ラトヴィアン・ギャンビット
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ラトヴィアン・ギャンビット (Latvian Gambit) は、チェスのオープニングの1つ。ラトヴィア共和国のカルリス・ベティンズが19世紀に深く研究したことから「ラトヴィアン・ギャンビット」と名づけられた[1]。イギリスやアメリカ合衆国では、それより以前の17世紀にジョアッキーノ・グレコが分析していたことから「グレコ・カウンター・ギャンビット」と呼ばれている[1]。
右図はその基本形となっている。基本形までの手順は、1. e4 e5 2.Nf3 f5?! である[2]。黒の2手目の2.… f5は余程攻撃の好きな人でなければ指せない手で、今日では滅多に指されないオープニングであるが、攻撃の研究をする人にとっては面白いオープニングであるとも言える[1]。
主な変化
[編集]3.Nxe5 Qf6 4.Nc4 fe 5.Nc3 Qg6 6.d3 Bb4 7.Bb2 Bxc3 8.Bxc3 d5 9.Ne5 h6 10.de Qxe4+[3]
この手順は1944年に指されたスミスロフ(白)対カムショフ(黒)のゲームのものである[1]。11手目以降は11.Be2 Nf6 12.0-0 c6 13.Bh5+! Kf8 14.Re1 Qh4 15.Bg6! Na6 16.Qe2 Bh3 17.Nf3!と進行し[1]、黒のカムショフが投了した[1]。黒はチェックメイトから逃れるにはクイーンを捨てるしかない[1]。
4.d4 d6 5.Nc4 fe 6.Be2と指す変化もある[1]。この変化は黒が6手目にどんな手をさしても白が7手目にキャスリング出来るので白が有利[1]。
黒の5手目では他に5.… Ne7や5.… Qe6と指す手もある[1]。
黒の6手目で6.… edと指すのは7.Bxd3 Qxg2 8.Qh5+ Kd8 9.Be4となり白が指しやすい[1]。