クレイジータクシー

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アーケード版『クレイジータクシー』のアップライト筐体

クレイジータクシー』(CRAZY TAXI)は、1999年にセガ第三AM研究開発部が開発・発売したドライビングゲームである。通称は「クレタク」。

アーケードゲームとしてリリースされ、後にコンシューマーゲームに移植・シリーズ化した。

主なラインナップは以下の通り。

  • クレイジータクシー
  • クレイジータクシー2
  • クレイジータクシー3 ハイローラー

ゲーム内容[編集]

プレイヤータクシードライバーとなり、フィールド上でタクシーを呼んでいる客を乗せ、時間内に目的地へ到着させることが目的のゲーム。目的地に1秒でも早く到着するために、普通の自動車運転ではありえない、海の中など道なき道を進んだり、公園広場、更には鉄道線路上や地下鉄構内・トンネル内を突っ走ってもよい。さらには普通の自動車運転では許されないが、無謀な暴走や無関係な一般車両(アザーカー)をはじき飛すなどの接触事故やひき逃げ未遂(歩行者はほとんど逃げてかわすため)、道路の逆走や物損事故なども許される。

また、客も道端だけではなく、海の中や建物の2階にあるテラスなどでも待っている。基本的には目的地に早く着けば着くほど高ポイント。しかし、規定の時間を過ぎてしまうと乗客は怒り、走行中のタクシーから飛び降りてしまう。

タクシーは全てオープンカーで、黄色にチェッカー(いわゆるイエローキャブ)の塗装をした、1950年〜70年代のアメリカ車を愛車としている。舞台は、全てアメリカ合衆国内の架空の町。だが、ゲーム中には実在の企業店舗も描かれている。

BGMとしてオフスプリングバッド・レリジョンなどパンク・ロックの曲が採用されている。

コンシューマー版ではタクシーを利用したミニゲームが用意されており、スキージャンプの要領でより遠くにジャンプする「クレイジージャンプ」などが存在した。

操作方法[編集]

クレイジーダッシュ
タクシーを急加速させる。最重要テクニックと言える。
クレイジードリフト
タクシーをドリフトさせる。
クレイジーバックドリフト
タクシーをドリフトさせた後、180度回転したところからバック走行させる。
クレイジーバックダッシュ
タクシーを急加速でバックさせる。

ルール[編集]

  • ノーマルルールでは、客を目的地に早く到着できると残り時間が2秒、非常に早く到着できれば5秒、それぞれ持ち時間が回復する。持ち時間が無くなろうとしても、直前に乗客を乗せることができれば目的地距離に応じて時間がある程度回復する。
  • 坂などを利用して大ジャンプを行ったり、クレイジードリフトを行ったり、他車との間すれすれを走るとチップ(得点)を追加でもらうことができる。これらを繰り返せばもらえるチップの倍率が上がっていく。一方、障害物や車にぶつけるとチップの倍率は戻ってしまう。

クレイジータクシー[編集]

クレイジータクシー
ジャンル ドライビングアクション
対応機種 アーケード
ドリームキャスト
PlayStation 2
ニンテンドーゲームキューブ
Microsoft Windows 98Me2000XP
PlayStation 3PSN
Xbox 360XBLA
PlayStation Portable
開発元 AC・DC:セガ・エンタープライゼス第三AM研究開発部
PS2・GC・Win:ヒットメーカーEmpire InteractiveStrangelite
PS3・Xbox 360:セガ上海
PSP:Sniper Studios
発売元 AC:セガ
DC・PS2・GC・Win・PS3・Xbox 360・PSP:セガ
シリーズ クレイジータクシーシリーズ
人数 1人
メディア DC:GD-ROM
PS2:CD-ROM
GC:8cm光ディスク
Win:CD-ROM
PS3・Xbox 360:ダウンロード販売
PSP:UMD、ダウンロード販売
発売日 日本の旗AC:1999年2月
DC:2000年1月27日
PS2:2001年11月22日
GC:2002年5月30日
Win:2002年9月26日
PS3・Xbox 360:2010年11月24日
PSP:2011年8月25日
対象年齢 CEROB(12才以上対象)
USK12(12歳未満提供禁止)
デバイス DC:レーシングコントローラぷるぷるぱっくVGAボックス対応
PS3:デュアルショック3振動機能対応
必要環境 CPU:Pentium III 500MHz
メモリ:64MB(XPは128MB)
HDD空き容量:400MB
ディスプレイ解像度:640x480ドット・HighColor(16ビット)
グラフィックボード:Direct3D対応・VRAM 16MB
サウンド:DirectSound (DirectX) 対応
CDドライブ:4倍速
筐体 アップライト筐体コックピット筐体(日本国外のみ)
システム基板 NAOMI
売上本数 DC:115,040本[1]
テンプレートを表示

