ヴィヤーサ

ウィキペディアから無料の百科事典

ヴィヤーサ
個人情報
生誕
クリシュナ・ドヴァイパーヤナ
宗教 ヒンドゥー教
配偶者 ヴァティカー
子供
両親
主な著作
著名な点 四ヴェーダの編成者、マハーバーラタの登場人物
宗教的経歴
栄誉 グル・プルニマ祭(ヴィヤーサ・プルニマ)
テンプレートを表示

ヴィヤーサ(梵:व्यास、IAST:Vyāsa)は、インド神話の伝説的なリシ(聖仙)。叙事詩マハーバーラタ』の著者とされ、またヴェーダプラーナの編者ともいわれる。『バーガヴァタ・プラーナ英語版』ではヴィシュヌ神の化身(アヴァターラ)の1つに数えられている。ヴィヤーサは、一つのヴェーダを四つに配分(ヴィヤス)したためヴィヤーサと呼ばれる[1]。「編者」の意。

ヴィヤーサがガネーシャに物語を語る石彫(アンコール・ワット

パラーシャラサティヤヴァティーの子。ヴィヤーサの本名ドヴァイパーヤナ(島で生まれた者)とは、サティヤヴァティーがヤムナー川の中にある島で彼を生んだことから名づけられた。

妻との間に後継者で弟子のシュカ英語版がいる。マハーバーラタにはヴィヤーサの妻に関する記録はないが、スカンダ・プラーナを含む他の文献では賢人ジャバリの娘ヴァティカーもしくはピンジャラーとされる[2][3]

ニヨーガ英語版(夫に生殖能力がないか、子供を作る前に亡くなった場合に、別の男性が妻または寡婦と交わって子供を儲ける習慣)により、クル王ヴィチトラヴィーリヤの2人の寡婦のうちアムビカー英語版との間にドリタラーシュトラ英語版アムバーリカー英語版との間にパーンドゥを、またアムビカーの代理を務めた彼女の侍女との間に賢者ヴィドゥラ英語版を儲けた。

脚注[編集]

  1. ^ 上村勝彦訳(2002)「バラタ族の離間」『原典訳 マハーバーラタ 第1巻』241頁。
  2. ^ Dalal, Roshen (2019-01-06) (英語). The 108 Upanishads: An Introduction. Penguin Random House India Private Limited. ISBN 978-93-5305-377-2. https://books.google.com/books?id=trh9DwAAQBAJ&q=vatika&pg=PT170 
  3. ^ Pattanaik, Devdutt (2000-09-01) (英語). The Goddess in India: The Five Faces of the Eternal Feminine. Simon and Schuster. ISBN 978-1-59477-537-6. https://books.google.com/books?id=IVsoDwAAQBAJ&q=vatik%C4%81+jabali&pg=PT59 

参考文献[編集]

訳書[編集]

  • 『マハーバーラタ』 山際素男編訳、三一書房(全9巻)、1991-98年(英訳版からの重訳)
  • 『原典訳 マハーバーラタ』 上村勝彦訳、筑摩書房ちくま学芸文庫 (1-8)]、2002-05年
     逐語的な原典完訳、一般読書人にも評価が高かったが、8巻目の中途(全11巻予定)で訳者急逝により未完。