ダウ・ジョーンズ輸送株平均

ウィキペディアから無料の百科事典

ダウ・ジョーンズ輸送株平均(ダウ・ジョーンズゆそうかぶへいきん、: Dow Jones Transportation Average, DJTA, DJT)は、ダウ・ジョーンズ平均の1種で、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが、アメリカ合衆国の輸送業(運輸業物流業)における代表的な銘柄を選定し、ダウ式平均株価で算出する株価指数である。日本ではダウ輸送株20種平均ダウ輸送株指数などとも呼ばれる。

現在の構成銘柄数は20。ニューヨーク証券取引所(NYSE)上場企業およびNASDAQ上場企業で構成されている(2015年10月入替時点で、NYSEは13銘柄、NASDAQは7銘柄)。

沿革[編集]

1884年7月3日、Dow Jones Average(ダウ・ジョーンズ平均)の算出が開始された。算出開始当時は大企業の業種が乏しく、11銘柄中9銘柄を鉄道事業者が占めていた(ニューヨーク・セントラル鉄道ノーザン・パシフィック鉄道デラウェア・ラッカワナ・アンド・ウェスタン鉄道シカゴ・アンド・ノース・ウェスタン・トランスポーテーション・カンパニーなど)[1]

その後、19世紀末の産業発展を受け、1896年5月26日、従来のダウ・ジョーンズ平均とは別に、新たにDow Jones Industrial Average(ダウ・ジョーンズ工業株価平均)の算出が開始された。それまでのダウ・ジョーンズ平均は、同年の9月8日にDow Jones Railroad Average(ダウ・ジョーンズ鉄道株平均)と装いを改められた[1]。その後ダウ・ジョーンズ鉄道株平均は、アメリカにおける輸送手段の多様化を反映し、1970年1月2日から現在の名称のダウ・ジョーンズ輸送株平均となっている。なお、ユニオン・パシフィック鉄道は、1884年のDow Jones Average算出開始時点で銘柄に選定され、現在なおダウ・ジョーンズ輸送株平均を構成する、唯一の銘柄となっている[1]

指数の推移[編集]

呼称がDow Jones Railroad Averageとなった1896年以降の指数の推移を示す。

ダウ・ジョーンズ輸送株平均の推移 1896–2012
年末終値 対前年増減率
1896 51.33
1900 94.99
1910 114.06
1920 75.96
1930 96.58
1940 28.13
1950 77.64
1960 130.85
1970 171.52
1980 398.10
1990 910.23
1991 1,358.00 49.19
1992 1,449.21 6.72
1993 1,762.32 21.61
1994 1,455.03 −17.44
1995 1,981.00 36.15
1996 2,255.67 13.87
1997 3,256.50 44.37
1998 3,149.31 −3.29
1999 2,977.20 −5.47
2000 2,946.60 −1.03
2001 2,639.99 −10.41
2002 2,309.96 −12.50
2003 3,007.05 30.18
2004 3,798.05 26.30
2005 4,196.03 10.48
2006 4,560.20 8.68
2007 4,570.55 0.23
2008 3,537.15 −22.61
2009 4,099.63 15.90
2010 5,106.75 24.57
2011 5,019.69 −1.70
2012 5,306.77 5.72
2013 7,400.57 39.46
2014 9,139.92 23.50
2015 7,508.71 −17.85
2016 9,085.14 20.99
2017 10,612.29 16.81
2018 9,170.40 -13.59
2019 10,901.28 18.87
2020 12,506.93 14.73
2021 16,478.30 31.75
2022 13,391.90 -18.73

構成銘柄[編集]

脚注・出典[編集]

  1. ^ a b c Dow Jones Transportation Average Overview” (英語). S&P Dow Jones Indices. 2015年6月20日閲覧。

外部リンク[編集]

  • 公式ウェブサイト(英語)
  • ダウ・ジョーンズ輸送株平均のビジネスデータ: