ファイル:説明図 ベンゾジアゼピン作用機序.png

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概要

解説
日本語: 説明図 ベンゾジアゼピン作用機序 Microsoft Powerpoint / GIMP で新規作図

ベンゾジアゼピンが結合するGABAA受容体はシナプス後に存在するCl-イオンチャネルである。ベンゾジアゼピンが結合することでGABAの作用をアロステリックに調節する。すなわち、ベンゾジアゼピンが結合した場合、GABAA受容体がGABAと結合した際にイオンチャネルは大きく開口し、Cl-コンダクタンスが上昇する。

後シナプスは、定常状態において膜電位は約-70mgの静止電位を維持している。神経伝達物質の作用で特定のイオンチャネル(図中紫色のイオンチャネル)が開口することで神経細胞内部に向かって、少量の陽イオンが流入しつづけることで膜電位は上昇する。膜電位がある膜閾電圧に到達すると、膜内電位に依存して開口するNa+イオンチャンネルが一斉に開口し、大量のNa+イオンが膜内に流入するので、急峻な活動電位ピークが形成される。

一方、GABAA受容体は興奮性神経伝達物質とは逆の電荷を持つCl-イオンを選択的に細胞内に流入させるイオンチャネルである。したがって、

  1. 興奮性の神経伝達のない状態において、GABAとGABAA受容体との作用は、静止電位を引き下げることで抑制性シナプス後電位(IPSP)を形成し、神経細胞膜は過分極状態となる。
  2. 興奮性の神経伝達があった状態では、陽イオンが流入とGABAA受容体の陰イオンの流入が拮抗する為、膜内電位の上昇が緩やかとなり、Na+イオンチャンネルの開口が不十分ななることで、前段の神経細胞の刺激が後段では減弱したり、消失したりする。

この二つの作用によって、GABAとGABAA受容体とはシナプス後で抑制的に作用する。

Copyright(C) by あら金 2006.
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