信欣三
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しん きんぞう 信 欣三 | |
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本名 | 信 金蔵 |
別名義 | 信 欽三 |
生年月日 | 1910年7月9日 |
没年月日 | 1988年12月26日(78歳没) |
出生地 | 日本・東京府東京市 |
職業 | 俳優 |
ジャンル | 映画、テレビドラマ、舞台 |
配偶者 | 赤木蘭子[1] |
主な作品 | |
『帝銀事件 死刑囚』 | |
受賞 | |
第6回芸術祭奨励賞 |
信 欣三(しん きんぞう、1910年7月9日 - 1988年12月26日)は、日本の俳優。本名は信 金蔵。1960年代半ばから1970年代半ばにかけては、信 欽三の芸名でも活動した。脚本家・小説家の筒井ともみは義理の姪。墓所は谷中霊園。
来歴・人物
[編集]東京市出身。銀座の泰明小学校、東京府立第一商業学校(現、東京都立第一商業高等学校)卒業。東京左翼劇場を経て、1933年に『河向ふの青春』で映画に初出演した。1934年9月、新協劇団の旗揚げに参加。第1回公演『夜明け前』から主な舞台のほとんどに出演。1939年、同劇団の女優・赤木蘭子と結婚する。1940年8月19日、新劇弾圧により村山知義、久保栄、滝沢修、妻の赤木らとともに治安維持法違反で検挙され、劇団も強制解散された。
1942年に宇野重吉、清水将夫らと瑞穂劇団を結成。団長として、農村漁村を巡演するが、その最中に召集を受ける。復員後は、妻とともに俳優座へ入団した。また、『日本戦歿学生の手記 きけ、わだつみの声』などの独立プロ作品を中心に映画にも出演した。1951年に俳優座公演『夜の訪問者』の演技で芸術祭奨励賞を受賞した。
1955年に妻とともに俳優座を退団し、宇野らが創立していた劇団民藝に加入。1966年に民藝を退団し、以後はフリーとして活躍するも、再度俳優座に所属する。
映画ではもっぱら脇役を主としたが、1964年公開の『帝銀事件 死刑囚』では平沢貞通役で主演し、人々に強い印象を与えた。またテレビドラマでも独特の風貌を活かし、長く名脇役として活躍した。
出演作品
[編集]映画
[編集]- 空想部落(1939年、南旺映画)
- 煉瓦女工(1946年、南旺映画) - 先生
- 白鳥は悲しからずや(1949年、えんらく社) - 校長
- 日本戦歿学生の手記 きけ、わだつみの声(1950年、東横) - 大木二等兵
- わが一高時代の犯罪(1951年、東映) - 木谷教授
- 純白の夜(1951年、松竹) - 沢田
- 八ツ墓村(1951年、東映) - 多治見久彌
- 海の花火(1951年、松竹) - 水産庁博多出張所長
- 黎明八月十五日(1952年、東映) - 山田二等兵
- 二つの花(1952年、松竹) - 山口進吉
- 泣虫記者(1952年、東映) - 遊軍記者柳井
- ひめゆりの塔(1953年、東映) - 平良先生
- 韋駄天記者(1953年、東映) - 阿部副部長
- 悲劇の将軍 山下泰文(1953年、東映) - 父
- 新書太閤記 流転日吉丸(1953年、東映) - 弥右衛門
- 黒豹(1953年、大映) - 李秋英
- 広場の孤独(1953年、新東宝) - 編集局次長
- 暴力市街(1953年、大映)
- 早稲田大学(1953年、東映)
- 日の果て(1954年、八木プロ) - 清水一等兵
- 或る女(1954年、大映) - 内田牧師
- 金色夜叉(1954年、大映) - 鴨沢隆三
- 足摺岬(1954年、近代映画協会) - 松木
- 母時鳥(1954年、大映) - 家庭裁判所の判事
- どぶ(1954年、近代映画協会) - 忠さん
- 太陽のない街(1954年、新星映画) - 中井
- 黒い潮(1954年、日活) - 東野村記者
- からたちの花(1954年、日活) - 牧野先生
