抗環状シトルリン化ペプチド抗体

ウィキペディアから無料の百科事典

抗環状シトルリン化ペプチド抗体(こうかんじょうシトルリンかペプチドこうたい、英: Anti-cyclic citrullinated peptide antibody; anti-CCP, ACPA)とは、シトルリン化フィラグリンユニットにシスチン残基を導入して、ヨウ素酸化で人工的に環状化した分子である、環状シトルリン化ペプチド(CCP:cyclic citrullinated peptide)を抗原とした自己抗体測定法のこと。関節リウマチの診断の一助として用いられる血液検査のひとつ。略して抗CCP抗体と呼ばれることが多い。

適応[編集]

日本での健康保険では、関節リウマチと確定診断できない者に対して、診断の補助として検査を行った場合に、原則として1回を限度として算定できる。

特徴[編集]

感度は59%~79%、特異度は80%~84%との報告があり[1]、共にリウマチ因子 (RF), IgM-RF, IgG-RF, 抗ガラクトース欠損IgGなどよりもすぐれている。 米国リウマチ学会年次学術集会(ACR2009)で発表された新RA診断基準としてリウマチ因子(RF)と同様に用いられることとなった。


参考文献[編集]

  1. ^ T. B. Niewold, S. A. Paget et al., Anti-CCP antibody testing as a diagnostic and prognostic tool in rheumatoid arthritis., Q. J. Med. 100, 193-201 (2007)

外部リンク[編集]