クレイジータクシー』(CRAZY TAXI)は、「セガ職業ゲームシリーズ」の一作として1999年2月にアーケードゲームでリリースした。AM三研でNAOMI基板を初採用したタイトルである。

アーケードレースゲームは一般的に自動車の運転席を模したコックピット筐体でシートに着席してプレイするものが多いが、本作は座席がない汎用のアップライト型に準じた筐体のみで、汎用筐体のボタン部にハンドルとレバー、足下にペダルが取り付けられ、スタンディング(立ち見)でプレイするスタイルとなっている[2]。さらに通常のレースゲームでは不可欠なドライバーの視点(運転席の視点)はなく、自車を後方から見た視点のみで固定され視点の切り替えはできなくなっている。

2000年1月にドリームキャスト移植版が発売され、さらにドリームキャスト版を基にPlayStation 2(セガのPS2参入タイトル第1弾)・ニンテンドーゲームキューブMicrosoft Windowsに移植された。

その後2010年11月にセガ・ドリームキャスト復刻プロジェクトの1タイトルとしてPlayStation 3PlayStation NetworkXbox 360Xbox Live Arcadeで配信開始した。新たにHDの高解像度(720P)と16:9のワイドサイズへの対応、カスタムサウンドトラック機能、トロフィー、実績、ホームリワード、アバターアイテムなどの要素が追加されている。

2012年11月30日に、日本においてもiOS版がリリースされた(日本国外の一部地域では以前から配信されていた)。

モード[編集]

ARCADE
アーケード版のコースで遊ぶモード。サンフランシスコをモデルとしたコースで、ケーブルカーの走る坂道などが特徴。アーケード版はこのコースのみ収録されている。
客を届けた早さによってタイムボーナスが貰えるアーケードルールの他、コンシューマー版では、3分・5分・10分の制限時間内で遊ぶルールも追加されている。
ORIGINAL
コンシューマー版オリジナルのコースで遊ぶモード。ARCADEコースと同じくサンフランシスコをモデルとしているが、こちらはやや複雑な作りになっている。
こちらもアーケードルールと、3分・5分・10分の制限時間ルールがある。
CRAZY BOX
コンシューマー版オリジナルのミニゲーム集。

キャラクター[編集]

アーケード版、コンシューマー版共に選べるキャラクターは4人。何れの作品も、キャラによって車の加速性や重量[3]等の僅かな性能差が存在する。 また、アクセルを除く3人及び乗客達は『2』にて声優の変更が行われ、『1』もPS2版以降の移植版では『2』のボイスが使用されている。

