ビジュアルプログラミング言語

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ビジュアルプログラミング言語(ビジュアルプログラミングげんご、: visual programming language)とは、プログラムテキストで記述するのではなく、視覚的なオブジェクトでプログラミングするプログラミング言語である。グラフィカルプログラミング言語とも言う[※ 1]

なお、これは総称であり、プログラムをどのように視覚的に表現するかには、いろいろな種類がある。「矩形と矢印」の考え方に基づいており、矩形や円を画面上のオブジェクトとし、それらを矢印や線や弧でつなぐものや、空間上でテキストやグラフィックシンボルを配置するものや、ブロック状のものなどがある。それぞれを指す呼び方としては、アイコンベースの言語、フォームベースの言語、ダイアグラムベースの言語などといった用語がある。

以上のような要素を操作するために、ほとんどの言語では、GUIが提供されている。

表現法がいろいろあることと同様に、「ビジュアルプログラミング言語」という分類は、そのプログラミングパラダイムは問わない。すなわち、その視覚化されているものが、手続き型プログラミングであることもあれば関数型プログラミングであることもあればデータフロープログラミングであることもある。Pure Dataのようなデータフロー記述に優れた言語など、テキストで記述するよりも適した分野もあり、#データフローパラダイムとの関連の節も参照のこと。なおVisulanなどごく一部であるが、図形の形状をベースとしたパターンマッチなど、ビジュアル言語ならではの手法によるプログラミングを行う言語もある。

ビジュアル言語の例[編集]

Microsoft Visual Studio と、その環境のいくつかの言語に Visual という呼称が付いているが、これはGUIなどの開発を迅速にする同商品のRADなどを指しており、基本的にはビジュアルプログラミング言語の意味ではない。

データフローパラダイムとの関連[編集]

ビジュアルプログラミングとデータフロープログラミングの融合の試みがある。これらは、プログラム状態への素早いアクセスが可能で、デバッグ、自動プログラム合成ドキュメンテーションが容易という特徴がある、データフロー言語には自動並列化が容易という特徴がある、将来的にこれが重要となる可能性を秘めている、などと主張されている[1]

注釈[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Johnston, W.M.; Hanna, J.R.P. and Millar, R.J. (2004). “Advances in dataflow programming languages”. ACM Computing Surveys (CSUR) 36 (1): 1-34. http://www.ittc.ku.edu/~rsass/rcreading/johnston04.pdf 2007年3月31日閲覧。. 

文献[編集]

この記事は2008年11月1日以前にFree On-line Dictionary of Computingから取得した項目の資料を元に、GFDL バージョン1.3以降の「RELICENSING」(再ライセンス) 条件に基づいて組み込まれている。