- 月よりの使者(1954年、大映) - 浅木院長
- 億万長者(1954年、青俳プロ) - 贋十二
- 若い人たち(1954年、全国銀行従業員組合) - 飯島三郎
- 母千草(1954年、大映) - キミの夫誠一
- 女の一生(1955年、松竹) - 院長
- 坊ちゃん記者(1955年、日活)
- おふくろ(1955年、日活)
- お嬢さん先生(1955年、大映) - 保坂先生
- 哀しき富士の白雪よ(1955年、大映) - 白川所長
- 楊貴妃(1955年、大映) - 侍従
- 少年死刑囚(1955年、日活) - 吉良看守長
- 狼(1955年、近代映画協会) - 山本秀夫
- 荒木又右衛門(1955年、松竹) - 津田豊後
- 青銅の基督(1955年、松竹) - 富井孫四郎
- 逆光線(1956年、日活) - 金子教授
- 病妻物語 あやに愛しき(1956年、民藝) - 小早川武吉
- 壁あつき部屋(1956年、松竹) - 川西
- 沖縄の民(1956年、日活) - 野村校長
- 女優(1956年、近代映画協会) - 八島元雄
- 東京暮色(1957年、松竹) - 沼田康雄
- 悪魔の顔(1957年、松竹)
- 鳴門秘帖(1957年、大映) - 酒井三右衛門
- 青空娘(1957年、大映)
- 美徳のよろめき(1957年、日活) - 牧田
- 地上(1957年、大映) - 里宮教師
- 気違い部落(1957年、松竹) - 木崎三造
- 江戸っ子祭(1958年、大映) - 笹尾喜内
- 忠臣蔵(1958年、大映) - 小野寺十内
- 巨人と玩具(1958年、大映) - 矢代光平
- 炎上(1958年、大映) - 副司
- 白鷺(1958年、大映) - 津川作造
- 不道徳教育講座(1959年、日活)
- 細雪(1959年、大映) - 辰雄
- 祈るひと(1959年、日活)
- 絞首台の下(1959年、日活) - 多田
- その壁を砕け(1959年、日活) - 裁判長
- 若い傾斜(1959年、日活) - 礫伊三郎
- 風のある道(1959年、日活) - 近藤先生
- 歌行燈(1960年、大映)
- 白い肌と黄色い隊長(1960年、松竹) - 高桑弁護人
- あした晴れるか(1960年、日活)
- 武器なき斗い(1960年、大東映画) - 三浦
- ガラスの中の少女(1960年、日活) - 杉太郎
- 処刑前夜(1961年、日活) - 北村
- 警察日記 ブタ箱は満員(1961年、日活) - 米倉町長
- 風に逆らう流れ者(1961年、日活)
- 抵抗の年齢(1961年、桜映画社)
- 天使と野郎ども(1962年、日活) - 赤木
- からみ合い(1962年、松竹) - 石母田
- やっちゃ場の女(1962年、大映)
- いつでも夢を(1963年、日活)
- 波止場の賭博師(1963年、日活) - 須賀
- 何か面白いことないか(1963年、日活) - 編集長
- 野獣の青春(1963年、日活)
- 関東無宿(1963年、日活) - 腕文
- その人は遠く(1963年、日活) - 細川叔父
- 泥だらけのいのち(1963年、日活) - 塚田組組長
- 帝銀事件 死刑囚(1964年、日活) - 平沢貞通
- 砂の上の植物群(1964年、日活) - 山田理髪師
- 仇討(1964年、東映) - 西田三郎兵衛
- 執炎(1964年、日活) - 父
- 愛・その奇跡(1964年、松竹) - 山田産科部長
- この声なき叫び(1965年、松竹) - 裁判長
- 北国の街(1965年、日活)
- 太陽が大好き(1966年、日活) - 杉本
- 赤いグラス(1966年、日活) - 戸場
- 処刑の島(1966年、大映) - 黒木
- 非行少年 陽の出の叫び(1967年、日活) - 院長
- あかね雲(1967年、松竹) - 二木の父
- 囁きのジョー(1967年、斎藤プロ) - 浮浪者
- まぼろし黒頭巾 闇に飛ぶ影(1967年、東映) - 城野伊勢守
- 黒部の太陽(1968年、日活) - 武本