Axel(アクセル)
声:ブライアン・バートンルイス[4](全作品)
上半身裸に赤のアロハシャツを着た緑髪の白人青年。21歳。
自由奔放、勝ち気で怒らせると手のつけられない性格。
彼がタクシードライバーをやるのは、ただ単に“カッコ良い”と思っているからである。60年式の愛車を縦横無尽に操り客を楽しませ、そのうえ金まで稼げる。彼にとって最高の稼ぎ口である。
普段の彼は、サーフィンやスノボーの横乗り系の遊びをしているか、仲間とパンクセッションをしているか、女の子をナンパしているかである。とはいっても、あまりに自由奔放過ぎる性格なので、バンド仲間は始終入れ替わるは、女の子には直ぐソッポ向かれるは、といった具合である。
そんな彼だが、竹を割ったようなさっぱりした性格と根っからの明るさに加え、仲間思いなところでみんなから慕われていたりする。特に、仲間のケンカなどのトラブル仲裁は彼の十八番である。
愛車のタクシーは1960年式のキャデラック・エルドラド[5][6]で、バランスの取れた性能。
ナンバープレートは「1NOM155」(I'm no miss「俺に失敗はありえない」)。
B.D.Joe(B・D・ジョー)
声:ケント・フリック(AC版、DC版)、ダレル・ハリス(『2』及びPS2版以降)
紺のシャツにオレンジのバケットハット、白のスポーツサングラスを身に着けた黒人男性。25歳。
いつも陽気で根っからのパフォーマー。
彼にとってタクシードライバーとは“自分流に人を楽しませるための手段”としてのお仕事である。彼は自分のドライビングテクニック+喋りのテクニックで一人でも多くの客の笑顔をみれば幸せなのである。
車を降りても彼のパフォーマーぶりは健在である。実は彼、ストリートパフォーマーでもあるのである。ゴミ箱の蓋やドラム缶などのがらくたを並べ、彼のスティックが振り下ろされる。そのがらくたからは想像も付かないイカしたリズムはプロ顔負けの本格派である。あまりのテクニックに「プロ目指さないの?」とよく質問されるが、彼は「おいらはみんなの笑顔が見られればそれで幸せよ。それに本業(タクシー)もメッチャクチャ楽しいしね。」と明るく答える。
そんな彼が今一番こっているのはカード手品らしい。理由は場所を選ばずに人を楽しませるからだそうだ。
愛車のタクシーは1963年式の5代目シボレー・ベル・エアーで、最高速は四人の中では一番速い。
ナンバープレートは「2HOP260」(To Hop To Go「ノリノリでいこうぜ」)。
Gena(ジーナ)
声:リーソル・ウィルカーソン[7](AC版、DC版)、マリー・コクラン(『2』及びPS2版以降)
赤の豹柄タンクトップを着た赤毛の白人女性。23歳。
愛車のタクシーは白/オレンジのツートンの初代フォード・マスタング[8]で、四人の中で一番加速が速い。
ナンバープレートは「5EXY515」(Sexy Sister「私のかわいい妹分(愛車)」)。
Gus(ガス)
声:トーマス・キング(AC版、DC版)、クリス・ペプラー(『2』及びPS2版以降)
上半身裸に黒のアロハシャツを着た壮年男性。42歳。
愛車のタクシーは3代目マーキュリー・エイト[9]で、車体が頑丈で当たり負けしにくい。
ナンバープレートは「ONLY777」(Only three-7「777(大穴)しか狙わないぜ」)。

BGM[編集]

  • オフスプリング
    • All I Want (ゲームBGM#1)
    • Way Down The Line (ゲームBGM#3)
    • Change The World (ネームエントリーBGM、メニューBGM(コンシューマー版))
  • バッド・レリジョン
    • Hear It(キャラクター選択BGM)
    • Them And Us (ゲームBGM#2)
    • Ten In 2010 (ゲームBGM#4)
    • Inner Logic (エンディングBGM)

Windows版・PS3版・Xbox 360版・PSP版ではライセンスの関係でBGMが一新されている。
Xbox 360版・PSP版ではカスタムサウンドトラック機能でオリジナル版のBGMを再現可能。

実在の企業店舗[編集]

PS3版・Xbox 360版・PSP版・iOS版は、ライセンスの関係でこれらの名称が別のものに差し替えられている。

クレイジータクシー2[編集]

クレイジータクシー2
ジャンル ドライビングアクション
対応機種 ドリームキャスト
PlayStation Portable
開発元 ヒットメーカー
PSP:Sniper Studios
発売元 DC・PSP:セガ
シリーズ クレイジータクシーシリーズ
人数 1人
メディア DC:GD-ROM
PSP:UMD、ダウンロード販売
発売日 日本の旗DC:2001年5月31日
DC ドリコレ:2003年3月20日
PSP:2011年8月25日
対象年齢 CEROB(12才以上対象)
デバイス レーシングコントローラ・ぷるぷるぱっく・VGAボックス対応
アスペクト比 4:3
その他 ネットワーク機能
テンプレートを表示

