アマゾンゲームスタジオ

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Amazon Game Studios
種類
 部門
業種 コンピュータゲーム産業 ウィキデータを編集
設立 2012年 (12年前) (2012)
本社
ワシントン州シアトル
、
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
主要人物
 クリストフ・ハートマン (VP)[1][2]
親会社 Amazon.com
部門
  • Amazon Game Studios Seattle
  • Amazon Game Studios San Diego
  • Amazon Game Studios Orange County[3]
ウェブサイト amazongames.com ウィキデータを編集

アマゾンゲームスタジオ（Amazon Game Studios, 略称: AGS）は、Amazon.comのコンピュータゲーム開発部門。アメリカワシントン州シアトルに本社を置き、カリフォルニア州サンディエゴやオレンジ郡アーバインにも拠点を構えている。

歴史[編集]

2011年、AmazonはAmazon Appstoreを開設し[4]、モバイルソーシャルゲームの開発者を採用し始めた[5]。2012年、スタジオはFacebookのソーシャルゲームとして『Living Classics』をリリース[6][7][8][9]。この作品がスタジオにとって初めてリリースされたソーシャルゲームとなった[7]。

2014年、Amazonがコンピュータゲームを制作すると発表[10]。『Portal』の開発に関わったキム・スウィフト（英語版）や『Far Cry 2』のクリント・ホッキング[11]、過去に『System Shock 2』を手掛けた開発者を登用した。Amazonは、業界標準の小規模と大規模なチームの中間で、カジュアルゲームとAAA作品をそれぞれ制作しようと模索していた。一方のスタジオは、ジャンルとして子供向けかハードコアゲーマー向けかを問わず、「創造性」と「職人技」に焦点を当て、1年から18か月の間ゲームを制作する5人から30人のチームを作りたがった。スタジオのマイク・フラジーニ副社長は、『Minecraft』や『ウォーキング・デッド』『The Room』のようなプロジェクトを作成したいと望んでいた。スタジオはまた、クラウドサービスとAmazonブランドのデバイス間で、ハードウェアの方向性に影響を与えるような開発者を求めていた。例えば、開発者のフィードバックの結果として、処理をAmazonのクラウドサービスに任せることや、Amazon Fire TVはメモリを拡張した[12]。しかしながらその後、スタジオの開発者の多くは設立から1年以内に離職。スタジオはホラーゲーム『Lost Within』を含む数々のモバイル作品をリリースし続けた[13]。

2016年9月、スタジオはTwitchConで最初の3つのPCゲーム『Breakaway』『Crucible』『New World（英語版）』を発表[10][14]。2018年3月、『Breakaway』の開発中止を発表[15][16]。2020年5月21日に『Crucible』は正式リリースされた。同年の6月30日に『Crucible』をクローズベータへの再移行を発表したが[17]、同年の10月に開発中止を発表した[18]。2021年9月28日に『New World』は発売かつ正式リリース[19]。

2018年8月、テイクツー・インタラクティブの完全子会社であるコンピュータゲーム販売企業2K Gamesの共同設立者クリストフ・ハートマンが、マイク・フラジーニの後任として副社長に就任[20]。

2019年6月、E3の開催期間中にスタジオのレイオフ（リストラ）があったと明らかになった[21][22]。また、複数の未発表のプロジェクトも開発途中で中止となっていた[23]。

2019年7月、Athlon GamesとAthlon Gamesの親会社である香港のゲーム会社Leyou Technologiesと共同で『ロード・オブ・ザ・リング』のMMORPGを開発することを発表[24]。しかし2021年4月、Amazonは2020年12月にLeyouを買収した中国企業テンセントとの交渉が決裂し、ロード・オブ・ザ・リングMMOの開発中止を発表[25]。

作品[編集]

発売年 作品名 開発元 対応プラットフォーム
2010年 Airport Mania: First Flight Reflexive Entertainment
South Wind Games 		Amazon Appstore
2011年 Airport Mania 2: Wild Trips Reflexive Entertainment
South Wind Games 		Amazon Appstore
2012年 Air Patriots Reflexive Entertainment Amazon Appstore
Simplz: Zoo Reflexive Entertainment Amazon Appstore
Lucky's Escape Reflexive Entertainment Amazon Appstore
Living Classics Amazon Game Studios Facebook
2014年 To-Fu Fury Amazon Game Studios Amazon Appstore
Tales From Deep Space Amazon Game Studios Amazon Appstore
Sev Zero Amazon Game Studios Amazon Appstore, Google Play, iOS App Store
2015年 Lost Within Amazon Game Studios Amazon Appstore, iOS App Store
Til Morning's Light Amazon Game Studios
WayForward 		Amazon Appstore
2019年 The Grand Tour Game Amazon Game Studios Seattle PlayStation 4, Xbox One
2021年 New World Amazon Game Studios Orange County Windows
開発中止 Nova[26] Amazon Game Studios
Intensity[26]
Lord of the Rings MMO[25] Windows
Breakaway Amazon Game Studios Orange County Windows
Crucible Amazon Game Studios Seattle Windows