- 人生劇場 飛車角と吉良常(1968年、東映) - 黒馬先生
- 燃えつきた地図(1968年、大映) - 「つばき」の主人
- 必殺博奕打ち(1969年、東映)
- ごろつき部隊(1969年、東映) - 望月教授
- さくら盃 仁義 (1969年、日活) - 根岸又一
- 新選組(1969年、三船プロ) - 本命堂
- 富士山頂(1970年、石原プロ) - 初老の男
- 明日また生きる(1970年、俳優座)
- ある兵士の賭け(1970年、石原プロ) - 老医師
- 甦える大地(1971年、石原プロ) - 土屋源作
- 忍ぶ川(1972年、東宝) - 志乃の父
- 襤褸の旗(1974年、同映画製作委員会) - 斎藤巡査
- 砂の器(1974年、松竹) - 桑原研究員
- サンダカン八番娼館 望郷(1974年、東宝) - 一條実孝
- 鬼の詩(1975年、ATG) - 鍼灸医
- 日本の熱い日々 謀殺・下山事件(1981年、松竹) - 国原鋼材主任
- 時代屋の女房2(1985年、松竹) - 初老の占い師
- 密約 外務省機密漏洩事件(1988年[2]) - 東京地裁裁判長
テレビドラマ
[編集]- 東芝日曜劇場(TBS)
- 第48話「ぶっつけ本番」(1957年)
- 第260話「囮」(1961年)
- 第350話「土曜日の少年」(1963年)
- 第518話「海はこたえず」(1966年)
- 第519話「こわれない椅子」(1966年)
- 第781話「初恋」(1971年)
- 第881話「刀傷」(1973年)
- ヤシカゴールデン劇場 / 研究室(1958年、NTV)
- 東芝土曜劇場(CX)
- 第1話「左の腕」(1959年)
- 第12話「薔薇ものがたり」(1959年)
- 第81話「殺される男」(1960年)
- 日立劇場 第30話「帰郷」(1960年、KR)
- ゴールデン劇場(NTV)
- いのちありて(1961年)
- 白い刺 ある女の嘘(1961年)
- 富士ホーム劇場 / 私の家族(1961年、CX)
- 松本清張シリーズ・黒い断層 第46話「青のある断層」(1961年、TBS)
- 文芸劇場(NHK)
- 第4話「ちちははの記」(1961年)
- 第104話「人さまざま」(1964年)
- 第105話「本日休診」(1964年)
- 女の園 第12話「ふたーりだけのちっちゃなツリー」(1961年、NHK)
- テレビ劇場 / 早春(1962年、NHK)
- 文芸アワー / 田舎教師(1962年、NTV)
- 舞踊ホール / 青銅の基督(1962年、NHK)
- 判決(NET)
- 第3話「生活の斜面」(1962年)
- 第47話「或る離婚」(1963年) - 宗形久造
- 第64話「永遠の人」(1964年) - 悟平
- 第96話「いつか来た道」(1964年)
- 第130話「故郷は遠く」(1965年)
- 第135話「若い波」(1965年)
- 第143話「九日間の休暇」(1965年) - 湊俊吉
- 第149話「師の名において」(1965年) - 慎介
- 第167話「メリークリスマス」(1965年)
- 第175話「誕生日」(1966年)
- 第176話「おさななじみ」(1966年)
- 第178話「ああ庶民の大学よ」(1966年)
- 第189話「海の男」(1966年)
- 第198話「この道だけは」(1966年)
- 七人の刑事 第62話「親子」(1962年、TBS)
- テレビ指定席(NHK)
- 被害者(1963年)
- 鳥人幸吉(1963年)
- 父の恋人(1964年)
- 質屋いそっぷ(1964年)
- 20歳(1966年)
- 近鉄金曜劇場(TBS)
- 修善寺物語(1963年)
- この生命ある限り(1966年)
- そしてふたたび朝を(1966年)
- ある団地の物語(1966年)
- 終わりなき生命を(1967年)
- 嫁ぐ日まで 第32話「香住氏の三人娘」(1963年、CX)
- 新日本百景 第25話「浅間三宿 軽井沢」(1963年、NHK)
