学年誌

ウィキペディアから無料の百科事典

学年誌(がくねんし)は、幼稚園などの就学前教育、小学生、中学生、高校生向けの学習雑誌。対象学年を絞っていることが特徴である。

概要[編集]

雑誌構成は、時事的な話題、漫画、読み物、学習教育コーナーなどで構成される。特に学習・教育コーナーも含むことで、娯楽中心の少年雑誌に比べて、雑誌を実際に購入する保護者に支持されやすい傾向にあった。

1980年代後半以降、学年別ではなくジャンル別の雑誌が人気を博し、それに加えて少子化の影響により、学年誌は次第に衰退した。

小学館の学年別学習雑誌2000年代に入った後では、小学校低・中学年向けでは「ベイブレード」や「甲虫王者ムシキング」、「オシャレ魔女♥ラブandベリー」などの玩具コンピュータゲームのタイアップ記事を掲載したり、小学校高学年向けでは政治問題や社会問題、果ては就職問題、2ちゃんねるといった時事問題まで取り上げたりしていた。しかし、 『小学五年生』『小学六年生』が2009年度末を以て休刊[1]したのを皮切りに、2011年度に『小学三年生』『小学四年生』、2016年度末に『小学二年生』が休刊し、2017学校年度時点で小学館が発行する学年誌は『小学一年生』と、幼稚園児向けの『幼稚園』『学習幼稚園』のみである。

小学校中・高学年向けの学研科学と学習も定番だったが、こちらも2009年度末をもって全学年を休刊した。

かつては講談社も学年誌『たのしい一年生~六年生』を発行していたが1962年度までで撤退している。『たのしい幼稚園』の題号は学年誌の誌名の名残である。

1970年代には小学生中学年向けにまで対象を拡大していた旺文社は、本命の中学生向けを1991年に廃刊し、学年誌から撤退した。中学生・高校生を対象とした学年誌は長年、旺文社の「中○時代」「高○時代」と学研の「中○コース」「高○コース」がライバル誌だった。

学年別ではないものの、家の光協会発行の『ちゃぐりん(旧称こどもの光)』が、娯楽性を追求することなく従来の学習誌路線を堅持している。

脚注[編集]

関連項目[編集]