クレイジータクシー2』(CRAZY TAXI 2)は、クレイジータクシーシリーズの2作目である。アーケード出身の前作とは異なり、ドリームキャストオリジナルのタイトル。クレイジーホップというジャンプ機能が搭載されたため、障害物や段差のある場所を飛び越したりといった戦略をとることができる。また団体客が追加され、多くの客を1人ずつ目的地に降ろしていく。

ネットワーク機能[編集]

ソフトにはネットワーク機能が付いており、『ドリームパスポート』の一部機能が制限されたバージョン(ブロードバンド対応)が同梱されている。

以前は公式サイトダウンロードコンテンツが無料配布されており、AROUND APPLEとSMALL APPLEの「Another Day」をメモリーカードに保存することで、客の配置が異なるマップで遊ぶことができた。また、リプレイアップロードダウンロードも可能だった。これらのサービスは2003年9月30日をもって終了されている。

モード[編集]

AROUND APPLE
『2』オリジナルコースその1。ニューヨークをモデルとしたコースで、遠くに自由の女神像を見ることもできる。
客を届けた早さによってタイムボーナスが貰えるノーマルルールと、3分・5分・10分の制限時間内で遊ぶルールが用意されている。
カスタマーデータ「Another Day」があれば、客の配置が異なる夕焼けのAROUND APPLEで遊ぶことができる。
SMALL APPLE
『2』オリジナルコースその2。マンハッタンをモデルとしたコースで、セントラル・パークのような都市公園もある。こちらもノーマルルールと、3分・5分・10分の制限時間ルールがある。
カスタマーデータ「Another Day」があれば、客の配置が異なる朝焼けのSMALL APPLEで遊ぶことができる。
CRAZY PYRAMID
前作の「CRAZY BOX」と同様のミニゲーム集。タイトル通り、メニュー画面がピラミッド状に表示される。
REPLAY
新モード。リプレイの録画と再生ができる。なお、リプレイの録画はこのモードで録画を選んだときのみ可能であり、通常モードのリプレイは録画できない。また、録画は約80秒しかできない。

キャラクター[編集]

SLASH(スラッシュ)
声:ALAN J
上半身裸に赤のシャツ、オレンジのスポーツサングラスを身に着けた銀髪の白人男性。25歳。
愛車のタクシーは1957年式の5代目キャデラック・シリーズ62[10]で、タクシーのナンバープレートは「1NO1」(I'm Number 1)。
ICEMAN(アイスマン)
声:デーヴ・フロム
タトゥーが入った上半身裸の焦げ茶髪の白人男性。28歳。
愛車のタクシーはリンカーン・コンチネンタル・マークIIIで、ナンバープレートは「1AO1」(I Am Only 1)。
CINNAMON(シナモン)
声:南美布
金髪のツインシニヨンの黒人女性。18歳。
愛車のタクシーはオレンジの1967年式の初代ポンティアック・GTOで、ナンバープレートは「4U21」(For You Two I)。
HOT-D(ホットD)
声:マービン・デンジャフィールド
黒の豹柄シャツにスポーツサングラスを身に着けたスキンヘッドの黒人男性。78歳。
愛車のタクシーは初代パッカード・スーパーエイトで、ナンバープレートは「2G01」(To Go 1)。

BGM[編集]

  • オフスプリング
    • Americana (メニューBGM)
    • No Brakes (ゲームBGM#3)
    • Walla Walla (ゲームBGM#4)
    • Come out Swinging (ゲームBGM#1)
    • One Fine Day (ゲームBGM#2)
  • メソッズ・オブ・メイヘム
    • Who The Hell Cares (キャラクター選択BGM)
    • Crash (エンディングBGM)