- 娘の結婚 第10話「命ありけり」(1963年、NTV)
- NHK大河ドラマ(NHK)
- ポーラ名作劇場 第52話「法王の牙」(1964年、NET) - 瀬内川利明
- 一千万人の劇場 / ある母の記録(1964年、CX)
- おかあさん 第289話「遠い鏡」(1965年、TBS)
- 風雪 / サラリーマン誕生(1965年、NHK) - 青山部長
- 事件記者 第265話「花道」(1965年、NHK)
- シオノギテレビ劇場(CX)
- 城砦(1966年)
- 失踪(1967年)
- 木下恵介アワー / 記念樹(1966年、TBS) - 小池清吉
- 日産スター劇場(NTV)
- かあさん握手だ(1966年)
- 結婚について語りましょう(1966年)
- 京都で逢った人(1968年)
- NHK劇場(NHK)
- ソクラテスの妻(1966年)
- よみがえる夏(1966年)
- 霧の化身(1967年)
- 青葉の頃(1967年)
- 或る少年の場合(1967年)
- ああ!!コメディアン(1966年、ABC) - 都勝之助
- 剣 第14話「天一坊と伊賀亮」(1967年、NTV)
- 三匹の侍 第5シリーズ 第23話「紙人形」(1968年、CX) - 佐次兵衛
- 朝の連続テレビ小説 / あしたこそ(1968年 - 1969年、NHK)
- ローンウルフ 一匹狼 第31話「恐怖のめぐり逢い」(1968年、NTV)
- からくり儀右衛門(1969年、NHK) - 伊能忠敬
- 五番目の刑事 第2話「けだもの狩り」(1969年、NET) - 鈴木刑事
- 銭形平次 第211話「おぼろ駕籠」(1970年、CX) - 若狭屋孝右ヱ門
- 宮本武蔵(1970年、NET / 東映) - 柳生石舟斎
- 男は度胸(1970年、NHK)
- 徳川おんな絵巻 第11話「女は度胸で勝負する」・第12話「女のいくさ」(1970年、KTV)
- 日本怪談劇場 第8話「怪談 首斬り浅右ヱ門」(1970年、12ch) - 石出帯刀
- 大忠臣蔵(1971年、NET)
- 水戸黄門(TBS / C.A.L)
- 知らない同志 (1972年、TBS) -新作
- 大岡越前 第3部 第25話「義賊かまいたち」(1972年12月4日、TBS / C.A.L) - 幸吉
- 無宿侍 第11話「逃亡街道」(1973年、CX / 国際放映) - 和田
- 太陽にほえろ! 第96話「ボスひとり行く」(1974年、NTV) - 三田村平吉
- 新・座頭市 第1シリーズ 第23話「幽霊が市を招いた」(1977年、CX)
- 新・必殺仕置人 第35話「宣伝無用」(1977年、ABC)- 浜田屋弥左ヱ門
- 砂の器(1977年、CX) - 桐原小十郎
- 青春の門(1977年 - 1978年、MBS)
- 大江戸捜査網 第354話「白昼に消えた死体の謎」(1978年、12ch) - 白木屋市兵衛
- 土曜ワイド劇場(ANB)
- ぬかるみの女(1980年、THK)
- 蒼き狼 成吉思汗の生涯(1980年、ANB)
- 特捜最前線 第220話「張り込み 閉ざされた唇!」(1981年、ANB)
- 淋しいのはお前だけじゃない 第8話「雪之丞変化」(1982年、TBS)
- 火曜サスペンス劇場 / バックミラーの中の女(1982年、NTV)
- ポーラテレビ小説 / 白き牡丹に(1982年 - 1983年、TBS) - 源兵ヱ
- 時代劇スペシャル / 剣客商売 「誘拐」(1983年、CX)
- 時代劇スペシャル / 松本清張の西海道談綺(1983年、TNC / CX / 国際放映) - 佐野寛右衛門
- 金曜女のドラマスペシャル / 有吉佐和子の乱舞(1985年、CX)
- 武蔵坊弁慶(1986年、NHK) - 東光坊阿闍梨
脚注
[編集]外部リンク
[編集]- 信欣三 - 日本映画データベース
- 信欣三 - 文化庁日本映画情報システム
- 信欣三 - テレビドラマデータベース