チオシアン酸

ウィキペディアから無料の百科事典

チオシアン酸[1]
識別情報
CAS登録番号 463-56-9
PubChem 781
特性
化学式 HSCN
外観 無色液体
密度 2.04g/cm3
融点

°C, 278 K, 41 °F

への溶解度 混和性
危険性
安全データシート(外部リンク) ICSC 1671
Rフレーズ R20/21/22 R32 R52/53
Sフレーズ (S2) S13 S61
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

チオシアン酸(チオシアンさん、thiocyanic acid)は、化学式が HSCN で表される無機酸の一種である。ロダン酸とも呼ばれる。互変異性体であるイソチオシアン酸 (isothiocyanic acid, HN=C=S) との混合物として存在する[2]。不安定な無色の液体で、比較的強酸である。[3]分子量は59.09g/mol。

チオシアン酸の N-エステルイソチオシアネート)には殺虫剤として用いられるものがある。

合成[編集]

チオシアン酸鉛(II) に硫化水素を作用させると遊離する。

アンモニア二硫化炭素を反応させるとチオシアン酸のアンモニウム塩が生成する。

[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Merck Index, 11th Edition, 9257.
  2. ^ Holleman, A. F.; Wiberg, E. Inorganic Chemistry Academic Press: San Diego, 2001. ISBN 0-12-352651-5.
  3. ^ 0.002~0.5mol dm-3HSCN水溶液の電気伝導率は塩酸および硝酸と同様に強酸的振る舞いである。 『改訂4版化学便覧基礎編Ⅱ 無機化合物水溶液のモル伝導率』 日本化学会、1993年

関連項目[編集]

外部リンク[編集]