脚注[編集]

  1. ^ “Former 2K Games president joins Amazon Game Studios”. Gamasutra (2018年8月7日). 2019年8月15日閲覧。
  2. ^ “Former 2K president Christoph Hartmann joins Amazon Game Studios as vice president”. VentureBeat (2018年8月7日). 2019年8月15日閲覧。
  3. ^ Gilliam, Ryan (2017年2月15日). “Amazon opens new game studio led by EverQuest creator John Smedley”. Polygon. 2019年8月15日閲覧。
  4. ^ “Amazon Appstore is now live, Apple is suing for the name”. GSMArena (2011年3月22日). 2020年5月8日閲覧。
  5. ^ “Amazon Wants to Hire Game Designer to Create Facebook and Mobile Social Games”. Inside Social Games (2011年5月27日). 2014年3月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年5月8日閲覧。
  6. ^ “アマゾンがゲーム開発に進出、第一弾『Living Classics』はFacebook ソーシャルゲーム (動画)”. Engadget Japanese (2012年8月7日). 2012年8月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年5月8日閲覧。
  7. ^ a b “Amazon、Zyngaに挑戦状。初のソーシャルゲームLiving Classicsを公開”. TechCrunch Japan (2012年8月7日). 2020年5月8日閲覧。
  8. ^ “Amazon now making free-to-play social games, announces Amazon Game Studios”. Polygon (2012年8月6日). 2020年5月8日閲覧。
  9. ^ “Amazon Game Studios Launches “Living Classics” for Facebook: Is It Any Good?”. Adweek (2012年8月7日). 2020年5月8日閲覧。
  10. ^ a b “Is Breakaway Appealing To More Than Streamers?”. Rock, Paper, Shotgun (2016年10月2日). 2016年12月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月17日閲覧。
  11. ^ “Amazon Game Studios hires Portal designer Kim Swift, Splinter Cell designer Clint Hocking”. Polygon (2014年4月2日). 2020年5月8日閲覧。
  12. ^ “How Amazon Game Studios convinced developers to join its team”. Polygon (2014年4月7日). 2016年11月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月17日閲覧。
  13. ^ “Amazon's Gaming Division Loses Three Key Figures”. GameSpot (2015年8月25日). 2016年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月18日閲覧。
  14. ^ “Amazon Game Studios Announce Three Games”. Rock, Paper, Shotgun (2016年9月30日). 2016年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月17日閲覧。
  15. ^ “Amazon Game StudiosのPC向けMOBA『Breakaway』開発中止ー「画期的なゲームを作れなかったため」”. Game*Spark (2018年4月2日). 2020年5月8日閲覧。
  16. ^ “Amazon kills its fantasy sports game Breakaway”. Polygon (2018年4月2日). 2020年5月8日閲覧。
  17. ^ “『Crucible』正式リリースからクローズドベータに逆行する。Amazonのチーム対戦シューターが、再生を目指し仕切り直し”. AUTOMATON (2020年7月1日). 2021年11月2日閲覧。
  18. ^ “Amazonの『Crucible』開発中止を発表―クローズドベータへと出戻っていた対戦シューター”. Game*Spark (2020年10月10日). 2021年11月2日閲覧。
  19. ^ “Amazon GamesのMMORPG『New World』正式リリース―同時接続ユーザー57万人超え”. Game*Spark (2021年9月28日). 2021年11月2日閲覧。
  20. ^ “Former 2K president Christoph Hartmann joins Amazon Game Studios as vice president”. VentureBeat (2018年8月7日). 2020年5月8日閲覧。
  21. ^ “Amazonがゲーム開発者をひっそりと大量解雇、ゲーム開発部門不振の表れか”. GIGAZINE (2019年6月17日). 2020年5月8日閲覧。
  22. ^ “Amazon Game Studiosが従業員をレイオフ”. CNET Japan (2019年6月17日). 2020年5月8日閲覧。
  23. ^ “Amazon Lays Off Dozens Of Game Developers During E3”. Kotaku (2019年6月14日). 2020年5月8日閲覧。
  24. ^ “Amazon Game Studiosが『ロード・オブ・ザ・リング』のMMORPGを開発中”. IGN Japan (2019年7月11日). 2021年11月2日閲覧。
  25. ^ a b “Amazonによる「ロード・オブ・ザ・リング」MMORPG開発中止。広報が認める”. AUTOMATON (2021年4月19日). 2021年11月2日閲覧。
  26. ^ a b “Amazon Can Make Just About Anything—Except a Good Video Game” (英語). Bloomberg (2021年1月30日). 2021年11月2日閲覧。

外部リンク[編集]

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