Visa Touch
Visa Touch(ビザ タッチ)は、Visaが提供していた非接触決済サービス。対応カードの有効期限をもってサービス終了した。
ロゴマークは全ての文字が大文字とスモールキャピタルの「Vɪsᴀ Tᴏᴜᴄʜ」と表記される。
概要
[編集]Visaが日本で提供するサービスである。日本信販株式会社(現・三菱UFJニコス)が開発したSmartplusをベースとするサービスであるため[1]、Smartplusの加盟店はVisa Touchも取り扱う事が出来、またこの逆も可能である。しかし、Smartplusは日本でのみ展開しているサービスであり、これをベースとするVisa Touchも、国際ブランド「VISA」を運営するVisaインターナショナルが提供するサービスでありながら日本以外の国や地域で利用する事は出来ない。また、Visaが日本以外の国や地域で提供している他の非接触決済サービスとの互換性もない。
その日本においても名称に「Visa」がついていながら、三井住友カードをはじめとするVJA(旧・VISAジャパン協会)に属するカード会社はVisa Touchを導入していない。また、VJAに属さないVISA発行会社でも導入しているのはUCSとセディナのみと少数である。さらに、VisaTouch/Smartplusを利用できる店舗の数は、同様の非接触決済サービスであるiDやQUICPayを使える店舗の数よりもはるかに少ない。
ちなみに、Visaに競合するMasterCardは、日本国内外で共通した非接触決済サービスとしてPayPassを提供している。しかし、2008年3月現在での日本に於けるPayPassの加盟店の数は Visa Touch の加盟店の数より少なく、また、日本に於けるPayPassを搭載するMasterCardブランドのクレジットカードの発行枚数は、Visa Touchに対応するVISAブランドのクレジットカードの発行枚数よりも少ない。
2012年10月にはVJA陣営が、VISAが2007年より全世界的に展開しているVisa payWave(Visa Touchとは互換性がない)を2013年より導入する方針を明らかにするなど[2]、日本国内でも劣勢に立たされたことから、2013年3月末でサービスの新規加入受付を終了し、2014年6月末にモバイル型のサービスも終了。2015年現在は一部発行会社によるカード型サービスのみが運営されているが、それらも既発行カードの有効期限到来をもってサービスを終了する。
Visa Touch の特徴
[編集]会員及び端末の数
[編集]2008年9月末時点でのVisa Touch/Smartplus会員数は69万人、対応端末は4万9000台である[3]。
利用方法
[編集]Visa Touch は、これに対応するカード又はフィーチャーフォン(おサイフケータイ)で利用する事が出来る。なお、スマートフォンには対応しない。発行会社によってはモバイル型のみ取り扱いするものもある。
カード型
[編集]Visa Touchの機能を搭載したカードを用いるものである。また、クレジットカードにVisa Touchの機能を搭載した提携カードも発行されている。例えば、三菱UFJニコスが東日本高速道路(NEXCO東日本)と提携し発行する「E-NEXCO pass」(VISAブランドに限る)は、 Visa Touchを搭載している。
モバイル型
[編集]おサイフケータイにダウンロードしたアプリに登録する事が出来るクレジットカード情報は5件分であり、利用者は利用したいクレジットカードを決済時に選択する事が出来る。クレジットカード会社からみても、一台のおサイフケータイに空席は5つあるという利点がある。
- 簡易利用モード
- 加盟店のR/W端末にかざすだけで決済できる。
- セキュリティ重視モード
- 利用の都度、アプリを起動してユーザーが決めたパスコードを入力しロックを解除しないと決済ができない。
沿革
[編集]- 2006年
- 9月 サービス開始。
主な加盟店
[編集]Visa Touch に対応しているクレジットカード
[編集]次の2社が発行するVISAブランドのクレジットカード(一部を除く)が Visa Touch に対応している。
- 三菱UFJニコス (DC/NICOS/UFJ/MUFGなどグループ会社及び提携(FC契約)金融機関
- 2013年3月31日新規入会受付終了。2014年6月30日モバイル型サービス終了。カード型は個々の有効期限をもってサービス終了[4]。
- 三菱東京UFJ-VISA(現:三菱UFJ-VISA) 2013年4月12日新規入会受付終了。2014年6月30日カード型・モバイル型サービス終了[5]。
- 2013年3月31日新規入会受付終了。2014年6月30日モバイル型サービス終了。カード型は個々の有効期限をもってサービス終了[4]。
- UCS
- 2013年1月31日新規入会受付終了。2014年6月30日モバイル型サービス終了。カード型は個々の有効期限をもってサービス終了[6]。
Visa Touch に対応していたクレジットカード
[編集]モバイル型対応携帯電話
[編集]脚注
[編集]- ^ “「スマートプラス」方式を活用した非接触IC・携帯クレジットサービス拡大への取り組みについて”. 2008年6月28日閲覧。
- ^ NFCを活用したVisa payWaveおよびMasterCard PayPass決済サービスの開始について - 三井住友カード・2012年10月11日
- ^ 一番使われているFeliCa電子マネーは?:Edyの利用可能店舗数、8万カ所を突破――FeliCa決済利用状況(9月版) - ITmedia +D モバイル
- ^ 「Visa Touch(ビザタッチ)/Smartplus(スマートプラス)」新規入会受付/モバイルサービス終了のご案内 三菱UFJニコス株式会社(2013年1月10日)
- ^ 「三菱東京UFJ-VISA」VisaTouchサービス終了に関するご案内 株式会社三菱東京UFJ銀行(2013年4月30日)
- ^ UCS VISA Touch
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- Visa Touch - ウェイバックマシン(2014年7月5日アーカイブ分)
- Visa Touch (Visa) - ウェイバックマシン(2013年6月3日アーカイブ分)