PSP版ではライセンスの関係でBGMが一新されているが、カスタムサウンドトラック機能でオリジナル版のBGMを再現可能。

実在の企業店舗[編集]

PSP版ではライセンスの関係でこれらの名称が別のものに差し替えられている。

評価[編集]

評価
集計結果
媒体結果
Metacritic82/100[11]
レビュー結果
媒体結果
オールゲーム4.5/5stars[12]
Edge8/10[13]
エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー8.33/10[14]
ファミ通35/40[15]
(ファミ通DC)25/30[16]
ゲーム・インフォーマー8.75/10[17]
GamePro3/5stars[18]
Game RevolutionB[19]
GameSpot8.6/10[20]
GameSpy8.5/10[21]
IGN8.8/10[22]
X-Play4/5stars[23]
The Cincinnati Enquirer4/5stars[24]
Maxim8/10[25]

コンピュータゲームレビューアグリゲータMetacriticでは「好評」の判定を受けた[11]

DC版はファミ通DCクロスレビューで8、8、9の25点 [16]。レビュアーは「家庭用に長く遊べて上達を感じられる爽快感は前作以上」「ホッピングが楽しい」「クレイジーピラミッドが馬鹿馬鹿しくて面白い」「リプレイモードは地味に嬉しいサービス」とした他、マップについて複雑でいいとした者とニューヨークを舞台にしているため仕方ないが目印が少なく平坦とした者で分かれた[16]

クレイジータクシー3 ハイローラー[編集]

クレイジータクシー3 ハイローラー
ジャンル ドライビングアクション
対応機種 Xbox
アーケード
Microsoft Windows 98Me2000XP
開発元 Xbox・AC:ヒットメーカー
Win:Empire InteractiveStrangelite
発売元 Xbox・Win:セガ
AC:セガ
シリーズ クレイジータクシーシリーズ
人数 1人
メディア Xbox:DVD-ROM
AC:GD-ROM
Win:CD-ROM
発売日 日本の旗Xbox:2002年7月25日
Xboxプラチナコレクション:2003年10月23日
AC:2003年3月
Win:2004年2月26日
対象年齢 CEROB(12才以上対象)
必要環境 CPU:Pentium III 1.0GHz
メモリ:256MB
HDD空き容量:600MB
ディスプレイ解像度:640x480ドット・HighColor(16ビット)
グラフィックボード:Direct3D対応・ピクセルシェーダー対応・VRAM 64MB
サウンド:DirectSound (DirectX) 対応
CDドライブ:8倍速
筐体 アップライト筐体コックピット筐体(日本国外のみ)
システム基板 Chihiro
その他 ドルビーデジタル (5.1ch) 対応
テンプレートを表示

クレイジータクシー3 ハイローラー』(CRAZY TAXI 3 High Roller)は、クレイジータクシーシリーズの3作目である。2002年7月にXbox用として発売された。2003年3月には本作をベースとしたアーケード版『クレイジータクシー ハイローラー』がXbox互換のChihiro基板でリリースされ、2004年2月にはMicrosoft Windowsにも移植された。

前2作に比べ、各種エフェクトが大幅に強化された。システムとしてはクレイジーホップ中に(空中)ダッシュが可能になり、更に戦略のある走りが可能になった。またコマンドが簡略化され、コマンド入力の受付も緩くなり、客の乗降りも素早くなって前作までの不満点はほぼ解消された。

『クレイジータクシー ハイローラー』ではシングル客しか登場しないシングルモード、ネームエントリー及びランキングが追加されている。

コース[編集]

GLITTER OASIS
『3』オリジナルコース。ラスベガスをモチーフとしている。
WEST COAST
1作目の「ARCADE」コース。クレイジーホップが可能のため、1作目では走れなかった場所に行けたり、町に建物が増えていたりする。
SMALL APPLE
『2』の「SMALL APPLE」コース。舞台が夜となり、客の目的地も『2』とは大きく異なる。

キャラクター[編集]

今作は、コースによって選択可能なキャラクターが異なる。WEST COASTとSMALL APPLEは、それぞれ1作目と『2』のキャラクターが選択可能。 『3』オリジナルコースのGLITTER OASISは次の4人。

