ブックエンド

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1870年代に特許が取られ広く普及した、金属を型抜きしたブックエンド。
プラスティック製ブックエンド。
インテリアとしてのブックエンドの例

ブックエンド(英:bookend)は、立て並べた書物の両側または片側にあてがって、書物が倒れるのを防ぐもの[1]本立て本立(読みは「ほんたて」)とも。日本では(和製英語的に)「ブックスタンド」とも呼ばれることがあるが、英語圏でブックスタンドという場合、日本で言うところの書見台、及びブックスタンダーを指す。

概要[編集]

ブックエンドは、立てられたの列の終わりに置くことで、本を立てておいたままの状態で保つために設計された道具である。ブックエンド無しでは、特に薄い本などは斜めに倒れてしまう。初めから本を横にして置いておけば倒れることは防げるものの、それでは下の方にある本が取り出しにくいため、本を立てておく必要があり、それでブックエンドが必要とされるのである。

本棚の中、の上等々で用いられる。図書館出版業者、一般家庭などで広く用いられている道具である。

材質・構造としては、金属製の薄い板を型抜きし、L字形または逆T字形(⊥の形)に加工したものが一般的である。本自体の重みによって、本が横に倒れるのを防ぐ仕組みとなっている。このほか、書架の棚板の下面に固定して、棚板にぶら下げるタイプのブックエンドも存在する。こちらは金属製の棒をU字形に曲げた形になっている。

歴史[編集]

の一枚板で作られた単純な金属製のブックエンドは、(日本国外では)1870年代には特許が取られている。20世紀には、米国の図書館用品会社の DEMCO社 がブックエンドを現代化するために工業デザイナーのブルックス・スティーブンス英語版のサービスを用いた。DEMCO社を含む図書館用品会社は1950年代 - 1960年代に新しいプラスチックの利用を試み、それによって使える色が広がった。

装飾[編集]

ブックエンドはインテリア(室内装飾品)の要素となりうる。インテリアとして人気のあるブックエンドは、ブロンズ製、大理石製、製などである。中には大きな晶洞でできているものさえある。

出典[編集]

  1. ^ 広辞苑 第五版「ブックエンド」

関連項目[編集]