニュラー型
- タービン: 軸流一段
脚注
[編集]- ^ “ガスタービンギャラリー”. www.gtsj.org. 公益社団法人 日本ガスタービン学会. 2020年11月17日閲覧。
- ^ a b c d e 長谷川 2001, p. 315.
- ^ 長谷川 2001, p. 316.
参考文献
[編集]- 長谷川清「ターゲットドローン(標的機)用エンジン」『日本ガスタービン学会誌』第29巻、第4号、315-317頁、2001年7月 。