Angel(エンジェル)
声:ケビン・ミラー
タトゥーが入った上半身裸の赤髪の白人青年。18歳。
愛車のタクシーは1966年式の2代目ビュイック・リヴィエラで、タクシーのナンバープレートは「602FUN」(Go To Fun)。
Bixbite(ビックスバイト)
声:デビッド・ナウリン
上半身裸にオレンジのジャケット、茶のサングラスを身に着けた黒人男性。24歳。
愛車のタクシーは初代シボレー・カマロで、ナンバープレートは「605OON」(Go Soon)。
Mrs.Venus(ミセス ヴィーナス)
声:マルチ・ヘンダーソン
白のレザースーツを着たピンク髪の中年黒人女性。48歳。
愛車のタクシーは1999年式の初代シボレー・シルバラードで、ナンバープレートは「475ONS」(For 7 Sons)。
Zax(ザックス)
声:ケビン・ブラックトン
黒のシャツに赤のサングラスを身に着けた金髪の白人男性。36歳。
愛車のタクシーは5代目キャデラック・ドゥビルで、ナンバープレートは「260MAD」(To Go Mad)。

BGM[編集]

  • バッド・レリジョン
    • Hear It (WEST COAST キャラクター選択BGM)
    • Punk Rock Song (SMALL APPLE ゲームBGM#1)
    • Empty Causes (SMALL APPLE ゲームBGM#2)
    • Ten In 2010 (SMALL APPLE ゲームBGM#3)
    • Inner Logic (WEST COAST エンディングBGM)
  • オフスプリング
    • Special Delivery (メニューBGM、ネームエントリーBGM(AC版))
    • All I Want (WEST COAST ゲームBGM#1)
    • No Brakes (WEST COAST ゲームBGM#2)
    • Want You Bad (WEST COAST ゲームBGM#3)
  • メソッズ・オブ・メイヘム
    • Who The Hell Cares (SMALL APPLE キャラクター選択BGM)
    • Crash (SMALL APPLE エンディングBGM)
  • シルバー・ブリット
    • Raw Power Angel (GLITTER OASIS ゲームBGM#1(Xbox版))
    • Boom Boom Boogie (GLITTER OASIS ゲームBGM#2(Xbox版))
    • King Of The Line (GLITTER OASIS ゲームBGM#3(Xbox版))
  • ブライアン・セッツァー'68 カムバック・スペシャル
    • Ignition (GLITTER OASIS キャラクター選択BGM)
    • Hod Rod Girl (GLITTER OASIS エンディングBGM)
  • ブライアン・セッツァー・オーケストラ
    • The House Is Rockin' (GLITTER OASIS ゲームBGM#1(AC版))
    • Hoodoo Voodoo Doll (GLITTER OASIS ゲームBGM#2(AC版))
    • Switchblade 327 (GLITTER OASIS ゲームBGM#3(AC版))

Xbox版、アーケード版、Windows版の全てでBGMが異なっている。

実在の企業店舗[編集]

Xbox版では1作目及び『2』で登場した実在企業店舗全てが登場しているが、アーケード版以降はフィラ、HMVが登場せず、店舗が架空のものに差し替えられている。

その他のシリーズ[編集]

Crazy Taxi Catch a Ride
ゲームボーイアドバンスで発売。日本未発売作品。
クレイジータクシー ダブルパンチ
PlayStation Portableで発売。日本国外での名称は『CRAZY TAXI: Fare Wars』。
1作目と『2』が1つのソフトに移植された作品だが、収録BGM一新、2人プレイ可能など、新しい要素が追加されている。

備考[編集]

  • 1作目のアーケード版は1999年2月に発売されたが、前年の1998年にはリュック・ベッソン製作・脚本のフランス映画TAXi』が公開された。タクシーを使ったカーアクション映画だが、『クレイジータクシー』開発スタッフは「まんまやんけ」と大騒ぎになったという[26]
  • 2001年7月に一部のメディアにより映画化が検討されていることが報じられた[27]リチャード・ドナー監督による映画化という構想であったが、結局映像化される事はなかった。

脚注[編集]

  1. ^ 週刊ファミ通』2018年12月6日号、KADOKAWA、2018年、45頁。
  2. ^ ただし日本国外の市場においては、『1』、『ハイローラー』共に、デラックス筐体としてコックピット筐体も販売されていた。
  3. ^ 障害物との接触時の減速及び吹っ飛び率、ブレーキの利き具合、悪路走行時に影響する。
  4. ^ 全作品でシステムボイス及びナレーションも担当している。
  5. ^ ブレーキランプは3代目シボレー・インパラのものと思わしき丸目3灯を装着している。
  6. ^ 『クレイジータクシー』をテーマとしたゲームセンター「セガアリーナ蘇我」では、『クレイジータクシー』のステッカーを貼ったタクシー仕様の実車エルドラドが展示されている。『クレイジータクシー』をフィーチャーしたアミューズメント施設がオープン!”. ファミ通.com (2005年4月26日). 2016年11月16日閲覧。
  7. ^ 全作品で乗客役も担当している。
  8. ^ フロントのデザインは初代シボレー・ノヴァ風、リアのデザインは1964年式のフォード・サンダーバード風となっている。
  9. ^ 公式サイトでは「55年式のポンコツ車」とされているが、実車の3代目マーキュリー・エイトは1951年に生産を終了している。
  10. ^ ただしフロントライトは6代目キャデラック・シリーズ70の丸目2灯が装着されている。
  11. ^ a b Crazy Taxi 2 for Dreamcast Reviews”. Metacritic. 2014年10月12日閲覧。
  12. ^ Nicholls, Shawn. “Crazy Taxi 2 - Review”. Allgame. 2014年11月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年11月16日閲覧。
  13. ^ Edge staff (July 2001). “Crazy Taxi 2”. Edge (99). 
  14. ^ EGM staff (August 2001). “Crazy Taxi 2”. エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー (146): 111. 
  15. ^ “ドリームキャスト – CRAZY TAXI 2 (クレイジータクシー2)”. ファミ通 915: 46. (30 June 2006). 
  16. ^ a b c “新作ゲームクロスレビュー”. ファミ通DC 40: 17. (1 July 2001). 
  17. ^ “Crazy Taxi 2”. Game Informer (99). (July 2001). 
  18. ^ Major Mike (2001年6月4日). “Crazy Taxi 2 Review for Dreamcast on GamePro.com”. GamePro. 2005年2月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年10月13日閲覧。
  19. ^ Gee, Brian (2001年6月). “Crazy Taxi 2 Review”. Game Revolution. 2014年10月13日閲覧。
  20. ^ Gerstmann, Jeff (2001年5月29日). “Crazy Taxi 2 Review”. GameSpot. 2014年10月12日閲覧。
  21. ^ digitaltaco (2001年6月4日). “Crazy Taxi 2”. PlanetDreamcast. 2009年1月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年10月13日閲覧。
  22. ^ Chau, Anthony (2001年5月29日). “Crazy Taxi 2”. IGN. 2014年10月12日閲覧。
  23. ^ Urbanek, Andrew (2001年6月29日). “Crazy Taxi 2 (DC) Review”. X-Play. 2001年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年10月13日閲覧。
  24. ^ Saltzman, Marc (2001年6月11日). “Road rage rules in racing games”. The Cincinnati Enquirer. オリジナルの2008年5月21日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20080521235037/http://cincinnati.com/freetime/games/reviews/071101_roadrage.html 2014年10月13日閲覧。 
  25. ^ Porter, Alex (2001年5月29日). “Crazy Taxi 2”. Maxim. 2014年10月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年10月13日閲覧。
  26. ^ Key Word File(アーカイブ)”. セガ. 2016年11月16日閲覧。
  27. ^ アクションゲーム『CRAZY TAXI』がハリウッドで映画化決定!”. エンターブレイン (2001年7月4日). 2010年3月1日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]